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排泄運動

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日常の速記。食べて、咀嚼して、排泄する。
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#門司港

夢は忘れた頃に叶う

夢は忘れた頃に叶う

2008年、当時18歳だった私は地球の裏側のアルゼンチンの愛に溢れた家庭で多感な時期を過ごした。

いつまでもラブラブな両親と三つ子のように仲良しな兄弟(上から女17・男16・男15)、それから大きな黒いラブラドールと小さい三毛猫というのが、その家族の構成だった。それに日本からやってきたスペイン語も喋れない私。

それだけでも充分賑やかなのに、家の扉はいつでも開け放たれていて、夕方になると親戚やら

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落ち込むこともあるけれど、私、この町が好きです

落ち込むこともあるけれど、私、この町が好きです

光の方へ久々に朝からひどい落ち込みの波に引きずられて目の前が真っ暗になった。けれども、かわいいシェアメイトが「苺食べる〜?」といつものように朗らかに聞いてくれたので、はっと気持ちが光の方へと向いた。舌から苺の甘酸っぱさが染みわたり、重い身体にかすかな電流が走った。

先日、門司港にアジールをつくりたいという主旨の記事を投稿したが、結局のところアジールをいちばん必要としているのは他でもない私自身なの

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不良になれなかった私のアルゼンチン門司港逃避行日記

不良になれなかった私のアルゼンチン門司港逃避行日記

不良になれなかった私物心ついたころから、何故だかはわからないが日本の教育や社会に馴染めなかった。都心にある中高一貫の私立の女子校。校則とか時間割とか部活とか意味わかんなかったし、学校にいると自分がどんどんロボットになっていく感じがした。

通学中に満員電車に乗っている大人とか観察してたら、何のために生きてるのかよくわからなくなった。MDのイヤホンでブルーハーツの1985年の『僕たちを縛り付けて一人

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