こはる

はじめまして。 お立ち寄りいただきありがとうございます。思いつくままに言葉をつづります…

こはる

はじめまして。 お立ち寄りいただきありがとうございます。思いつくままに言葉をつづります。 文を書くことと、猫とごろごろしているのが好きです。

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    たまに思いついたようにいろいろな小説を書いて掲載します。 お気に召しましたら、お目通しをよろしくお願いいたします。

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記事一覧

パンを焼く②

前回、ハード系のパンがうまく焼けない呪いが解けるか否かというnote記事を書いたけれど、(そんな内容だったか?)あれから精進して、プチフランスパンならなんとかそれな…

こはる
2週間前
19

【短編小説】少年の旅

(1)少年の住む町の駅で  ある町の大きな駅に少年がやってきました。 年の頃なら9歳から10歳といったところでしょうか。  ずいぶんと仕立ての良いジャケットとパ…

こはる
2週間前
21

【詩】満月の夜に

「月がきれいですね」ときみが言う 「そうですね」とぼくが言う こんなに月のきれいな夜は いつまでもきみと月を眺めていたい   きみのきれいな横顔を照らす月明かり きみ…

こはる
3週間前
26

パンを焼く①

私はパンを焼くのが好きだ。 普段はホームベーカリーさんにおまかせで食パンを焼いているが、週に1~2度どうしても手ごねで作りたくなることがある。 ちぎりパンやバタ…

こはる
1か月前
17

猫の200文字日記⑦

おにいちゃんと遊ぶときにわたしが後ろ足で立つとママが「ミナミコアリクイ」みたいだって笑うの。「ミナミコアリクイ」ってなに?わたしみたいにかわいい動物なのかな?小…

こはる
1か月前
8

楕円球の夢

ボールを持って走る君たち ただひたすらにボールをつないで ボールを追って走る君たち ひたすらにゴールを目指して 何度倒れようとも起き上がり 幾度倒されよう…

こはる
1か月前
8

猫の200文字日記⑥

この頃は夜、お外で秋の虫たちが鳴いている。リーリーリーとかコロコロコロとかきれいな音が聞こえるの。どんな虫なのかな?もうすぐ私は18歳になるらしくて、ママが「もう…

こはる
1か月前
7

【詩】眠れない夜に

眠れない夜 町は静かに眠りについている   眠れない夜 月は南の空で淡く輝き   眠れない夜 星はひっそりと昔の光を届け続ける   眠れない夜 鳥は森の中で眠り   眠れな…

こはる
1か月前
11

【詩】 三日月

「あ、三日月」 カフェを出た君が空を指さす   すこし高台にあるそこからは 暮れていく夕陽の名残と 三日月がきれいに見える   夕陽の名残のオレンジと薄く光る三日月 君…

こはる
1か月前
14

猫の200文字日記⑤

今日は一日中お外で風がびゅーびゅーなっていて、雨も大きな音でたくさん降っていた。ママはまだお外が明るいうちから雨戸を閉めたの。台風だから早く閉めるのよって言って…

こはる
1か月前
8

猫の200文字日記④

きのう、突然ものすごい音を立てて雨が降り出した。かみなりもなっていて少し怖かったけど、まおに大丈夫だよって言ったんだ。まおはまだ子どもだからね、怖くても仕方ない…

こはる
1か月前
10

植物を育てる

基本的に私は植物を育てるのは苦手だ。 そのくせ、あれを植えたい、これを植えたいと突然苗木などを買い込む。 うちにあるテキトーな鉢やプランターに、テキトーに鉢石や土…

こはる
2か月前
27

猫の200文字日記③

ここのところパパがずっとおうちにいる。お仕事いかなくていいのかな。テレビでリストラって聞いたことがあるんだけど、もしかして…。おねえちゃんに聞いたらおぼんやすみ…

こはる
2か月前
15

猫の200文字日記②

今日はちゅーるを食べた。きのう、小春ちゃんが神様にお願いしてくれたおかげかもしれない。今日は鶏ささみ味。おいしくてあっという間に食べてしまった。チュールって量が…

こはる
2か月前
15

猫の200文字日記①

8月11日(日) 今日も暑い日だった、多分。私たちは24時間冷房の入っている部屋で暮らしているから、本当に暑いかどうかは、あまり分からない。外から帰ってくるパパから…

こはる
2か月前
14

伝えていきたいこと

今年は終戦から79年。   私の母は1936年生まれなので、1945年の終戦当時は9歳の少女でした。 母からは、福岡県の久留米空襲の話を少しだけ聞いたことがあります。 母は…

こはる
2か月前
11
パンを焼く②

パンを焼く②

前回、ハード系のパンがうまく焼けない呪いが解けるか否かというnote記事を書いたけれど、(そんな内容だったか?)あれから精進して、プチフランスパンならなんとかそれなりのものが焼けるようになった。
憑き物が落ちたのかもしれない。

クラストがパリッとしていて、中はもっちりの美味しいパンができた。
まだクープの開きが甘いという改善点はあるものの、それはただ単に私のクープナイフの使い方が下手なせいだと思

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【短編小説】少年の旅

【短編小説】少年の旅

(1)少年の住む町の駅で

 ある町の大きな駅に少年がやってきました。

年の頃なら9歳から10歳といったところでしょうか。 

ずいぶんと仕立ての良いジャケットとパンツを身につけて、しわひとつなく手入れされたボタンダウンのシャツに青と緑のレジメンタルのネクタイを締めています。靴も足にぴったりと合った皮靴を履いています。そして、手には少年の体には大きい革の旅行カバンと、籐でできたかごを持っています

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【詩】満月の夜に

【詩】満月の夜に

「月がきれいですね」ときみが言う
「そうですね」とぼくが言う
こんなに月のきれいな夜は
いつまでもきみと月を眺めていたい
 
きみのきれいな横顔を照らす月明かり
きみの髪を揺らす秋の風
こんなに月のきれいな夜は
きみの手を取って月へ旅立とう
 
二人だけの世界で 
誰も知らないところで
しずかにひっそりと
きみとぼくの暮らしを
大切にしていくんだ
 
本当はね、どこにも行けないけれど
たまにはこう

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パンを焼く①

パンを焼く①

私はパンを焼くのが好きだ。

普段はホームベーカリーさんにおまかせで食パンを焼いているが、週に1~2度どうしても手ごねで作りたくなることがある。
ちぎりパンやバターロール、シナモンロールをメインで作っている。あとはこれらの生地をアレンジして総菜パンや菓子パンを作る。
こういうパンはもう何年も作っているので、ほぼ同じように作ることができるようになった。

そして、この2カ月くらい、ハード系のパンに挑

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猫の200文字日記⑦

猫の200文字日記⑦

おにいちゃんと遊ぶときにわたしが後ろ足で立つとママが「ミナミコアリクイ」みたいだって笑うの。「ミナミコアリクイ」ってなに?わたしみたいにかわいい動物なのかな?小春おねえちゃんがママのパソコンで調べてくれたよ。これ、わたしに似てる?レッサーパンダにも似てるって言われるんだけど、私どういうイメージ?ママはかわいいからだよって言うんだけど、ママがときどきわたしのこと「たぬこちゃん」って呼んでるの、わたし

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楕円球の夢

楕円球の夢

ボールを持って走る君たち

ただひたすらにボールをつないで

ボールを追って走る君たち

ひたすらにゴールを目指して

何度倒れようとも起き上がり

幾度倒されようとも前を向いて

楕円のボールに若き夢を託して

ただひたすらに

ただ愚直に

ボールをつなぎ

挑み続ける

若者よ 前に進め

君たちの夢は

夢で終わらないはずだから

猫の200文字日記⑥

この頃は夜、お外で秋の虫たちが鳴いている。リーリーリーとかコロコロコロとかきれいな音が聞こえるの。どんな虫なのかな?もうすぐ私は18歳になるらしくて、ママが「もうすぐお誕生日だねー」って喜んでいる。18歳って猫では結構な年齢らしいんだけど、私はずっと子猫のつもりなの。身体が小さいからいつまでも子猫みたいでかわいいって言われるんだけど、それよりも、あの小さかったまおがいつの間にか私より大きくなってい

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【詩】眠れない夜に

【詩】眠れない夜に

眠れない夜
町は静かに眠りについている
 
眠れない夜
月は南の空で淡く輝き
 
眠れない夜
星はひっそりと昔の光を届け続ける
 
眠れない夜
鳥は森の中で眠り
 
眠れない夜
花は芳しく香る
 
眠れない夜
君は何をしているんだろう
 
君と話がしたい
 
君の声を聞き
他愛ない話で二人で笑い
眠れない夜を君と過ごしたい
 
電話越しで君と話すのは
嬉しいようで少し悲しい
 
口に出せない思いは

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【詩】 三日月

【詩】 三日月

「あ、三日月」
カフェを出た君が空を指さす
 
すこし高台にあるそこからは
暮れていく夕陽の名残と
三日月がきれいに見える
 
夕陽の名残のオレンジと薄く光る三日月
君が手を伸ばす上を見れば
そこは宇宙の藍
きれいなグラデーションで夜がやってくる
 
蝉が鳴いている。
「夏だね」と僕が言えば
「そうだね。でも暦では明日から秋なんだよ」
と君が言う
 
まだまだ夏だと思っていたのに
いつの間にか秋だ

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猫の200文字日記⑤

猫の200文字日記⑤

今日は一日中お外で風がびゅーびゅーなっていて、雨も大きな音でたくさん降っていた。ママはまだお外が明るいうちから雨戸を閉めたの。台風だから早く閉めるのよって言ってた。台風ってなに?っておねえちゃんに聞いたら去年も来たでしょって言うんだけど、去年の私はまだ赤ちゃんだったからあんまり覚えてないの。風と雨がたくさん来るんだよって教えてくれた。音がこわいから少しずつくればいいのに。今日は台風を覚えたからまた

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猫の200文字日記④

猫の200文字日記④

きのう、突然ものすごい音を立てて雨が降り出した。かみなりもなっていて少し怖かったけど、まおに大丈夫だよって言ったんだ。まおはまだ子どもだからね、怖くても仕方ないよね。ぼくは強い雨が雨戸にあたる音が嫌いなんだ。小春ちゃんはとっても大人だから怖いものはあまりないみたい。すごいよね。うちの猫で男の子は僕だけだから僕ががんばらなきゃって思うんだけど、僕が怖くなったらママに抱っこしてもらうんだ。やっぱりこれ

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植物を育てる

植物を育てる

基本的に私は植物を育てるのは苦手だ。
そのくせ、あれを植えたい、これを植えたいと突然苗木などを買い込む。
うちにあるテキトーな鉢やプランターに、テキトーに鉢石や土や肥料などを放り込み、テキトーに苗を植える。その後水をやる。
そこから一週間ほどは私が水やりをするのだが、その後は夫の仕事となる。
毎日、仕事から帰って、水やりをしてくれている。

去年植えたフウセンカズラは、何もしていないのに今年も芽を

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猫の200文字日記③

猫の200文字日記③

ここのところパパがずっとおうちにいる。お仕事いかなくていいのかな。テレビでリストラって聞いたことがあるんだけど、もしかして…。おねえちゃんに聞いたらおぼんやすみだって。おぼんって何だろう?おねえちゃんが言うには亡くなった人のタマシイ?が帰ってくる日だって。なんかよくわからないんだけど、きのうまでおうちの中に見たことのないねこさんがいたんだけど何か関係あるのかな。おねえちゃんその猫さんとお話ししてた

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猫の200文字日記②

猫の200文字日記②

今日はちゅーるを食べた。きのう、小春ちゃんが神様にお願いしてくれたおかげかもしれない。今日は鶏ささみ味。おいしくてあっという間に食べてしまった。チュールって量が少ないと思う。ぼくは小春ちゃんの3倍の体重があるらしいのに、同じ量っていうのはちょっと納得できないかな。でもママがくれるのなら何でもいいけど。ぼくはママが好きすぎて、パパにマザコンって言われるんだけど、ママが好きなのはいいことだと思うんだよ

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猫の200文字日記①

猫の200文字日記①

8月11日(日)
今日も暑い日だった、多分。私たちは24時間冷房の入っている部屋で暮らしているから、本当に暑いかどうかは、あまり分からない。外から帰ってくるパパから「ただいま~、今日も暑いね~」と言われて、ふーん、暑いのかと思うくらいだ。ママはほとんど毎日、家でパソコンで仕事をしているので、私たちと同じだ。今日はにゃんスプーンがもらえた。明日はちゅーるがもらえるように神様にお祈りして寝ることにしよ

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伝えていきたいこと

伝えていきたいこと

今年は終戦から79年。
 
私の母は1936年生まれなので、1945年の終戦当時は9歳の少女でした。
母からは、福岡県の久留米空襲の話を少しだけ聞いたことがあります。
母は久留米市近郊の八女郡というところの山の中で育ちました。
まわりはすべて山。
山に茶畑と田んぼと栗林。山には筍が生え、祖父母が自分たちが食べられるほどの田や畑を手入れしていて、遊びに行くといつもおいしい野菜が食べられました。
母が

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