イタリア郷土料理のお話・ピエモンテ州(Piemonte)
今回は、イタリア北西部にあるピエモンテ州について、見ていきます。
1)ピエモンテ州(Piemonte)について
2)州都:トリノについて
イタリア第4の都市として、博物館美や術館も多く、感性を刺激される街、
また、ミラノに次ぐ第2の工業都市として、フィアット(FIAT)等の
自動車工業の拠点でもあります。
世界遺産として登録されているのは、カステッロ広場にあるトリノ王宮をはじめ、サヴォイヤ家の王宮群。
見応え十分です。
キリストが十字架から降ろされた後に包まれ、身体の形が滲み残っていると言われる「聖骸布(Sindone)」が収められている大聖堂も必見です。
19世紀後半に、ユダヤ教の礼拝堂として建てられたモーレ・アントネリアーナも、シンボルの塔として注目されていて、中には、トリノ国立映画博物館(Museo nazionale del Cinema)が入っています。
フランス出身の王家サヴォイア家の影響もあり、最もフランスの影響を受け、フランス流のカフェ文化が花開いた街です。
サン・カルロ広場に面して、老舗カフェが並んでいるので、そこで、ひと息いれるのも良いですね。
サッカーチーム・ユベントス(JUVENTUS)の本拠地であることも
忘れてはいけません。
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トリノ以外にも、訪れたい地域があります。
食材の宝庫・ランゲ地方(Langhe)。
この地域には、「ピエモンテの葡萄畑の景観」として、複合的な世界遺産として登録されている場所もあります。
☆アルバ(Alba)
トリュフ(Tartufo)の名産地。
特に、白トリュフは、希少価値があり、秋に開催される「白トリュフ市(Mercato mondiale del tartufo bianco d'alba)」には、
採れたての白トリュフを味わうために、世界中から観光客が訪れます。
私は、ここアルバに滞在し、ランゲ地方を巡りました。
☆ブラ(Bra)
スローフード運動・発祥の地。
歴史地区のバロック建築も美しいです。
スローフード協会認定の料理を食べることも出来ました。
☆バローロ(Baloro)
イタリアワインの王様「バローロ」が造られている村。
周囲は、ブドウ畑に囲まれ、村のメイン通りには、赤ワイン「バローロ」を扱う店が連なっています。
☆アスティ(Asti)
地理的に、ピエモンテの交通の要所であり、12世紀には自立と繁栄を得て、商業の中心地だったアスティ。
当時、多くの聖堂、高い塔を建設され、「塔の街」として有名です。
イタリアのスパークリングワイン・スプマンテ(Spumante)の名産地でもあります。
広大なピエモンテ州。
まだまだ、訪れたい場所、街に溢れています。
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3)ピエモンテ料理の特徴
ピエモンテ料理は、広大な農地から生まれた素朴な家庭料理、そして、
フランス・サヴォイア家の影響が残る貴族料理など、幅広く、様々。
平野部では、畜産業が盛んで、上質な食用牛が飼育されています。
山岳部では、放牧がされていて、個性豊かなチーズをはじめ、
バター、生クリームなどの乳製品も製造。
また、南に接しているリグーリア州の影響で、北イタリアでは珍しく、
オリーブオイル、にんにく、アンチョビ等も多用する地域です。
パダーナ平原では、ポー川を水源とした稲作も盛んで、イタリア国内の米の生産50%以上をまかなっています。
卵麺を主流に、生パスタも作られ、また、ポレンタ(とうもろこし粉)も、好まれます。
丘陵地では、ブドウ畑が広がり、銘醸ワイン(バローロ、バルバレスコ、アスティ等)が、多く生産。
ブドウに適さない地では、多くの野菜類、果実類、ヘーゼルナッツ等の栽培が盛んです。
海に面していないので、メイン料理には肉が使われることが多いです。
一年を通して、州内で飼育された牛肉、仔牛等、そして、冬にはジビエ(野うさぎ、鹿)。
川魚などの淡水魚(マス、コイ)は、食べられています。
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① 肉料理・加工品
レストランのメニューに、必ずと言って良いほど載っている「ステーキ(Tagliata)」。
牛、仔牛、そして、牛タンなどを使い、提供されています。
牛肉赤ワイン煮込み使うのも、地元の銘醸ワイン「バローロ(Barolo)」。
リグーリア州の影響もあり多用されているオリーブオイル、にんにく、アンチョビ。
これらを使った「バーニャカウダ・ソース」、そして「仔牛のツナソース」は、ピエモンテ郷土料理として地元でも食べられていますし、日本でも知られています。
② パスタ&米料理
パスタは、卵麺が食べられています。
卵黄をたっぷり使い、より黄色いパスタ「タヤリン」は、ピエモンテ州ならでは。
また、指で、きゅっとつまんだ様な形に仕上げる、長さ2~3㎝程の小さな詰め物のパスタ「プリン」や、少し大きめの「アニョロッティ」も作られています。
米料理もあります。
リゾットも作りますが、味をつけたご飯を、パプリカに詰めて、オーブンで焼き上げる郷土料理もあります。
③ チーズ料理
日本でも知られている青かびチーズのゴルゴンゾーラ(Gorgonzola)をはじめ、バラエティー豊かなチーズが、多く造られています。
料理に使用したり、食後、ジャム等と一緒に食べたりします。
州内で生産され、原産地名称保護(DOC)されている主なチーズは、下記の通りです。
チーズ好きの方は、是非、チェックして味わって頂きたいです。
☆ 牛乳を主原料とするチーズ
☆ 羊乳、山羊乳を主原料をするチーズ
④ ワイン
イタリア国内でも、1,2を争うワインの名産地です。
特に、ランゲ地方(Langhe)で造られた銘醸ワインは、イタリア国内だけでなく、世界中で飲まれ、愛されています。
バローロ(Barolo)、バルバレスコ(Barbaresco)、アスティ(Asti)は、日本でも多く流通し、特に、やや甘口のアスティ産スパークリングワイン(Spumante)は、女性にも人気です。
最近は、辛口の赤ワイン、ロゼワインも造られていて、輸入されています。
その他の、ピエモンテ州滞在記は、下記から、ご覧頂けます。
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いかがでしたか?
イタリアで2番目に面積の広いピエモンテ州。
イタリア統一運動の拠点として、重要な役割を果たし、多くの歴史的遺産を有する地域。
また、その広大な土地、地形だからこそ培われてきた食文化があり、魅力に溢れています。
私は、10日程の滞在で巡ったので、見るべきところが、まだまだ残っているなと、この記事を書きながら感じました。
また、ピエモンテ州に再訪できることを楽しみに。
今後も、引き続き、イタリアに関する情報を、様々な形で、お伝えしていきます。
どうぞよろしくお願いします。
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マガジン「オフィスアルベロ・レシピ集~neo~」からも、イタリア料理を楽しんで頂けます。
是非、ご覧ください。
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最後に
~これまでの「イタリア郷土料理のお話」~
☆ヴァッレ・ダオスタ州
☆ヴェネト州
☆リグーリア州
☆フリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州
☆ウンブリア州
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