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色の濃さは人生と比例するのか【共感覚アートメモ:人生】

昨日は時間もあり、筆も乗っていたため共感覚アートの制作がとても捗った。現時点での注文分はこれであと5枚。いや6枚か。

昨日は子供がメインとなる絵を2枚描いた。そののちに、成人男性の絵も描いた。

色々な経験をされてきたこの男性の絵の下書きはとうの昔に描き終えていたのだが、「こんな絵が、水彩で表現できる気がしない」「この人にはアクリル絵の具じゃないと無理じゃないか」などという想いがありリアルペイントにおこすまでに時間がかかってしまった。

彼に観えたのは濃い赤と、緑。時々ちらちらと観える黄緑色だ。

赤と緑は、水彩絵の具で混ざり合うと黒っぽくなり汚い色になる。ぼんやりとぼかすのもその人らしさではないと思った私は、悩み果ててしまいこの人のこの絵から少し距離を置いていた。

しかしとりあえず描いてみないと進まないので昨日筆の乗っているタイミングで、ついにとこの人の絵を手に描けた。

水彩だが、水をあまり使わずに色を伸ばしていった。ただの赤や緑だけではこの人の色の重みは表現できなく、黒を足して色に重厚感を出した。

まるで嵐のように色をぶつけた。緑と赤のぶつかりあう「黒い色」をあえて出した。そんなものでは決して消えることのない強い色が一面に広がり、私はこの絵を描き切った。

仕上がった絵がA3で、このようなものになった。

額入れをするため、端は少し色が塗れていないが。

「人生経験の豊富な彼」と書いたが、私はこの人のことを人伝いにしかしらない。知っているのは日々の彼の行動と、文字だけだ。

文字は人の培ってきた経験を語る。彼をよく知る人からは、これがその人を描いたというととても納得される、そんな絵になった。

「嵐の夜」と名付けた。混ざり合い、汚れることを恐れない、そしてそれを武器にする。そんな私が抱く彼への絵が出来上がった。

額入れをするとまた一気に豪華な絵に仕上がるだろう。試しに絵をあてはめてみた。

額やに入れに行くと、描いた絵の雰囲気が変わる。私はこの瞬間がとても好きだ。

山口葵

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