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わたしの好きな、おはな詩*おはな誌

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素敵なnoterさんたちが紡ぐ、大好きな「おはな詩」&「おはな誌」を集めさせていただきました。暗記するくらい‥好き♡笑
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#二人

雨と月が邂逅する河

雨と月が邂逅する河

御伽噺です。

ある遠い夜のこと
雨は
解けてゆく雲の向こうに
三日月を見つけました

儚げなその三日月に
雨は恋しました

三日月もまた
雨に惹かれていました

互いの気持ちを確かめ合った
雨と三日月は
遠く離れた空を越えて
星に気付かれぬように逢瀬を繰り返しました

雨はある日決心しました

夜や空に叛いても三日月を守ろうと

あなたが居れば他は何も要らない
永久に共にあろう
これは約束された

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breathless love.

breathless love.

途切れることなく

想いを伝えよう

月が如く

隠れても

守り続けよう

呼吸をも忘れて

僕のことを考えて欲しい

僕を求めて欲しい

恋する自分

ではなく

僕自身を愛して欲しい

きみの頸動脈に触れ

きみ自身を確かめよう

枷として

何事にも

許しを与えよう

呼吸をも忘れて

僕のことを愛して欲しい

 

止まらない一秒が

永遠に続くように

僕は

きみに

死なない心を

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最低の恋人

最低の恋人

少しばかりの
楽しかった思い出 
いくつもの
些細でも大事だったこと

互いの
駄目なところ

それら全部
二人で作ったことだったのに

一つのすれ違いで
何もかも否定してしまった

最低の恋人

あの時間を否定することは
自分をも否定することだと
わからないのかい?

ぼくが騙した
とでも?

じゃ
きみが騙した
んだね

さよなら
最低の恋人

きみの心は
やがて迎える冬よりも
冷たい

でも

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𝐩𝐨𝐞𝐦 ♯6 𝐝𝐨𝐧𝐮𝐭

𝐩𝐨𝐞𝐦 ♯6 𝐝𝐨𝐧𝐮𝐭

君はドーナツの穴を見上げ

「まるで私の心みたい」

なんていうんだ

だから僕は

君のドーナツを取り上げ

食べちゃったんだ

🍩⁺₊
₊⁺

李朱
𓂃◌𓈒𓏲𓆸