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書籍出版で印税生活はウソ!書籍発行の真実【5分間自己研鑽】

「ベストセラーを出版して、印税生活を送りたい。」
そのように印税生活に憧れ、執筆技術を磨く人もいるかもしれません。

しかし、書籍を出版すれば印税生活を送れるというのは全くのウソです。
実際に、日本で印税生活を送れる人は数える程しかいません。
そんな厳しい世界に素人が参戦しても、印税生活なんて夢のまた夢です。

今回は、そんな出版業界の厳しい現状と、
それにも関わらず書籍が発行され続ける理由を説明します。

今回の参考書籍は、「ベストセラーの値段 お金を払って出版する経営者たち(水野 俊哉 著)」です。
参考書籍にご興味のある方は、下記リンクをご利用ください!

出版業界を取り巻く現在の状況

書籍出版による印税生活とは

書籍の著者は、その発行部数に応じて印税収入を得ることができます。
その印税収入で生活を送ることを、印税生活と言います。

一度執筆を完了してしまえば後は自動的に印税が振り込まれるため、
印税生活は不労所得による経済的自由の代表のような存在です。

「ベストセラーを発行して、印税生活を送る。」
文章を扱う人間であれば、一度は夢見たことがあるのではないでしょうか。

しかし、現実はそれほど甘くはありません。
特別な才能のない素人が印税生活を目指すことは不可能なのです。

そこには、現在の出版業界を取り巻く厳しい環境が影響しています。

ベストセラー発行への道のり

まず、ベストセラーとは何かを確認しておきましょう。

ベストセラーとはその名の通りよく売れた本のことですが、
具体的に何部以上販売されればベストセラーという規定はありません。

出版不況と呼ばれる現代では、
一般的に30,000部程度売れればベストセラーと呼ばれています。

しかし、初版から30,000部発行される書籍はまずありません。
初めは3,000部程度で発行し、重版を目指していくのが通常です。

しかし、初版で発行が終了する書籍も少なくありません。

そんな状況で30,000部に達することが、
いかに困難かは想像に難しくないでしょう。

ベストセラーの印税収入

印税生活を目指すことが困難なのは、
ベストセラーを生み出すことが難しいからだけではありません。

仮にベストセラーを発行できたとしても、
印税生活を送るために十分な収入を手にすることができないのです。

まず、書籍発行に伴う印税の計算方法について確認しましょう。

印税は、「発行部数×書籍価格×印税率」で計算されます。

印税率は10%程度であることが一般的なので、
30,000部を1,500円で発行した場合の印税額は次の通りです。

30,000部×1,500円×10%=4,500,000円

450万円という金額を小銭と言うつもりはありませんが、
その金額ではどれだけ切り詰めても2年程度しか生活できないでしょう。

そのような生活は一般的にイメージされる印税生活とは程遠いはずです。
これが、「書籍発行で印税生活」がウソである理由です。

下記は過去の関連記事です。ぜひ併せてご覧ください!

なぜ書籍は発行され続けるのか

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