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エッセイ

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恐竜の名前についてる「ドン」って何?【雑学エッセイ】

 先日、展示してある恐竜の骨格が化石かレプリカかを見分ける方法についての記事をあげました。

 ありがたいことに大変好評をいただき、ビュー、スキともに、当アカウントとしてはかなり多めとなりました。
 そこで2匹目のドジョウを狙ってみたいのですが、この記事の何がウケたのやら?そこで取り合えず恐竜展で子どもに披露できるような、ちょっとした知識という線で攻めてみようかと思います。

 イグアノドン、ディ

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新種のサンショウウオ多すぎ!?【時事エッセイ・生き物エッセイ】

新種のサンショウウオ多すぎ!?【時事エッセイ・生き物エッセイ】

 記事にしようとしてひと月も経ってしまいましたが、先月、仙台市にある大学の敷地内で新種のサンショウウオが発見された、とのニュースがありました。

 当初、トウホクサンショウウオだとして研究していたものが、DNA解析の結果別種だと判明し「センザンサンショウウオ」と命名されたとのこと。

 はて?これでは東山動植物園でオワリサンショウウオが発見された時と、まるで同じパターンでは?

 このオワリサンシ

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あのニホンオオカミ剥製が展示されているようです。【過去記事続報】

あのニホンオオカミ剥製が展示されているようです。【過去記事続報】

 以前、「国立科学博物館所蔵の『ヤマイヌの一種』とされていた剥製がニホンオオカミのものであったとする論文を、中学生が発表した」というニュースを紹介して、ご本人と指導した研究者さんを称える記事を書きました。

 でこの剥製、現在開催中の国立科学博物館の特別展で展示されているようです。

 科博が終わった後、名古屋にも来ないかなぁ・・・。

 で、僕は前の記事の中で、こちらのポストを紹介して「今まで国

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20000頭は無理でも20頭くらいなら

20000頭は無理でも20頭くらいなら

 アフリカ南部のボツワナで増えすぎたゾウを間引く必要が出ているようです。間引いたゾウから得られた標本などの輸入を制限しようとしたドイツに対し、ボツワナ側から皮肉が飛んでいます。この皮肉を「脅し」と表現するのは、少々ドイツというか欧米側の視点に立ちすぎではないかとも思いますね。

 で、難しいことは後回しにして本音を言えば、2万頭は無理でも20頭くらいなら日本の動物園で引き受けられませんか?と。「東

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両生類についての出題ミスの記事についてご教示いただきました。

両生類についての出題ミスの記事についてご教示いただきました。

 入試シーズンには出題ミスについての報道が毎年あります。今年のシーズンにはたまたま両生類に関する出題ミスのニュースを2件続けて目にしたのでそのことを記事にしたところ、不明だった出題ミスの詳細についてコメントで教えていただきました。

 出題ミスとされた問題の詳細はコメントしていただいた女王まりかさんのnoteに詳しいのですが、鳥取県の公立高校の入試で出題された両生類の特徴を答えさせる問題で「卵を水

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両生類についての出題ミスが重なる。

両生類についての出題ミスが重なる。

 受験シーズン真っ只中ですが、両生類に関する出題ミスのニュースが二つ、同じ日にタイムラインに出てきたのでちょっと面白かったです。

 まずは九大。問題文中イモリと書くべきところをヤモリと書いていたそうで、初歩的ミスで旧帝大が何をやってる!という気持ちと、見直ししても予断があると見落としそうという気持ちが同時に湧いてきます。ゲームのデバッグの様に現役受験生に解いてもらえば、とか思ったのですが、公平性

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中学生がニホンオオカミの剥製を発見

中学生がニホンオオカミの剥製を発見

 先日、メモ代わりにつぶやきでも紹介しましたが、中学生が「ヤマイヌの一種」として保管されていた剥製がニホンオオカミの物であることを発見した記事。

 当初、小学生にして剥製がニホンオオカミではないかと気づいたこの方も凄いんですが、専門家がこの方の調査に協力して5年生でレポートに、中学生で正式な論文として発表するまでサポートしたということも素晴らしいと思います。
 若い才能が学術の最前線にアクセスで

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カッコウVSオオヨシキリ マンガに出てきた話で恐縮ですが

 オオヨシキリという鳥をご存知でしょうか。僕は鳥類に関心はあってもそれほど知識はないので、カッコウによる托卵の被害者ということくらいしかわからないんです。で、その托卵とオオヨシキリの話。

 僕が子どもの頃読んでいた漫画に、小山田いく「ウッド・ノート」という作品があります。高校のバードウォッチング部を舞台にした青春ものです。この作中でカッコウの托卵を見破り、カッコウの卵を巣から捨てるオオヨシキリが

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サイガの画像

 先日、Xでサイガの画像をポストしているアカウントがありまして、この間のサイガの記事に埋め込んでみようかななどと思っておりますと、下の子がパソコンの画面を覗き込んで「こんな動物、本当に居るの?」と尋ねました。
 気持ちは分かります。僕自身もこの間「まるで『アフターマン』の本から飛び出してきたようだ」という記事をあげたばかりですから。
 そのポストがこちら。

 正面から見るとその特異な鼻がますます

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10月4日は世界動物の日だったようです。

10月4日は世界動物の日だったようです。

 最近チェックしている動物の記念日、昨日は「世界動物の日」だったようです。
 昨日、というか時差があるので、今、正に欧米の動物のポストが流れてきているのですけどね。

 で、世界動物の日関連のポストをチェックしていると、世界動物の日と国際動物飼育員の日おめでとう!というポストがありました。

 国際動物飼育員の日?と思って、検索してみても日本語の記事は上の方には見当たらず。
 英語で検索すると、国

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奈良県の村議会議員さんたち、ロンドン自然史博物館へ行く

奈良県の村議会議員さんたち、ロンドン自然史博物館へ行く

 後で読む、とメモしておいて放置していた記事をようやく読んだら、思いがけなく感動的だったので拡散します。

 記事の著者は日英間で博物館のコーディネートをされている方で、奈良県東吉野村の議員さん達から、ロンドン自然史博物館にニホンオオカミを見に行きたいとの依頼を受けました。
 実はロンドン自然史博物館に収蔵のニホンオオカミの標本は明治末に村で捕獲されたもので、議員さんたちは村おこしのため、ニホンオ

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世界サイの日に見かけたいろいろまとめ

世界サイの日に見かけたいろいろまとめ

 9月22日は世界サイの日でした。Xなどでも幾つか興味深い記事が流れてきたのでご紹介します。

 国連による広報。本来的には、サイの保護を訴える日です。

 この団体は国際サイ財団と訳せばいいのかな?
 ここ10年で初めて、アフリカ全土でのシロサイとクロサイ両方の個体数が増加とのポスト。めでたい!

 オルペジェタ自然保護区のポスト。たくさんのサイが誕生し、密猟ゼロが6年目ということで、たいへんめ

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サイの保護についての、野心的すぎる計画が頓挫

サイの保護についての、野心的すぎる計画が頓挫

 まずはナショナルジオグラフィックの記事をご覧ください。

 サイの保護についてはこちらも参考になるかと思います。

 南アフリカの起業家ジョン・ヒューム氏は自身の保有するサバンナでサイを飼育し、サイの角を販売することで運営資金を賄おうという計画をたてました。ビジネスとも書いてあるので、営利事業ではあるのでしょう。ただヒューム氏はサイの角が合法的に取引されることで値段が落ち着けば、密猟が割に合わな

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赤ちゃんゾウ、マーラの思い出 #世界ゾウの日

 本日は世界ゾウの日ということで、ゾウの記事をもう一つ。
 現在、札幌の円山動物園でアジアゾウが出産間近であるとの報道を目にしました。東山動植物園のさくらとうららなど、近年動物園でのアジアゾウの繁殖例が増えています。上野動物園や市原ぞうの国などでもアジアゾウの繁殖に成功しています。

 2011年、豊橋市ののんほいパークで生まれたのがマーラでした。日本国内の繁殖としては4例目でした。ところがマーラ

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