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「嫌われ続ける覚悟」が招くもの

日本でもアメリカでも見られる現象ですが、ヒール(悪役)を長年続けているとレスラーは徐々に客から好かれるようになっていきます。献身的な働きぶりを認められ、リスペクトを勝ち取ることで同じブーイングでも成分が変わってくる。

ファンから飽きられずにずっと好かれるのは大変なことですが、同様に嫌われ続けるのも難しいようです。実際、極悪ヒールユニットであるはずのバレットクラブの中でも、石森選手やファンタズモ、KENTA選手は今やかなりの人気者です。そして実は彼ら自身、ベビーフェース(善玉)志向なのではと私は睨んでいます。

一方、今回EVIL選手が新たに起ち上げたバレットクラブ内ユニット「ハウス・オブ・トーチャー(拷問の館)」にはディック東郷選手、高橋裕二郎選手という「生粋のヒール職人」が集結。彼らは100%悪者志向です。仕事の腕を目の肥えた長年のファンから評価されていますが、そこに甘えて人気者になろうなんて誰も考えていません。

SHO選手がここに加わることは何を意味するのか? 残りのキャリアを全て悪者として生きていく覚悟を決めたのでしょうか?

でもぶっちゃけカッコいいですよね。Tシャツ買いたくなりました。女性の目に彼らがどう映るかはわかりませんが、男には背伸びしてでも「突っ張り通す」不良の生き方に憧れる部分があるのです。

もしかしたら、一途にヒールに徹する姿が逆に予期せぬ人気を呼んでしまうかもしれません。映画「バットマン」のジョーカーや「アベンジャーズ」のロキが別作品で主役になったように。新日本プロレスがそこまで計算しているとしたらマーケティングスキルが半端ないです。

SHO選手、黒と紫の裏起毛パーカーをぜひ商品化してください。あと新テーマ曲も早くダウンロードしたいです。あーあ、すでに嫌ってないな。。。

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