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ニューカレドニアは今?大統領ルイ・マプ―の声明から読み解く(2)
(冒頭の画像はニューカレドニア、マレ島の民宿。絶景の見える民宿としてカレンダーの景色になったりで地元では名が知れていたが、少し前にコミューンの人々の神聖で大切な場所で金儲けは許されない、ということで営業が停止となっている。これだからカナクはいつまでも発展できないのだととるか、金で伝統と環境は売らないカナクは立派だと見るか、今回の問題の背後にはこういった問題も絡んでいる。
以下は注16以降の続きで
ニューカレドニアは今?大統領ルイ・マプ―の声明から読み解く
(冒頭の画像はニューカレドニア、マレ島のビーチ。人間界の争いとは別に今では尋ねる観光客もほぼないまま、その美しい姿を保っているのだろう)
5月13日、外部のものには、あの”天国に一番近いはずの島”で”何の前触れもなく突然に”勃発したように思われた”暴動”、もうすぐに2カ月が経とうとし、日本での報道も最近は影を潜めてしまったが、問題は依然として深刻なまま放置されているのが現状だ。フランス本国から派
天国に一番近いのに見過ごされてきた島 ~ニューカレドニアのマレ島~
天国に一番近い島、といえば南太平洋のニューカレドニア。だが、この名前の由来となった故森村桂さんの旅行記によれば、彼女にとって天国に最も近かったのは、日本人観光客のほとんどが主滞在先とするニューカレドニア本島の中心都市、ヌーメアではなくて、離島のひとつ、ウベア島だ。実際、ウベア島に限らず、ニューカレドニア離島の海と空の殺人的(!)と言いたいくらいの青く澄み切った美しさを知れば、なるほど、これこそ”天
もっとみるマルクス主義と現象学 チャン・ドゥック・ターオ
チャン・ドゥック・ターオ(1917-1993, Trần Đức Thảo, 日本ではチャン・デュク・タオと表記されることが多い)はおそらくアジア人として唯一、ポストモダン以前の西洋哲学史に多少ともその痕跡をしるしたベトナムの哲学者。彼がフランスに滞在していた第二次世界大戦直後、現象学とマルクス主義哲学を、単に表面的になぞるのでなく、その現象学に内在する論理に沿うように結び付けようという彼の試みは
もっとみる空が一面に海に見えた日
目を上げれば、晴れ渡った雲一つない空が視界一杯に拡がり、その下には、やはり陽の光を浴びた真っ青な海が横たわっている。水平線の彼方、海と空の境目はその輝きの中で溶け合いはっきりしない。空遠くに太陽光を銀色に反射させたジェット機が横切ってゆく、まるで遠ざかりゆく海上の船のように。
あなたは麗美を覚えていますか?80年代半ば、ユーミン夫妻のバックアップでデビューした沖縄出身のSSW。80年代ユーミンの