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空き家の活用をこれから考えていくためのメモ

空き家の活用をこれから考えていくためのメモ

空き家に関して議論する上で、必ずと言っていいほど引用されてきたのが、野村総合研究所が2015年に出した空き家率予測での資料。

そこでは、問題が今後急速に深刻になり、2033年には空き家率が30%に近づくというものでした。

ただ、結果的には2019年に発表された同社の資料によると、2018年には空き家数が1000万件に達するとされていましたが、最終的には846万戸におさまったデータが出てきていま

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北欧名作家具ツアー

北欧名作家具ツアー

今回はインテリアのスタイルを決定づけると言っても過言ではない、椅子についてご紹介していきます。 週末、時間のある時はよく家具屋さんに行きます。購入するわけでもなくプラリと。 様々な椅子に触れ、実際に座ってみることでお気に入りの一脚が見えてきます。 今回は、北欧名作家具が多く展示されている五割一分さんにお伺いし、様々な家具を見てきましたのでその時の様子をご紹介いたします。 この動画を通し、家具に興味

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模型づくりについて

模型づくりについて

設計事務所では基本、建築模型を作り建物を検討します。僕の事務所でも模型作りの作業は大切にやり続けています。
現代では模型を作らなくてもデジタルな3D上で建物の形態を把握することが可能となっているのかもしれません。容易に想像できると思いますが模型作りはアナログな作業でなおかつ時間がかかります。

ただ、なぜ模型なのか?

実態の把握設計者の業務の究極の目的は作り手に伝わるしっかりとした図面を作成する

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既存不適格建築物について

既存不適格建築物について

前回の「用途変更時の注意点について」の投稿の続編として既存不適格建築物に関しても触れておきます。

前回の話でも特殊建築の用途変更や既存建築物の増改築工事を行う際は建築物およびその敷地については基本現行法規に合わせる必要があることを記載しました。

が、一部例外があります。

建築基準法第3条2項では以下のように書かれています。

新築時に適法に建築された元にある建物もしくはその敷地については、

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増え続ける空き家について

増え続ける空き家について

皆さんのお住まいの地域に「空き家」は存在していませんでしょうか?

上の模型は石川県能美市鍋谷町の空き家を調査した際作った模型です。赤が空き家、青が住宅以外の空き物件です。

虫食いのように「活用されていない建物」が点在しているのが分かると思います。これは2015年に作成したもので、今でもまだこの「活用されていない建物」は増え続けています。

1.空き家の増加について総務省が発表した土地統計調査で

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建築家という仕事について

建築家という仕事について

建築家の仕事ってわかりますか?

「建物を設計するのが仕事でしょ!」

いう声が聞こえてきそうですが、もちろんその通りではあるのですが、建築家の職能はとても広く、一概にそれだけではないこともあります。

その辺りを少し伝えていけたらなと思っています。

1.建築家という職業について一般的には建築における建物の設計や工事の監理などを行う専門家のことを建築家と呼ぶことが多いのではないでしょうか。建物を

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設計から建物完成までの大まかな流れについて

設計から建物完成までの大まかな流れについて

建物を建てる行為は、人生のなかでそこまで多いものではありません。初めて建物を建てると言った方も少なくありません。「何もわかっていないのに設計事務所になんて頼んで良いのかしら?」という話もよく聞きますが、全然大丈夫です。おおよその場合、スタートラインは建築に関しては皆素人なのです。

以下からは、少し長くなりますが、住宅における設計から建物の完成までの一般的な流れを記載していきますので参考にしていた

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設計料について

設計料について

設計料について様々な意見をいただきますので明記しておきます。

大体工事予算の10%前後とは聞いた事があるけどどうなの?もっと安くならない?
そんな言葉も聞くこともありますが設計者も給料で生計を立てている皆さんと同じで設計者は施主からいただく報酬によりご飯を食べています。

施主に対してなんとか希望に見合った良い建物をと思い皆頑張っているのです。あまりにも現実的でない要求を突き付けた際には逆に設計

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