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#離婚危機
#20 結婚で好きな仕事を手放したくないーー勝負に出る
迷った挙句、思い切って実験的なバケーションを取ることにした。夫と日本に2週間行く計画をたて、その間仕事もできるかどうか試したかった。親にも最近会ってないし、たまには帰省したい。日本で1日最低4時間は仕事をするつもりだった。
でも実際は、帰省したらしたで忙しく、おまけに夫の通訳や付き添いまでしなければならず、そんな時間は一ミリも無かった。親は私たちの為に披露宴のようなパーティーを企画してくれ、バス
【21話】何でもしてくれるーーでも何もさせてくれない夫「それって幸せなの」?
人から「新婚生活はどんな感じ」?と聞かれる事が多かった。私の答えは、「楽だよ。料理をしない、片付けもしない、掃除をしない、洗濯をしないの「しない」尽くしなんだ」。「だったら、全ての時間は自分のために使えるの? 羨ましい」と言われた。友達は子育てや主婦の仕事で相当忙しい毎日を送っていた。ーー確かにそう。全ての時間は仕事に費やす事ができる。
でもそれは私の意思ではない。言い換えれば、生活をコントロー
【27話】「悶々とした」結婚生活にターニングポイントが来る
結婚3年目。私はフリーランスになったにも関わらず、相変わらずバークレーの同じ事務所を借りていた。自宅には夫が一日中居るし、狭い家の中で24時間顔を突き合わせたくないというのもあったが、夫から指図されず、この事務所で過ごす間が私の唯一の「自由時間」だった。
この頃、「地球の歩き方」を始め、「まっぷる」、「ことりっぷ」、タビトモなど日本のガイドブックの現地担当として執筆していた。ガイドブックのクラ
【29話】「OCD」(強迫性障害)ーー夫の仮面が剥がれていく
あの事故から、私の心はどんどん夫から離れていった。夫婦生活を立て直そうとしても、次から次へと打ちのめされるような暴力的な「言葉」だったり「行為」があった。
かといって毎日が暗いわけではない。週末は彼が大好きなワイナリーに行ったり、高級レストランや週末はお決まりのカフェで朝ごはんを食べたり、ウォーキングをしたり、生活上は普通に見える。ただこれは週一回だけのこと。行き先はいつも彼が決めるし、旅行の計
【31話】夫に支配されていた「生活圏」から脱出する
そんな時通訳アテンドとしての長期出張は私にとって好都合だった。フリーランスになって始めての大きな収入となり、夫に支配されていた箱から自由な気持ちが蘇ってきた。「経済的自立」は私にとって最も必要なものだった。
私の仕事は「タービントップ」と呼ばれる、パワープラント(発電所)の要のタービンを取り付ける日本からの監督でエンジニアの付き添いだ。日本の大企業から派遣されるエンジニア達はほとんど英語が皆無で