一級建築士設計製図試験フォルダ

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令和3年一級建築士設計製図試験|建築基準法が求める採光が試される集合住宅の敷地の周辺条件

今回の課題名公表時の唯一の(注)書きは以下になり、昨年はなかったのに、今年はあるのが「採光」ということになります。

(注)建築基準法令等に適合した建築物の計画(採光、建蔽率、容積率、高さの制限、延焼のおそれのある部分、防火区画、避難施設 等)とする。

1.窓の採光に有効な部分の面積住宅の居室の場合、窓の採光に有効な部分の面積を、居室の床面積に対し1/7以上確保して、建築基準法第28条第1項に適

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令和3年一級建築士設計製図試験|ざっくり感ありの『集合住宅』という課題名

令和3年一級建築士設計製図試験の課題名が『集合住宅』……とだけ、公表されました。

これまで課題名の公表時には、(注)書きにおいて、「温水プールのある」だとか「屋上庭園のある」だとか……、課題の用途に対して付加する条件が事前に明示されていました。これによって課題の想定が絞りやすくなり、受験生にとっても対策の負担が軽減される面もあったと思います。

しかし……昨年から、対策の的を絞りにくくしている傾

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一級建築士設計製図試験|設計の自由度と重大な不適合との関係

平成21年試験内容の見直しから、ちょうど10年が経過しようとしたところで、問題用紙の大きさや紙面構成に試行錯誤が見られるようになりました。出題の仕方だけにとどまらず、採点の仕方にまで及んだ見直しが、再び行われている感があります。

「故きをたずねて新しきを知る」--(令和2年の設備の設計条件に見られるように)--平成20年以前の旧試験ではどう出題していたか?……そんな点にも注目しながら、再び見直し

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一級建築士設計製図試験の問題文を頑なに直訳し過ぎると、どこかぎこちない空間構成になる件

英文を頑なに直訳し過ぎると、どこかぎこちない日本語の文章表現になりがちです。

設計製図試験のプラン全体が、どこかぎこちない空間構成になるのは、問題文を頑なに直訳し過ぎた結果ではないのか……との観点から以下考察してみます。

1.設計製図試験における問題文の翻訳

英文などを日本語に翻訳する場合、直訳と意訳とがあり、『広辞苑』によれば、それぞれ以下の意味とされています。

・翻訳
 ある言語で表現

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一級建築士設計製図試験|防火設備の記入と延焼ラインの図示に求めること

令和2年10月15日公開の下記『⼀級建築⼠設計製図試験において延焼ラインを図⽰すべき場合を読解』を追補する記事になります。

1.標準解答例で示された二つの考え方標準解答例において、今後の学習の参考として、令和元年には《「延焼のおそれのある部分」等の一つの考え方》、令和2年には《法令に関する内容の一部》が示されており、「延焼のおそれのある部分」については、以下のような記載があります。

<令和元年

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一級建築士設計製図試験において、建築面積オーバーによるランクⅣのリスクは減ることになるのか?

令和2年6月13日公開の下記『一級建築士学科試験と設計製図試験をコラボして、建蔽率の改正に基づく設計与条件を掘り下げてみる』を追補する記事になります。

1.令和2年本試験での建蔽率の与条件

建蔽率の限度は80%(特定行政庁が指定した角地にある敷地及び準防火地域内における耐火建築物等の加算を含む。)

敷地は第一種住居地域の指定で、上の与条件から、都市計画で定められた建蔽率が60%であり、建築基

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一級建築士設計製図試験|エスキースでの判断と『あみだくじ』に横線を加える判断

見出し画像の『あみだくじ』は、上段のスタートラインの並びが①②③④⑤⑥であるのに対し、それぞれ道筋を辿っていった下段のゴールでの並びは①⑤④③②⑥となり、上段と下段では①と⑥以外の4か所で順番が一致していない状態にあります。

『あみだくじ』の形状を、エスキース途中の思考の状態に例えることとすれば、現時点で、不一致を理由に4か所で減点が生じる可能性を抱えていることになります。

出題者がゴールの姿

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一級建築士設計製図試験対策!まずは自己の問題点を切り分ける

1.試験を通して試されること

一級建築士設計製図試験の合格基準等によれば、一級建築士として備えるべき「建築物の設計に必要な基本的かつ総括的な知識及び技能」を有する、と判断されることが合格の条件になります。

また、空間構成、建築計画、構造計画、設備計画などが採点のポイントに掲げられ、この中で「図面、計画の要点等の表現・伝達」も評価の対象であると明示されています。

『大学入試改革の状況について』

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一級建築士設計製図試験の床面積の算定におけるピロティを屋内的用途に供する部分

1.床面積算定の原則

S61.4.30建設省住指発第115号「床面積の算定方法について」によれば、ピロティに関しては『十分に外気に開放され、かつ、屋内的用途に供しない部分は、床面積に算入しない。』とされています。加えて屋内的用途の判断として、『床面積に算入するかどうかは、当該部分が居住、執務、作業、集会、娯楽、物品の保管又は格納その他の屋内的用途に供する部分であるかどうかにより判断するものとする

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一級建築士設計製図試験におけるエレベーターの要求とその捉え方

平成21年~令和元年までの新試験を見てみますと、令和元年を例外としますが、エレベーターの欠落は『設計条件・要求図面等に対する重大な不適合』と判断され、ランクⅣに該当することになるとされています。

設計与条件におけるエレベーターの要求のされ方に着目し、そこから読み取れることを考察してみます。

1.エレベーターの用途による分類

はじめに、エレベーターの用途による分類を整理しておきます。
・乗用エ

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