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#読書感想文
換骨奪胎の塚本邦雄の葛原短歌の世界
『百珠百華―葛原妙子の宇宙』塚本邦雄
塚本邦雄は葛原妙子を「幻視の女王」と名付けたが、それは塚本の前衛短歌に引き付けた読みであって、葛原妙子の幻想短歌はけっして理念的なところから出発したのではないのは、川野里子『新装版 幻想の重量──葛原妙子の戦後短歌』を読めば理解できると思う。葛原妙子の幻想性は戦争体験という女性の身体性を通して、西欧と日本という精神の中で分裂せざる得ない歌であった。
塚原邦
『百珠百華―葛原妙子の宇宙』塚本邦雄
塚本邦雄は葛原妙子を「幻視の女王」と名付けたが、それは塚本の前衛短歌に引き付けた読みであって、葛原妙子の幻想短歌はけっして理念的なところから出発したのではないのは、川野里子『新装版 幻想の重量──葛原妙子の戦後短歌』を読めば理解できると思う。葛原妙子の幻想性は戦争体験という女性の身体性を通して、西欧と日本という精神の中で分裂せざる得ない歌であった。
塚原邦