一級建築士設計製図試験

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令和2年一級建築士設計製図試験|高齢者介護施設において要注意な居室の採光

令和2年一級建築士設計製図試験の課題名『高齢者介護施設』で想定される用途における「居室の採光」に着目してみます。

過去の類似課題において陥りやすかったことの一つに、「居室の窓その他の開口部で採光に有効な部分」が建築基準法に適合しない、すなわち、公園や道路以外の隣地に向かって窓はあっても、建築基準法上は無窓扱いになってしまうということがあります。

1.児童福祉施設等の居室の採光

老人福祉法第5

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令和2年一級建築士設計製図試験|高齢者介護施設で想定される居住施設等の根拠法

令和2年一級建築士設計製図試験の課題名『高齢者介護施設』の公表内容の(注1)に「居宅サービスを行う施設及び居住施設で構成する建築物の計画とする。」とあります。

居住施設等として想定されるものを、根拠法に基づいて以下にまとめてみます。

1.サービス付き高齢者向け住宅

高齢者の居住の安定確保に関する法律第5条
高齢者向け賃貸住宅又は有料老人ホームであって、居住専用部分に高齢者を入居させ、状況把握

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令和2年一級建築士設計製図試験|高齢者介護施設の公表内容から考えること

令和2年一級建築士設計製図試験の課題名『高齢者介護施設』が公表されました。

1.類似課題

平成21年以降、昨年までの11年間で高齢者施設関連の用途は2課題出題されています。

平成23年
介護老人保健施設
(通所リハビリテーションのある地上5階建ての施設である。)
<要求図面>
・1階平面図兼配置図
・2階平面図
・基準階平面図
・断面図
・2階梁伏図

平成27年
市街地に建つデイサービス付

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一級建築士設計製図試験とは、考えを整理し、それを伝える試験である

まず

平成27年以降の問題用紙の「Ⅱ.1.要求図面」に記されている以下の点に着目してみます。年によって多少の表現の違いはありますが、考えたことがあるなら、それがわかるように補足説明することを求めていることに、違いはありません。

なお、各図面には、計画上留意した事項について、簡潔な文章や矢印等により補足して明示する。(令和元年)

次に

合格基準等の採点のポイントに明示されている以下の点に着目

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一級建築士試験|コロナ禍において受験者に課せられる試練と受験手数料の返還措置

7月3日付で、公益財団法人建築技術教育普及センター(以下「センター」とします。)のホームページにおいて、受験手数料の返還について下記内容が公表されています。

また、6月に入り予定通りの日程で実施すると公表した際に、新型コロナウイルス感染症などへの対応として、『新型コロナウイルス感染症の疑いがある方は、必要に応じて保健所やかかりつけの医師等に相談の上、当日の受験を控えていただくようお願いします。』

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一級建築士学科試験と設計製図試験|バリアフリー法上の要求と多機能トイレのあり方の見直し

<見出し画像>出典:高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(平成29年3月 国土交通省)

1.バリアフリー法

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令における「建築物移動等円滑化基準」のうち、第14条が便所についての規定になり、以下の通りとなっています。

(便所)
第14条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する便所を設ける場合には、

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一級建築士学科試験と設計製図試験をコラボして、建蔽率の改正に基づく設計与条件を掘り下げてみる

平成30年「健康づくりのためのスポーツ施設」の設計与条件に照らして、改正建築基準法に基づく、今後の建蔽率の限度の扱いについて考察してみます。

1.平成30年当時の設計与条件

・敷地は、第一種住居地域及び準防火地域に指定されている。また、建蔽率の限度は70%(特定行政庁が指定した角地における加算を含む。)、容積率の限度は200%である。
・床面積の合計は、2,300㎡以上2,800㎡以下とする。

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一級建築士設計製図試験の地盤条件の判断において、学科で学ぶN値の知識をしっかりリンクしよう

1.学科試験から得られるN値の知識

以下は、学科Ⅳ(構造)の問題の記述で、適当なものになります。適当である理由は、下記【参考資料】を参照して下さい。

ここで学んでいるはずのことは、設計製図試験における地盤条件から支持層を判断する材料になるはずですが、学科試験と設計製図試験が頭の中でリンクできていない現実もあるように感じています。

<平成28年>
標準貫入試験のN値が10程度の粘性土地盤は、地

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一級建築士設計製図試験の設計与条件は、ネガティブリストなのか?ポジティブリストなのか?

ネガティブリスト
原則的に規制のない中で、規制するものを列挙した表。
ポジティブリスト
原則的に禁止されている中で、禁止されていないものを列挙した表。
(広辞苑より)

建築基準法に当てはめると、法第48条(用途地域等)による法別表第二の建築することができる建築物が掲げられている第一種低層住居専用地域から第一種中高層住居専用地域までと田園住居地域がポジティブリスト、建築してはならない建築物が掲げら

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一級建築士設計製図試験における「等」の解釈を困惑させる標準解答例

問題文をどう解釈すべきかの答えは、日本語表現に曖昧さが残る場合には、標準解答例に示される解釈の仕方から読み取るしかないこともあります。

令和元年再試験(12月実施)の問題文にある特記事項を、標準解答例②に照らして考察してみます。

1.作業机、椅子、流し等を設けるの解釈

アトリエA・B、C・Dに関する特記事項に焦点を当ててみると、以下のようになります。

・創作活動の場として利用する。
・作

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