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副業Webライター、身内から受けた仕事が地雷でドン引きした話~「プロ」としての働き方について考える

こんにちは、水無瀬あずさです。

副業Webライターも3年目に入り、いよいよ本業・副業ともに精度を上げていかなければと心を新たに迎える4月の中ごろ。こんな初夏の爽やかな陽気の中ですが、私の心には暗黒が渦巻いています。

というのも、兄が勤務する会社からの依頼で記事を2月に納品したのですが、いまだに請求書を出せていないのです。しかも支払いが遅れるとか何とかの連絡は一切向こうからは来ず、私がいちいち「どうなってんの?」と問い合わせている状況でして。いかがなものかとずっと感じてはいたのですが、あまりにも連絡がなさすぎてだんだん腹が立ってきたのと、そろそろいい加減放置しておくと踏み倒されるのでは?という危機感を持ち、昨日思い切ってLINEを送ったところ、なぜか無視されているのです。は?

直前のメッセージには既読が付いているのにね

今日返事が来なければ再度メッセージを送るつもりでいますが、プロの仕事のやり方としてあまりにもお粗末。兄の会社は私のような外部ライターがほかにといるようですが、みんなにこんな扱いしてんの?大丈夫?と心配になります。

まだ決着がついていないのですが、この怒りの丈をどうにか面白おかしく吐き出し、せめてネタとして昇華してやろうというのが今回のnoteです。まあ結論としては、「身内から仕事を受けてはいけない」という教訓を得たことに尽きるのですが、もうこうなったらいかに地雷を踏みまくっているかを一緒に笑っていただきたいと思います。盛大に笑ってください!どうか!


身内から仕事を受けた!

そもそもの始まりは昨年の9月ごろ、父のお見舞いについて兄とやり取りをしているときでした。

どうやら父はガンらしく、相当容体がわるいらしいという話を聞き、兄に確認してみると「なんか医者からはガンかもしれないって言われた。でもまあ違うかもしれないし」とのこと。なに、その謎すぎる楽観的意見・・・?医者からガンって言われたらほぼ間違いないのでは?と慌てて日帰り帰省して病院へ行き、お医者様から「ガンです。ステージ4です」と言われて号泣しました。なにが「違うかもしれないし」だ!と腹の底から怒りが湧いたのを覚えています。

そんなやりとりがありつつ、「まあ私フリーランスでWebライターやってるから、お見舞いは行こうと思えば行けるよ」とかいう話をしたら、「え、お前ライターやってんの?」と兄が食いついてきたのです。今考えると、よくそのタイミングでその話に食いつけたなって感じなんですが。

そんなこんなで2023年の11月ごろ、兄から「うちの会社で、あるクライアントのWebサイトリニューアルをやっていて、リライトしてくれるライターを探していたんだけど。金額は〇円くらいでやってくれない?」と問い合わせが来ました。正直仕事には別に困っていなかったので、やってもやらなくてもどちらでもよかったのですが、「妹の私に頼むくらいだから、よっぽど人が足りなくて困っているのかな」と思って、依頼を受けることにしました。

兄の会社の業務委託契約書(紙)にサイン、秘密保持契約書(紙)にサイン、マイナンバー提出など、もろもろの事務手続きも済ませました。契約書の内容は確認しましたが、別段おかしいところのないめっちゃ普通のものでした。

兄からは、現状決まっているデザイン案のPDFデータと「制作は1月中に終わる予定で、公開は4月くらいのスケジュール感」との連絡をもらいました。

顔合わせが顔合わせじゃなかった!

2023年12月の2週目になって、兄から連絡。「クライアントから一度顔合わせしたいと言われたんだけど、いつがいい?」と聞かれ、12/13にZOOMで顔合わせミーティングを行うことになりました。

「顔合わせなので軽い気持ちで」と言われ、とりあえず軽くご挨拶をして、あとは制作チーム(兄の会社)がクライアントとやり取りするのを聞いていればいいんだろうなという認識で参加しました。ちなみに参加者は兄、兄と同僚の女性デザイナー、クライアントの社長と奥様(副社長)、そして私の5人です。

クライアントの社長からは挨拶もそこそこに、「さあ、どうします?質問があればなんでも聞いてください!」と、なんかガッツリ打ち合わせで内容を詰めるような雰囲気になっています。は?聞いてないんだが?って感じでしたが、軽く事前調査はしていたので、その場で慌てて質問をひねり出し、片っ端からぶつけることに。努力が実を結び、割といい感じに使えそうな回答を引き出せたので結果オーライだったけど、事前に質問を用意していたらこんなことにはならなかったのに!とイラっとしました。

顔合わせの音声データを貰った後は兄からしばらくまったくの音沙汰がありませんでした。どないなってんねん!と問い合わせたところ、兄「ごめんスケジュール遅れそう、年明けにデータ渡します」とのこと。その一言をなぜ連絡できないのだ!?とイラつきつつ、何だかんだで年明けを迎えました。

連絡がまったく来ない!

ところがどっこい、年が明けても一切の連絡なしです。会社からは年始早々謹賀新年の挨拶メールが来ましたが、ぶっちゃけそんなんどうでもよくて、仕事の指示をくれよって感じです。仕方ないので、前に送ってもらったPDFのデザインデータを張り付けて、どの部分の文章をどうしてほしいか具体的に聞いたものを質問書として提出しました。これが2024年1月16日のことです。

同僚デザイナーさんからすぐ返信が来て、詳細の指示をもらいました。ここからは同僚デザイナーとのやりとりに終始し、作業は非常にスムーズに終わりました。1月30日に初回分を納品し、2月20日と22日に追加納品を行いました。

さあそこからです。驚くほどに、本当にまったく、一切の連絡がありません。受領連絡も、検収連絡も。どいつもこいつもどうなってんの?さすがにどうかと思い、3月はじめに別件で兄とLINEやりとりした際に、ついでに聞いてみました。

私「私って今どういうステータス?まだやることある?」
兄「いや、お前の作業はもう終わってる」
私「じゃあ今月、請求書出していい?」
兄「いや、クライアントのリリース遅れてて。請求書はちょっと待ってほしい」

そもそも検収連絡がないので、作業が本当に終わっているのか微妙すぎるのが最大の問題であります。ただ、もし私の作業は終わっているというのなら、こちらが請求書を出して支払いだけ済ませてもらえないもんなのか。っていうか違うな、この一切のやりとりを、私から問い合わせることでしか知れない現状が異常であり、ぶっちゃけありえないと思うのですよ。ホウレンソウ知ってる?と。

イラつきながらも仕方ないので会話を終わらせたら、その後もまた何の連絡もなく1ヶ月が過ぎました。この間に父の容体の急変があり葬儀があり、そういうので私と兄がバタついていたのは仕方がないことではあります。

ただ、それと経理処理は別問題だと思うんで、請求書に関する連絡が一切ないのはどういうことなの。ということで昨日4月14日、兄にLINEするついでに送ったのが、冒頭の画像でした。「私の仕事は終わってるんなら請求書を出したいんだけど、経理処理どうなってんの?払う気ないって思われてよくないよ」からの、既読も付かないスルーです。ぶっとばすぞてめえと思っています。

クライアント都合で請求書を出すタイミングが遅れるのも、支払いが遅れるのも、まあ百歩譲って分かります。いろいろありますからね。ただそれに関する一切の連絡がないのが。何も連絡が無いのが許せないのです。身内だからって、兄妹だからって、仕事として依頼を出し、請け負っているからにはお互いプロであるべき。なぁなぁでは成り立ちません。連絡がないなんてプロとして失格ですよね?っていうのが私の怒りです。夫からは「でもまあ、そういう会社も多いからねえ・・・」と言われましたが、皆さんどう思いますか?

今回得た気づき

身内からの仕事なんて、受けるもんじゃないなっていうのが今回最大の気づきです。身内だから、家族だから許されるっていう甘えが生まれるんでしょうか。兄にしても、妹だしまあ適当にしてもいいやって考えがあるのかもしれません。でもお金を介したやりとりは後で必ず禍根を残すものなので、決して雑にしてはいけません。たとえ家族であっても。

あと何というか、会社対フリーランスだとありがちではありますが、業務委託の人間を下に見ているからでは?とも少し感じました。「仕事をあげているんだから、多少の文句言うな」的な?そんなつもりはないかもしれないけど、立場の弱いフリーランスはお金に関してどうしても弱い立場なんですよね。ちなみに、そういう「弱い」フリーランスの立場を改善するため、2023年4月に改訂されたのがフリーランス新法です。

私は、これまでお仕事をいただいてきたクライアントから雑な扱いを受けたことがありません。ひどい搾取案件も無かったし、たまたまだけど優良クライアントに恵まれていたんだなあラッキー!とも気づけました。巡り合わせって大事だ。

フリーランスは取引するクライアントをきっちり選ばないといかんと思います。まじで。

みんな逃げて!こんなクライアントは地雷案件

最後に、今回の事件(?)を受けて、こんなクライアントは地雷かもしれないよ気を付けて!という注意喚起に変えたいと思います。なかなか見抜くのは難しいのかもしれないけどね。

スケジュールの線引きが曖昧

案件には必ず始まりがあって終わりがあります。当初のスケジュールは曖昧であっても、普通の会社で普通の案件であれば、都度リスケされていくものです。そして、外部人材にも、都度そのリスケの内容が共有されるのが普通だと思います。

スケジュールがふよふよで全然固まらず、いつまでになにをしていいか全く分からない、リスケの共有もない、指示もないという状況は、私の経験上では極めて異例です。こんな進め方をしているクライアントが居たら、それは地雷の可能性大です。逃げてください。

作業の指示出しが雑

何をいつまでに、どこまでやるか、どんなふうにやるか。実力のあるライターであればある程度の裁量が認められていますが、それもクライアントワークでは必ず何らかの制約があるものです。

ふわっと仕事を振られて、それがもともと信頼関係が築かれた状態で「わかるよね?」っていうのであれば別ですが、そうでない状態で指示がない、指示が雑、下手なクライアントは、地雷の可能性大です。

ただこの場合、その担当者の能力が低いだけっていう場合もあるので、地雷かどうかの判断は少し慎重になるべきです。担当者がポンコツなだけの場合は、可能であればほかに頼れる人がいないかを探しましょう。中の人が全員ポンコツなら、それは確実に地雷案件です。逃げて。

納品受領や検収報告がない

チャット文化に慣れた昨今の若者はメールの返信とかを嫌がる傾向にあるらしいですが、ことビジネスにおいてはそうも言っていられません。とくに社外の人とコミュニケーションにおいては、いわばその人が会社の窓口、もっといえば会社の代表みたいな役割を持つわけで、担当者がポンコツだと会社そのものがポンコツとみなされてしまうわけです。

納品受領や検収報告などのこまめな連絡がない会社は、「あ、そういう会社なのね」と思われるってこと。報告や連絡ができないいい加減な会社なんだな、信用できないなって思われるかもしれないってことです。

私の取引先の社長さんは、なにか変更があるとすぐに連絡をくれて、「あくまで可能性の話ですが」ととても細かく現状を共有してくれます。そこまでやらなくとも・・・と思うくらいこまめに報告してくれるからこそ、多少のトラブルがあっても許容できるし、「私にできることはありますか?」って気にかけたくなる。会社とのつきあいって、そういうものだと思います。

つまり連絡をまめにくれないクライアントは、地雷案件の可能性があります。逃げる準備を。

請求書に関する指示がない

フリーランスにとって、作業が終わって請求書を発行するのが実は何より大事。会社員は出社して座っていればとりあえず給料がもらえるけど、フリーランスは成果物を納品して請求書を発行しないとお金がもらえません。つまり請求書の扱いをおろそかにする会社が、良い会社であるわけがないのです。

私の直接契約のクライアントさんたちは、月の仕事が完了したら、月末でなくともすぐ「請求書を出してくださいね」って声をかけてくれます。もちろん事務処理を早く終わらせたいってのが第一にあるんだろうけど、そこをちゃんとしてくれると安心感が違います。むしろ今回のようにこちらから「請求書出していいっすか」ってクライアントに聞いたの、初めてかもしれない。

請求書すなわち報酬。そこを引き伸ばして支払いを遅らせてくるようなクライアントは、地雷案件の確率大です。逃げてえええ!!

結び

長く働いているといろいろな経験をするわけで、ある意味とても貴重な勉強をさせてもらったなと思います。まあ支払いが終わったらもう次はない、たぶん。とりあえず請求書を発行してさっさと終わらせたいので、また進捗があれば報告しますね。予想だけど1週間経っても連絡は来るまい。

フリーランス仲間のみなさん、契約するクライアントは地雷案件でないかどうかをしっかりと見極めましょうね。

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