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小林よしのり「愛子天皇論」このネタだからスキはつかないだろう


小林よしのり「愛子天皇論」

いわゆる「ゴーマニズム宣言」を買ったのは、実は初めてだ。
大学時代に立ち読みしたことはある。
しかし、買わなかった。
でも、なんとも言えない魅力を感じ、いつか買おうと思いながら、10年以上の月日が流れた。
今回、「愛子天皇論」を買ったことで、積年の願いがようやく叶ったことになる。
といっても、実は、自分のお金では買わなかった。友達からの退院祝いにこれを指定したのだ。
こんな本を指定してよいものか?と悩んだが、読んでみて、その面白さに心奪われた。
結局、これが良かったので、小林よしのり系の本を買い集めることになる・・・。
しばらくは、小林よしのりにハマりそうだ。

ひと~つ、ふた~つ、み~っつ

ひと~つ、該当者がいない旧宮家系~!
ふた~つ、養子を受け入れる皇族がいない~!
み~っつ、門地による差別で・・・憲法違反になるっつうのよ~!

本書より
「直系よしりん」の言葉として

男系男子論者は、この三つを論破できない。

該当者がいない旧宮家系

一つ目の、「該当者がいない旧宮家系」というのは、旧宮家系の男系男子に、自由や権利を奪われる皇族に、わざわざなりたいという人がいないということだ。
どこかにいるという言説がまかりとおっているが、小林よしのりはこれを「いるいる詐欺」と呼んで批判している。
ある人の文章が元ネタとなって、男系男子論者は、どこかにいる、と信じているが、その文章が、根も葉もないことを書いている可能性が高く、全く信用できないということらしい。

養子を受け入れる皇族なんていない

これは読んで字のごとしだ。養子を受け入れる皇族なんていない。
仮に、養子を受け入れるとしよう。
赤ん坊のときに養子にするということも考えられる。
しかし、国民の権利自由が奪われる以上、本人の意思がないとだめだろう。

門地による差別で憲法違反

仮に、旧宮家系の男系男子を皇族にすることにしよう。
しかし、憲法14条は門地による差別を禁止している。
門地とは、家柄のことだ。
旧宮家系の男系男子は、完全な日本国民だ。皇族ではないし、準皇族でもない。
その完全な日本国民を、皇族にすることは、門地、すなわち、家柄による差別にあたるのだ。

このままでは、皇統は途絶えてしまう

男系男子論者は、男系男子の天皇しか認めない。しかし、男系男子が継ぐ制度が保てたのは、側室制があったからだ。
明治天皇から昭和天皇まで、男系男子主義がとられていたのは、男尊女卑がつよかったからだ。戦後の男女平等の世の中にはそぐわない。
男系男子主義にすれば、いずれ、皇統は途絶えてしまう。
実際、男系男子は、秋篠宮さまと、悠仁(ひさひと)さまくらいしかいない。(他にもいるが、高齢!)
秋篠宮さまは、実際天皇になる事態が生じるのは高齢になってからだろうから、辞退されるつもりらしいし、そうなると、悠仁さましかいなくなる。
悠仁さまが天皇になったとき、男子が生まれなかったら、皇統は途絶えてしまうのである。
そうなってからでは、遅いのだ。

漫画の力は絶大である!!

漫画の力は絶大である。ふつうの本は読まないひとでも、読めるし、しかも、絵をとおして、すごい迫力で、読者にせまってくる。
説得力が段違いなのだ・・・。
それだけでなく、ロジカルに、完膚なきまでに、男系男子主義者を批判する。うむをいわせない迫力で、非常に読みごたえがあった。
Amazon評価も今のところ、4.5と非常に高く、内容の面白さは保証できる。
この機会に、天皇制について考えてみてはいかがだろうか?
(ボクは、小林よしのりさんとは、完全に同じ考えではないが、天皇制について考えるよい機会になった!)


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