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管理業務主任者・マンション管理士受験支援マガジン

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毎年1万人以上が受験するマンション管理に必須な国家資格。求められる知識は広く、中でも設備で点数を稼ぐことが求められます。しかし、参考書だけでは覚えるだけで大変です。そこで覚えやす… もっと読む
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#1フィールドを使った暗記

#1フィールドを使った暗記

初回はどんな方法で設備の知識を身につけるかということを理解してもらいます。
皆さんは日々、会社に行きますが街中の建物にどの程度の関心を持って歩いていますか?
マンションに限らずビルの外観を思い出してください。
何を思い出しますか。
ビルの外観はタイルでしたか?吹付塗装でしたか?
どんなタイルでしたか?
吹付塗装を触った感覚はどうでしたか?
この外観の状態を知ることはマンション管理士、管理業務主任者

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#36-塀の建て方の基本

#36-塀の建て方の基本

最近のマンションではあまり見ることが無くなりましたが、隣地との境界を塀で仕切るマンションは多くあります。

過去の試験でも塀の問題は過去に一度出題されたことがあります。
*関西で大きな地震があり、登校中の児童が塀の下敷きになり亡くなった事故がきっかけで塀の建築基準法が見直されたと記憶しています。

塀の名称を覚える
建物の基本構造とは名称が異なるため「根入れ」「控え壁」は覚える必要があります。

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#35-アルミの劣化とは何?

#35-アルミの劣化とは何?

マンショではアルミは非常によく使われる材質です。
建具のサッシ枠、網戸の枠、手すり、ドアノブなどいたるところで使用されています。

アルミって錆びるの?

アルミと言うとキラキラ輝くアルミホイルをイメージしますが、マンションで使用されるアルミは100%アルミではなく、金属を含むアルミ合金で表面(アルマイト)を処理されていることが一般的です。
そのため、アルミは錆びにくい金属として有名ですが、この表

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#34 鉄部・金物の劣化について覚えよう

#34 鉄部・金物の劣化について覚えよう

マンションは意外に多くの場所で鉄が使われています。
鉄は水と空気があると錆び、脆くなることは皆さんもご存じですよね。
それを防ぐために、防水塗装を行いますが、塗装の劣化は早く長期修繕計画では5~6年に一度行う予定になっています。

主な鉄部・金物使用箇所
防火扉、物置、パイプスペースの扉、室内消火栓ボックス、手すり、外階段(鉄製)、自転車固定用ラック、格子枠、玄関扉、外灯、庭園灯、ベランダに設置さ

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#33 防水層の劣化、目視検査後は数値化と物理的検査

#33 防水層の劣化、目視検査後は数値化と物理的検査

防水層の劣化は#31、#32で目視検査が重要であり、劣化症状を具体的に覚えてもらいました。

防水層の劣化の評価は1次、2次、3次診断があります。

1次診断とは

1次診断は目視による劣化症状の確認です。
住民からの通報で劣化がわかることはよくあります。
法定検査や目視外観検査で確認されることも多くあります。
これは診断ではなく点検になりますが、1次診断とも言えなくもありません。
このように防水

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#32 防水層の劣化を見抜く目を養うための知識(2)基本は目視

#32 防水層の劣化を見抜く目を養うための知識(2)基本は目視

#31で防水層の劣化の代表例の写真を見てもらいました
これには理由があって、防水層の劣化の診断は目視検査から始まります。
これを一次診断と言います。
正常な部分と比較して見た目が変わっている場所を探す方法です。

防水層は外気と接する面に形成するため、マンション全体を目で確認することができます。

*現在、管理会社に在籍している人は、このチャンスが山ほどあります。
巡回、書類の投函、理事会、総会

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#31 防水層の劣化を見抜く目を養うための知識(1)

#31 防水層の劣化を見抜く目を養うための知識(1)

マンション関係の国家資格の取得を目指す方はもちろんですが、マンションにお住いの方にも是非、知っておいて欲しい知識です。

防水の説明は、アスファルト防水、シート防水、塗膜防水、シーリングと説明しました。
防水の目的は、専有部への雨漏りや躯体のコンクリートの中性化を防ぎ内部の鉄筋が錆ることから守るために行います。

各防水の耐久年数は10~15年ですが使用状況、立地条件(海沿い等)、方位(東西南北)

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#30 シーリングをマスターしよう

#30 シーリングをマスターしよう

防水の最後はシーリングです。
シーリングはマンションの色々な場所で使用されています。
例えばサッシ、外壁、共用廊下、ベランダ・・数え上げると切りがありません。
覚えることはそれ程ありませんが、マンションに携わる人には是非知って欲しい知識になります。

シーリングとは

防水性や気密性を保持するために隙間を埋める作業ことです。
コーキングとも言います。

シーリング材の種類

シーリングに使用される

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#29 塗膜防水をマスターしよう

#29 塗膜防水をマスターしよう

アスファルト防水(#27)、シート防水(#28)を説明しましたが、次は塗膜防水です。

塗膜防水とは

防水塗料を床に塗り防水層を作る方法が塗膜防水です。
塗料は液体のため、床の形状を選びません。
また、排水溝などの湾曲部分の塗装も容易にできる点が大きな特徴になります。
共用廊下の排水溝、バルコニー、ルーフバルコニー、ゴミ室の床などに使用されます。

塗膜防水の基本

塗膜防水は、防水塗料の重ね塗

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#35(仮) コンクリートの「かぶり」の考え方をマスターする

#35(仮) コンクリートの「かぶり」の考え方をマスターする

コンクリートのかぶりについて説明をします。
鉄筋コンクリートは、互いの長所と短所を補いながらより強固な構造物を形成しています。
鉄筋コンクリートの打設(コンクリートを流しこむ作業のこと)については詳細に説明しています。参考にしてください。➡#9~

かぶり厚の意味を理解する
コンクリートと鉄筋の柱の位置関係は次のようなります。

写真とイメージから位置関係が理解できます。
かぶり厚とは各鉄筋とコン

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#28 シート防水をマスターしよう

#28 シート防水をマスターしよう

防水には密着工法と絶縁工法があることを説明しました。

シート防水はシートの貼り方によって密着工法、絶縁工法に分かれます。

シート防水の特徴

シート防水の特徴をまとめました。
複数のシートを重ね貼りする方法や積層されたシートを貼る方法がありますが、シート状で覆う点は同じです。

工事費が安く、工期が短い、耐久性もあり、下地の状態に影響をされないなどメリットは多くあります。
既存の防水層が劣化し

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#27 アスファルト防水をマスターしよう

#27 アスファルト防水をマスターしよう

いよいよ防水の説明に入りますが、防水工法は基本的な2つに分類されることを覚えてください。

これが基本になります。
イメージとしては密着工法は、防水面に防水材を塗る、溶かす方法です。
絶縁工法は、防水面を防水材で覆う方法です。
塗膜は密着、シートは絶縁に分類されます。

アスファルト防水

アスファルト防水の歴史は長く100年以上続いています。
アスファルトは重油の生成過程で発生する最も重い炭化水

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#26 マンション共用部分の防水工事箇所を覚える

#26 マンション共用部分の防水工事箇所を覚える

マンションの躯体は自然から専有部分を守る必要があります。
太陽光、紫外線、温度、湿度、風雨を受け止めることが求められます。

今回のテーマは防水です。
修繕工事計画にも関係します。
非常に重要な項目になり、毎年マンション管理士、管理業務主任者の試験に出題されます。
しっかりと覚えてください。

防水箇所

マンション躯体で防水が必要な場所は次の箇所です。

国土交通省の長期修繕計画でも示されている

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#25 多発するタイルやモルタルの浮きにはネットで覆う方法が有効

#25 多発するタイルやモルタルの浮きにはネットで覆う方法が有効

アンカーピンは目地に打つ

タイル壁の浮きやはく離は目地にアンカーピンを打込みます。
この理由は、タイルにアンカーピンを打つとタイルが割れる可能性があるためです。

タイルは陶器です。割れやすく衝撃に弱い特性があります。そのため、アンカーピンは目地に打込みます。しかし、タイル自体に浮きがある場合はどのようにするのでしょうか。

タイル一枚の浮きの修繕方法

原理は同じです。
タイルに穴を空けアンカ

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