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The Planet Magazine Wombat

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ライアル・ワトソン博士によるとWombatとは世界で一番役立たずの動物だそうです。20世紀に4冊だけ丸い地球のプラネットマガジンWombatは雑誌として講談社から刊行されました。… もっと読む
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記事一覧

a 小説

「お前、言いたいこと言ってる? いつも苦虫噛んだような顔して、口を摘むんで、息飲み込んでる感じで、言いたいこと我慢してるんじゃねえ」
淳が、もう氷しか残ってないアイスコーヒーのグラスに刺さった紙のストローをクチャクチャ噛みながら、俺の顔を見た。
俺は何か言おうとして、でも何も言葉が出てこないで、なんだか少し口悔しくて、
「別にぃ」
と言い返したら、
「それだよ、それ」
と、ストローを相変わらず咥え

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現在の最大の矛盾は「資本過剰」である

2019年「しあわせの経済国際フォーラム」で、来日され、鈴鹿のアズワンコミュニティも訪れたことのある中国人民大学可持続発展高等研究院院長の経済学者、温鉄軍さんの講演記事が、いま非常に重要だと思うので、機械翻訳の抜粋を紹介します。

環境問題、サステナビリティ、経済格差、グローバリズム、日中問題、ウクライナ戦争、台湾問題、戦争などいまの世界情勢に危機感を持っている人にぜひ、じっくり読んでもらいたいと

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禅と社会革命

社会のシフトが起こるためには、人の意識が変わる必要があることはだれもが感じていることだと思います。


しかし、どのように、そして、もっと大切な問いとして、どのような意識になる必要があるのか、ということがあると思います。


インドの自分のグル、OSHOに出会って以来、そのような問題意識を持ちながら、アドヴァイタ哲学、瞑想、ヨガ、呼吸法、各種エネルギーワーク、西洋的なセラピーの手法であるエンカウン

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分業と太陽経済

社会の本質は分業である。

分業の本質は、各自が自給自足するよりも、各自が人のために供給する方が圧倒的に優れているところにある。

言葉と分業こそが人類の特質とでも言えるのではないだろうか。

それを曇りのない目で観れば、分業とはみんながみんなのために与え合っている姿に映るのではないだろうか。

ところが、今の社会は、「交換」という概念が根強くみんなの頭の中に染み込んでるので、分業がまるでみんなが

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黄金の未来は目の前にある

僕がOSHOから学び、最近はアズワンから学んでいることは、僕たちが本当に生き生きと暮らしていくには、個人の側から社会を見ていくだけでなく、社会の側から個人を見ていく必要があるし、また同時に、その逆の社会の側から個人を見るだけでなく個人の側から社会を見ていく必要があるということ。

この二つの観点が統合された時に、見出され、立ち現れてくるのが、誰もがその人らしく生きていける新しい社会だということ。

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顔の見える関係(ダンパー数)を超えて、新しい社会をデザインする

人類が約1万年前に大規模な農耕を始め、食料の余剰が生まれ、農業生産に直接関係しない人的余裕が生まれ、格差、ヒエラルキーが生みだされた。余った食料や種の交換や貸し借りのために貨幣や文字が生まれ、利息も生まれ、さらに格差が広がり、階級社会になっていく。直接生産しない王侯、貴族階級が生まれ、格差、階級を正当化するために司祭階級が生まれ、格差、階級を維持するために、官僚組織や軍事組織が生まれた。

狩猟採

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お互いを苦しめ合う社会は終わりにできる。



OSHOと出会う前から、人間同士が苦しめ合うようないまの社会は終わりにしたいとずっと思ってきた。

OSHOと出会うことで、ブッダやイエス、老子、モハメッドなどが実在の存在であり、何を私たちに伝えようとしているのか、リアルに了解した。彼が実現していた存在のありようは、ただ合掌し、涙を流すしかないような神々しいものだった。

いまでもこうやって彼の存在を思い出しながら文章を書いていたら涙があふれ

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量子力学の公案

波でも個体でもあるような量子力学的な世界の有り様がいまこの瞬間も日常として現れている。

瞬間ごとの観察によって、確率分布として雲のようにもや〜と広がっている未確定の未来が、このいま、この瞬間、私という観察者の世界としてまるごと立ち現れる。確固たる物や確固たる過去もない可能性の中から宇宙の理に添って世界は瞬間毎に現れ、消滅し、また現れ、消滅し、と明滅している。

それが20世紀前半に発見された量子

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人類のあらゆる問題の根源を解決し、次の社会を作り出す

10年前の3.11の大災害後、絆が意識され、お金よりも命の大切さが誰の目にも明らかとなり、深い自省や反省が行われました。

それは『災害ユートピア』とでもいう人と人が本来的なあり方をした時間でした。

しかしあの時は、やがて揺り戻しが始まり、生きること、暮らすことの本質を問う気持ちは、いつのまにか日々の忙しさの中で、後回しにされてしまいました。

コロナウイルスは、人と人のつながりを呼び起こすので

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宇宙の秩序か、人類の崩壊か

ニュートン物理学が人類のパラダイムになって以来の到達点あるいは極限が現代の世界のありようではないでしょうか。
支配従属関係による秩序、経済原理による秩序、原子のような独立した実体である利己的な人間が力の相互作用で関係している世界。
そのような世界観、人間観の上で生まれた経済、政治、思想、文化、社会の辿り着いた世界がいまの世界ではないでしょうか。
独立して自由意志を持つ個人がそれぞれの利益を最大化し

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『ソラミツ 世界初の中銀デジタル通貨「バコン」を実現したスタートアップ――日本発のブロックチェーンで世界を変える』

世界初のカンボジアで発行された中銀デジタル通貨の設計思想や仕様について色々知ることができて面白かったです。カンボジアを引っ張っている若い人たちの視野の広さと見識の高さにも感心しました。

ソラミツの実績、世界に広がっていてすごいですね。展開の早さにびっくりです。それだけ世界も早く動いているということでしょうし、それだけ日本が動いてないということでもあるのでしょう。

各種のデジタル通貨も企業内や地

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本当に自由な社会を求めて

現状の社会の中で多くの人が苦痛を感じているのは、社会が「人にやらせる」「人にやめさせる」という強制力の上に成立しているからではないでしょうか。

この強制力は、教育によって個人の意識に内面化され、善/悪、正しい/間違い、するべき/やめるべき等の社会規範となって内面から働き、さらに社会制度として共有されている「法律」「金」「所有」「権利」「義務」「責任」「交換」などの集合的なフィクションが外側から働

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通貨発行権とこれからの社会

通貨発行権という権力の存在がもっともっと知られていく必要があると思っています。

近代国家を基礎付ける「立法」「司法」「行政」の三権分立に隠然たる影響力を行使している「通貨発行権」という最上位の権力が、各国家権力さえ超えて存在しているという実態は、最近、かなり多くの人に知られてきていますが、まだまだ大多数の人は知らないと思います。

本来、富の源泉は社会にあり、本来、通貨の役割は、社会の中で富が生

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アフターコロナの日本再生プラン。電子公共貨幣EPMと債務貨幣の2重貨幣制度の導入

アフターコロナを見据えた日本の再生プランです。

以前、政府が国債という借金の形ではなく、直接お金を発行する公共貨幣によって国民に給付金を配布するというアイデアを記しました。

「公共貨幣による緊急ベーシックインカムが、コロナウイルスへの最善の経済政策であり、SDGs達成の道。」
その発展的アイデアとして「電子公共貨幣EPMと債務貨幣の2重貨幣制度」を提案します。

元々は、公共貨幣フォーラムの会

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