アネモネコロナリア

言葉の海で浮かんだり沈んだり。金魚に泳ぎ方を教えてもらう毎日。 詩や短歌を書きます。よ…

アネモネコロナリア

言葉の海で浮かんだり沈んだり。金魚に泳ぎ方を教えてもらう毎日。 詩や短歌を書きます。よろしくお願いします。

記事一覧

ここは地の果てわたしを

ここは地の果て 手のひらで 流れ星を 受けるところ 願いをかなえて 燃えつきた 星屑の 熱さを冷ますところ 無数の星のあいだを 漂いすぎて 凍りついた わたしを温めると…

じゃらじゃら

じゃらじゃらいうのは きみが わたしの心を手繰り寄せているからで 首をふれば しゃらしゃらしおらしくなるから いかすも殺すも きみしだい

二日酔い

記憶の欠落 意識の墜落 となりできみは 今日もお気楽

日曜日は旅の途中

もしかしたら 今は 前世の記憶をたどる 旅の途中かもしれない あなたに会うのは これで何度目だろう 廻る世界 巡る季節 再びの命 今日の空は いつか見た空 沈んでいく …

神さまは旗を

どちらが正しいかなんて 神さまは 旗をあげない きみはどう思う? きみはどう思うの? 目の前に 突きつけられて 苦しくなる 言われて360度 くるりと見渡したら もといた…

愛の言葉

もっとありきたりな言葉を もっとありふれた言葉を もっとあふれる言葉を もっと荒ぶる言葉を もっと愛の言葉を

凛としない

凛としない 足下も手元も ふにゃふにゃの ぐらぐら ふわふわで すぐにでも 握りつぶされる わたしのたたずまいは ぐにゃぐにゃ

ブルー

寝不足の 朝はまつげに ブルーをのせて 四月の青空 模倣してみる さわやかに 晴れわたる空が まつ毛にも 心にも青く 現れますように メチレンブルー 宇宙をとかした 水槽…

水中都市

雨が降ります ざーざーざー 
 風も吹きます しゅーしゅるるー 
 だれかが行きます ぱしゃぱしゃぱしゃん 
 わたしは部屋から 眺めています 
 雨つぶ屋根を ととんとと…

きみの涙は ぼくを洗う だけどぼくは 汚れすぎて どこがきれいになったのか わからないよ

金魚

死んだふりを しているの だれが一等 上手にできるか 優しいあなたは きれいな指で わたしの横腹 突つくのね

もう削れない えんぴつみたいな夜だって あるんだよ

世界の果て

あまったるい声で歌わないで 羽にまとわりついて飛べやしない もっと遠く遠く 奥のほうまで 世界の果てがこの手に届くまで 世界の果てだなんて あまったるいのはわたしじ…

いばら姫

現代の いばらの姫は 自分で自分に 呪いをかけた 惰眠をむさぼる ヒトガタのわたしは 腐らない 死体ってだけだ

くしゃみ

夜風にきみ 吹かれてくしゃみ うわさのきみ 立ち止まっては思案 案ずるのはきみ 三度目のくしゃみ 人肌恋しい 秋の気配 空き地のススキに 逆行しながら 夜更けにふた…

欲望のミルフィーユ

全部あるのに もっと欲しがる 欲張りなのは 誰ですか どれも持ってるのに あれも欲しがる 欲深なのは 誰ですか 願いは 星の数ほどあれど うず高く 積みかさなった 欲望…

ここは地の果てわたしを

ここは地の果てわたしを

ここは地の果て
手のひらで
流れ星を
受けるところ

願いをかなえて
燃えつきた
星屑の
熱さを冷ますところ

無数の星のあいだを
漂いすぎて
凍りついた
わたしを温めるところ

じゃらじゃら

じゃらじゃら

じゃらじゃらいうのは
きみが
わたしの心を手繰り寄せているからで
首をふれば
しゃらしゃらしおらしくなるから
いかすも殺すも
きみしだい

二日酔い

二日酔い

記憶の欠落
意識の墜落
となりできみは
今日もお気楽

日曜日は旅の途中

日曜日は旅の途中

もしかしたら
今は
前世の記憶をたどる
旅の途中かもしれない

あなたに会うのは
これで何度目だろう

廻る世界
巡る季節
再びの命

今日の空は
いつか見た空
沈んでいく
日曜日は旅の途中

神さまは旗を

神さまは旗を

どちらが正しいかなんて
神さまは
旗をあげない

きみはどう思う?
きみはどう思うの?

目の前に
突きつけられて
苦しくなる

言われて360度
くるりと見渡したら
もといた場所が
わからなくなった

最新の電波を
受信しなくちゃ
あれもこれも
知らなくちゃ

救われなかったのは
信じるものを
間違えた
きみのせい

早押しボタンを
押すんだよ
正解するまで
押し続けるんだよ

どれが正しいかな

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愛の言葉

愛の言葉

もっとありきたりな言葉を
もっとありふれた言葉を
もっとあふれる言葉を
もっと荒ぶる言葉を
もっと愛の言葉を

凛としない

凛としない

凛としない

足下も手元も
ふにゃふにゃの
ぐらぐら

ふわふわで
すぐにでも
握りつぶされる
わたしのたたずまいは
ぐにゃぐにゃ

ブルー

ブルー

寝不足の
朝はまつげに
ブルーをのせて
四月の青空
模倣してみる

さわやかに
晴れわたる空が
まつ毛にも
心にも青く
現れますように

メチレンブルー
宇宙をとかした
水槽で
金魚衛星軌道
修正中

メチレンブルーとは、金魚の治療薬のことで
水に溶かすと、水槽の中が真っ青になるのです。

水中都市

水中都市

雨が降ります
ざーざーざー

風も吹きます
しゅーしゅるるー

だれかが行きます
ぱしゃぱしゃぱしゃん

わたしは部屋から
眺めています

雨つぶ屋根を
ととんととんとん

窓に当たって
つとーつとーつとー

雫が合わさる
きゅゆきゅゆきゅゆ

窓の外はもうすぐ
水中都市

わたしもそろそろ
泳いで行こう

涙

きみの涙は
ぼくを洗う
だけどぼくは
汚れすぎて
どこがきれいになったのか
わからないよ

金魚

金魚

死んだふりを
しているの

だれが一等
上手にできるか

優しいあなたは
きれいな指で

わたしの横腹
突つくのね

もう削れない

えんぴつみたいな夜だって

あるんだよ

世界の果て

世界の果て

あまったるい声で歌わないで
羽にまとわりついて飛べやしない
もっと遠く遠く
奥のほうまで
世界の果てがこの手に届くまで

世界の果てだなんて
あまったるいのはわたしじゃないの

いばら姫

いばら姫

現代の
いばらの姫は
自分で自分に
呪いをかけた

惰眠をむさぼる
ヒトガタのわたしは
腐らない
死体ってだけだ

くしゃみ

くしゃみ

夜風にきみ
吹かれてくしゃみ

うわさのきみ
立ち止まっては思案

案ずるのはきみ
三度目のくしゃみ

人肌恋しい
秋の気配

空き地のススキに
逆行しながら

夜更けにふたり
手もつながないで

雲間の月を
信号待ちにて観賞中

欲望のミルフィーユ

欲望のミルフィーユ

全部あるのに
もっと欲しがる
欲張りなのは
誰ですか

どれも持ってるのに
あれも欲しがる
欲深なのは
誰ですか

願いは
星の数ほどあれど

うず高く
積みかさなった
欲望のミルフィーユ

この期に及んで
きれいな食べ方が
わからない