バーツラフ・シュミル『世界の本当の仕組み エネルギー、食料、材料、グローバル化、リスク、環境、そして未来』
大量のエネルギーを消費する私たちの社会が、化石燃料全般への依存に加えて、最も柔軟 な形態のエネルギーである電気への依存の度合いも確実に増してきた経緯を示す。この現実をしっかり咀嚼すれば、今やありふれている主張を矯正する、待望の手段が得られる。 複雑な現実に対する乏しい理解に基づくその主張とはすなわち、私たちは世界のエネルギ ー供給を大急ぎで脱炭素化でき、わずか20~30年のうちに再生可能エネルギーだけに頼るようになる、というものだ。私たちは、発電のうち、しだいに大きな割合を、