アフターコロナの日本再生プラン。電子公共貨幣EPMと債務貨幣の2重貨幣制度の導入
アフターコロナを見据えた日本の再生プランです。
以前、政府が国債という借金の形ではなく、直接お金を発行する公共貨幣によって国民に給付金を配布するというアイデアを記しました。
「公共貨幣による緊急ベーシックインカムが、コロナウイルスへの最善の経済政策であり、SDGs達成の道。」
その発展的アイデアとして「電子公共貨幣EPMと債務貨幣の2重貨幣制度」を提案します。
元々は、公共貨幣フォーラムの会員MLの中で渡邉穰二さん、生島高裕さんとの議論の中で生まれたものです。
コロナによって日本経済が直面している喫緊の生きるか死ぬかという生存に関わる経済問題。
世界経済の変化に対応できず過去の成功遺産を食いつぶしながら存続しているような多重下請けによる既得権益の産業構造。
アメリカや中国のようなベンチャーに積極的に投資し、破壊的イノベーションを起こすような経済エコシステムの不在。
借金でしかお金を作れない現在の債務貨幣制度の元で膨れ上がり、何かの非常事態が起こらない限り返済不可能な巨額な赤字国債。
巨額な赤字国債ゆえに、社会福祉、社会保障、教育、農業・林業・水産業の第一次産業、研究、技術開発などもっとも大切な社会分野への資金不足。
これらの絡まり合った構造的な経済危機を解決するプランです。欠陥、問題点、疑問点など多々あると思いますが、みなさんにいろいろ揉んでもらえるとありがたいです。
基本のスタンスは、まずやってみる。特に電子公共貨幣EPMの市場への投入は、リアルタイムでその流れをつかめるので、そのデータを元に仮説/実験を繰り返し、修正、改善していく。そういう社会実験のスタンスで行うのが大切だと思っています。
電子公共貨幣EPMと債務貨幣の2重貨幣制度
「電子公共貨幣EPMをコロナ経済対策の国民給付金として発行(時限ベーシックインカム)し、国内の人が生活をしていくためのエッセンシャルな経済活動のために流通させる。債務貨幣は経済成長(債務貨幣を増やす)ために流通させる。EPMと債務貨幣とは交換できないものとして、2重貨幣制度を導入する。現在の国債は、EPMで償還していき、国債は最終的にゼロとする。」
公共貨幣Public Moneyは、立法府であり、国民の信託を直接的に受けている国会の下に置かれた「公共貨幣省」によって発行される返済される必要もなく、利子もつかないお金。電子公共貨幣EPM(Electric Public Money)はその電子版。
債務貨幣は、政府が発行している硬貨以外の日銀券、銀行が日銀に預けている日銀当座預金、銀行が信用創造によって貸し出している要求払い預金などすべてのお金であり、それらのお金は、だれかに貸してつけることで発行されるために必ず返済しなければならず、また利子がつくお金。現在の日本のお金の99.7%はこの債務貨幣である。
詳しくは以下を参照のこと。
目的
1、だれもが安心して生活できる
2、国民全員に個人識別番号を発行する
3、産業構造変化をスムーズに行う →不要な産業、ブラックな会社は潰れる →生活のためだけに働いていた多数の労働力が解放され、新たな産業へ移行できる
4、EPM流通データを収集、解析し、ビッグデータに基づいた産業別給与体系(仕事の社会貢献度に対応する給与体系)、経済政策、計算経済学を作る
5、銀行は、従来の債務貨幣による信用創造をより積極的に行い、成長戦略にコミットする投資事業に特化する
問題点/疑問点
1、EPMをどうやって持続可能な量で流通させるか? →時間によって減価させる? →税金として政府が回収する? →どのような税金システムがよいのか?
2、食料、エネルギー、資源など海外からの輸入の決済には、従来の債務貨幣を使うことになるので、債務貨幣経済圏とEPM経済圏をどのように持続可能な形で接合できるのか? →資源を持っている発展途上国等への無償EPM提供によって海外EPM経済圏を作る? →あるいはEPMで輸入の決済もできる?
3、輸出で得た外貨は債務貨幣と交換するのか、あるいはEPMと交換するのか、どちらでも選べる?
4、情報端末を使えない人への対応をどうするのか? →公共貨幣紙幣も発行する? →新たな福祉政策としてデジタルアシスタントという職業を、公務員/民間で作る?
5、2重貨幣制度で、国債を全部EPMに交換して問題ないか?
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