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文章が書けない_20190514

これはもうなんとなくうすうす気づいていたのだけれど、わたしはいま、鬱で苦しんでいたときよりまったく文章が書けなくなっている。読み返していても、あの頃の文章がわたしは好きだ。なのに、あんなふうな文章が書けなくていま、苦しい。休息をはじめてから三ヶ月で復帰しなければいけなくて、必死に、穏やかな生活をもとめていた日々。荒れないこころに安堵した時期。フリーターだし、生活はもちろん豊かではないけれど、時間はたっぷりある。やりたいことを、好きなことを、しよう。文章を書こう。気づけば、心の底から沸いてくるような文章が書けなくなっていた。もしかして、あのどん底のような苦しみの中でしか、わたしは文章が書けないのか。のどから手が出るほど望んでいたはずの穏やかな日々をやっと手に入れたのに、ぽつぽつと浮かんでくるのはありきたりなことばかりだ。荒んだこころも、憤りも、衝動も、ここにはない。気づきたくはなかったが、これが現実。それでもわたしは文章を書きたい。自分のために書いてきた文章を、こんどは誰かのために書きたいと、そう思ったんじゃないか。わたしはわたしの文章が誰かのためになるまで書き続けたい。書き続けなきゃ。そうしないとあの頃のわたしの文章も、鬱だったわたしも、書けないことに気づいたわたしも、いままでのすべてなにも報われない。クサイものにはいつだって目を背け、蓋をして生きてきた。でも文章だけは捨てたくない。蓋をしてしまうまえに、自分で自分に課題を与えた。この平穏な日々と少しお別れして、十日間、別の場所で文章を書くこと。これができたら、わたしは少しつよくなれる。20歳、ほんとなにもできなかったけど、ただ生きててくれてありがとうの気持ちをこめて。

ふつふつと、こころの底から沸く文章を、わたしはまだまだ書き足りない。

aoiasa
- 20190514

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最後までありがとうございました。 〈ねむれない夜を越え、何度もむかえた青い朝〉 そんな忘れぬ朝のため、文章を書き続けています。わたしのために並べたことばが、誰かの、ちょっとした救いや、安らぎになればうれしい。 なんでもない日々の生活を、どうか愛せますように。 aoiasa