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マンション管理士、管理業務主任者受験者のための会計の勉強方法

マンション管理士、管理業務主任者の資格取得で避けて通れない科目に会計があります。
理系、文系に関わらず、会計は商業のイメージがあり、学生時代を通して会計を勉強する機会はなかなかありませんよね。
自身もバリバリの理系で会計とは無縁。
資格受験のために焼き付けで勉強しましたが、マンション管理士として活動をし始めて、会計の知識がこれほど必要になるとは思いませんでした。
しかし、会計と言ってもマンション管理に必要になる会計はかなり限定された知識です。
マンション管理士、管理業務主任者の試験も関連した知識が多く出題されるため、覚えるポイントはそれほど多くありません。
そこで、試験に必要なポイントと併せて勉強方法をまとめたので参考にしてください。


1、マンション管理組合運営に必要な会計や商業簿記の知識とは

マンション管理士、管理業務主任者は、マンション管理組合の会計業務を必ず携わります。
管理組合は、区分所有者から共用部分の維持管理を履行するための費用として管理費と修繕積立金を徴収し、保管管理した上で必要な事態に対して支払いを行います。
組合員から集めたお金です。
不正に使用したりすることは厳禁ですが、万が一の事態に対してきちんと保管、正しく収支管理が行われていることを確認できる記録の存在が必要があり、出納を後々まで確認できる帳簿が必要になります。

試験対策として考えるべきことは、帳簿を正しく読めることでこれは商業簿記の知識が必要です。
商業簿記は簿記3級レベルの知識で大丈夫です。
特に各出納の記録である仕訳は必ず必要な知識になります。
仕訳は商業習慣をルール化したもので理論的な背景を知る必要はなく、仕訳のルールを覚えることでクリアーできます。

次に必要な知識は会計の知識です。
マンション管理組合の会計は、予算準拠主義と発生主義が基本です。
発生主義を理解することで簿記の記載方法の考え方も理解できます。
また、予算準拠主義を理解することで収支計画書と収支決算書の重要性が理解できます。
もうひとつ、重要なことが貸借対照表の読み方です。
収支決算書、貸借対照表、財産目録の3つを決算書類と言います。
それぞれ組合運営には重要な知識です。

まずは試験に合格するためには何を理解すべきかを知ることが重要です。

最後は税制です。
と言っても組合は原則、非営利団体ですが、営利目的の事業を行った際に必要な税制については知っておく必要があります。
例えば、空き駐車場を組合員以外に貸出す、レンタルサイクル設備を設置、屋上に携帯電話の基地局のための使用権を貸すと言ったケースが該当します。

習得すべき知識は次の通りです。
1、会計口とは
マンション管理組合の会計は、管理費と修繕積立金会計です。
それぞれの会計の特徴を知ることで標準管理規約との関係も理解できます。

2、予算主義とは
マンション管理組合の会計は、予算主義です。
前年度の実績を踏襲する方法で管理費は運営されます。

3、仕訳帳とは
仕訳は試験に必ず出題される項目ですが、仕訳のルールを理解できないとまったく理解できません。
反対にルールを理解すれば算数です。

4、発生主義とは
会計には帳簿に記載する時間ルールにより発生主義と現金主義に分かれます。
マンション管理組合の会計は、発生主義により帳簿に記載します。
慣れないと判りずらいと思いますが、慣れれば難しくありません。
電気料金、水道料金、家賃などの支払ルールで簡単に理解できます。

5、決算書類とは
マンション管理組合の会計は、収支決算報告書、貸借対照表、財産目録の3つで決算書が構成されます。
試験では、収支決算報告書、貸借対照表の表の構成や資金の流れを理解できているかを問われます。

6、収益発生時の税制の扱い
マンション管理組合が利益事業を行った場合の税金です。

2、確実に点数を稼げる科目

マンション管理士、管理業務主任者試験では必ず会計に関する問題が3~5問は出題されます。
覚える内容も限定的で民法、区分所有法、標準管理規約とは違い、知っていれば間違いなく点を稼げます。
その上、覚えるのに時間はかかりません。
ただし、管理会社に籍を置く人以外には、日常で接することが少なく、馴染みがないため苦手意識を持つ方も多い科目ですが、コツさえ掴めば容易に点数を稼げます。

3、効率的な勉強方法とは

受験生にとって効率的な勉強法はありがたいですよね。
特に社会人で日々、忙しい中で試験勉強する人にとっては無駄な時間は費やしたくありません。
そこで、必要になるのは最低限必要な知識だけで点数に結び付けることです。
会計の出題は、仕訳、決算報告書、税制が主でそのうち、仕訳、決算報告書は穴埋めと四択問題になります。
会計は過去問題を解くだけではなかなか得点に結びつきません。
また、仕訳、決算報告書は暗記ではどうにもなりません。
ただし、仕訳や決算書に一定のルールで作成します。
そのルールを覚えれば、計算そのものは算数レベルです。

まとめ

民法でも1点、標準管理規約でも1点、設備でも1点、要は合格点を取れば良いのが試験です。
最近の試験は、出題形式が難解になっています。
多くの人が正解する問題は、正解することが合格には必要です。
その意味で会計は、得点しやすく、ケアレスミスが命取りになります。
確実に得点できる知識とテクニックを身に付けてください。

なお、覚えるべきことは順次公開します。

1、会計口とは
2、予算主義とは
3、仕訳帳とは(発生主義とは)
4、決算書類とは
5、収益発生時の税制の扱い

これからマンション管理士、管理業務主任者の資格を目指し方で会計が苦手と言う人には参考になると思います。


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