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八紘一宇ってウソ?小林よしのり「戦争論」


八紘一宇ってウソ?小林よしのり「戦争論」

今、Kindle版が安い。

さて。八紘一宇なんだが。戦争論から引用しよう。

八紘一宇というのは「天皇の下ですべての民族は平等」ということだがこの政治的主張は単なるフィクションではななかった!じつはかなり本気の主張であることが証明されてきているのだ

本書第3章より

「八紘一宇」の政治的主張のもとに日本は敵国の人種差別とも同盟国の人種差別とも戦っていた!

本書第3章より

要するに、八紘一宇とは、天皇の下に他民族を含めて万民平等というスローガンのことだ。

でも、朝鮮などで、日本人は、朝鮮人などを差別してきたじゃないか??

だから、八紘一宇なんて厳密には実現されていなかったのである。

しかし、

この点はよしりんも、わかってかいているはずだ。じゃあ、なぜ、八紘一宇なんて強調してんの???

結局、ボクが思うに、相対論なのだ。

白人の黄色人種に対する差別よりはだいぶマシ

・・・ってことみたいだ。

この感覚が、戦後の自虐史観に洗脳されているボクらには、なかなかピンとこないところだ。

日本人は、支配下においた他民族を差別していた。

これは、常識といってもいいほど、今の日本人には根強い考え方だ。

しかし、

白人のひどい差別については、学校では教えてくれない。

日本人だけがことさら差別した、みたくなってる。

ボクは、大学の卒業旅行でヨーロッパにいった。そこでは、たしかに、日本人差別があったと肌で感じたものである。

このことは、学校では教えてくれないから、自分の肌で学習するしかない。

ただ、「戦争論」では、親切なことに、というか、八紘一宇を強調するためかもしれないが、

白人の黄色人種差別のひどさについても説明がある。

ここまでひどいんだったら、厳密には、ウソであったとしても、八紘一宇はたしかにあったと言うこともできるのではないか??

とも思えるのだ。


ボクは、よしりんに、洗脳されているのだろうか??

よしりんも書いている。

もちろん「そう言ってる小林よしのりこそが洗脳しているのでは?」と疑いながらでいいんだ

本書第13章より

ただ、ボクも、ヨーロッパにいって、白人の差別意識を感じた。今でもそうなのなら、昔はもっとひどかっただろうし、それを裏付ける歴史的事実もたくさんあるんだ。

だから、この点は、洗脳されてない。

と自信を持って言えるかもしれない。

でも、昔も今も、日本人は朝鮮人とか差別してるよね・・・、っていうのが頭からはなれないのは、よしりんのいうような、アメリカの洗脳によるものなのだろうか。とにかく、

今回この「戦争論」を読むことで、なんか、すごく気持ち悪さをおぼえた。

自分のなかで、よしりんの歴史観と、自虐史観が、対決しているような感じ??

どこか腑に落ちないんだよね。おさまりがわるすぎる。

アナタは、この本を読んで、どう思ったのだろうか?ボクと同じ、おさまりのわるさを感じなかっただろうか?

そうなんだ。この迷いこそが、洗脳がとけはじめて、価値多様主義に戻るプロセスなのだ。

で、いったん、真実はなんなのだろう?という境地にたどりつく。

その段階を経ないと、自分の立場を決めるところまでいかない。

ボクは、まさに、自分の立場がゆらいで、気持ち悪いと思っている。どっかでおさまりをつけたいのだ。自分の立場はまだまだ決められない。

今後、よしりんのマンガを読んでいくうちに、智恵がついて、自分の立場を決めることができるのかもしれないし、迷ったままなのかもしれない。それはそうなんだが、

いつかは、自分の立場を決めないと、

おさまりがつかなくて、気持ちわるいよね?
その意味で、この本を読んでいみはあったと思う。アナタはどう感じているのだろうか?

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