- 運営しているクリエイター
#ローカル72候マラソン
芒種;第25候・螳螂生(かまきりしょうず)
冷房が効かないので
窓を開けて車を走らせていると
どこからやってきたのか
蟷螂の子がフロントガラスを斜めに翔けていく
たった一匹
梅雨入り前の途方も無く広い空を眼下に
二つの鎌を立て
身を反らせて
三角まなこはみどりの粒で
あんなにも軽々とあらわれて
もう会えない
花を活ける仕事をしていると
稀に蟷螂の卵が付いている枝がある
捨てられないのでバルコニーなどに保管しておくと
小満;第22候・蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)
生まれ育った地域はかつて養蚕がとても盛んな土地柄で、小学生の頃は隣もお向かいも裏の家も田畑と養蚕を営んでいた。
隠し部屋のようになっていて使うときだけ降ろす階段が、土間続きに設えられていて、それを不思議な感覚で登った記憶がある。登ると蚕室は囲炉裏や寝室のある一階の上ほぼ全てという広さで、そんな板張りのガランとした「お蚕さん」の蚕室に何度か入れてもらったことがあるけど、何百匹といる蚕が草を食む音に
雨水 第5候・霞始靆(かすみはじめてたなびく)
土が潤えば霞もたなびき、花も咲くわけですが、雨水の前の日、脱水症状となり出先で車を置いてタクシーに乗り換え、病院へ駆け込みました。
温かで霜も降りず、雪も降らない冬に、身体はちゃんと休めていなかったようで、春となって動こうとなったら水が足りなかった!ぐるんぐるんと世界が周り、気持ちが悪くて、、、水が足りない植物の気持ちがわかりました。
雪は大地に水を少しずつ少しずつ湿潤させるようです。雪国で生
雨水 第4候・土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)
春は足元からやってくるという。雨水は日が長くなって気温も上がり、氷も溶け、雪も雨に変わり、それを感じた地中の虫や見えない微生物たちが動き始める頃。気象も行きつ戻りつしながらジグザグと春になっていく。日本橋に誕生した新しい保育園の外構が引き渡し。コロナに負けず、ピカピカの園児たちの水仙の芽のようなうるうるとした園での学びがはじまると嬉しい。
お庭とバルコニーには方位に合わせ春夏秋冬を象徴する木
立春 第3候・魚上氷(うおこおりをいずる)立春【末候】割れた氷の間から魚が飛び出る
宇都宮とは、不思議な地名。移しの宮、虚ろな宮、現の宮、、、二荒(ふたら)神社の別称「一宮」が訛ったという説もあるようですが、遠くの幻の宮が、うつつに移った宮、という方が浪漫を感じられます。二荒という名もサンスクリット語のpotalakaの音訳「補陀落」から来ているとされ、チベットのポタラ宮とも通じています。冒頭の写真は外構の設計依頼のあったお客さんの家の近くの路地を出た正面にあった空き家の庭。緑は
もっとみる