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『ベルサイユのばら』-その4 オスカルを助けるフェルゼン、そしてアンドレの人生をかけた誓い-

(Spoiler Alert!ネタバレ注意!)

みなさん、こんにちは!

今日は、運命の3人が初めて出会うオペラ座舞踏会からです!

私のYouTube「ベルサイユのばらを旅する」のPart5をご覧くださった方はご存知だと思うのですが、①フランス革命当時のパリのオペラ座は、どこにあったのか?、②フェルゼンとマリー・アントワネットが初めて会ったのは、本当に、1774年1月30日のオペラ座での仮面舞踏会なのか?

・・・という疑問がありました。

①に関しては、その後場所が分かったので、今後配信予定のPart6をご覧頂ければと思いますが、②に関しては、文献によって諸説あるようなので、断定は出来ないですね。

しかし!ここでは、ベルばらに描かれている通り、運命の3人はオペラ座の仮面舞踏会で出会ったとして、みていきます。

この場面です↓

この時、主人公の3人は18歳。

オスカルは、まだフェルゼンと出会ったばかりの頃(18歳当時)、彼の前で男として存在することに何の疑問もなかった。

フェルゼンに、「女としての幸せも知らずに青春を送るのか?」と聞かれて、「生まれてきた時から、男として育てられてきたし、不自然だとも思わないし、さびしいと思ったこともない」と答えています。

しかしのちに、オスカルは、ジェローデルから求婚された時に、「あの18の日に…フェルゼンの前に、男としてしか存在することを許されなかったのは なんのためだ」と、この時の出会いを回想しています。

のちのオスカルは、愛する(していた)男性(=フェルゼン)の前で、自分が男として存在していたことを悔いているようにも感じられます。

この時、もしフェルゼンに女性としてみられていたら、彼に愛される可能性もあったかもしれない・・・という思いがオスカルにあったかもしれません。

この後、オスカルの中の男性性と女性性が葛藤を起こしていると思われる場面がみられるようになっていくのですが、それはまた後程みていきたいと思います。

話を、18歳の時に戻します。

この3人の初対面後、大きな事件が起きます。

そう、アンドレが(偶発的にですが)王妃を落馬させてしまった事件です。

死刑を言い渡されたアンドレに対し、オスカルは命がけで彼を救います。

しかし、この時は、アンドレを愛しているから、というよりも、アンドレの主人は私だから、という責任感が勝っていたと思います。

そして、なんとフェルゼンも、命をかけてオスカルと共に、国王陛下の前に出ます。

まさかフェルゼンが加勢してくれるとは思っていなかったオスカル。

「正義のために死ねるぞ」と言うフェルゼン。さすが!彼の器の大きさが分かります。

オスカルが、この後、フェルゼンのことを好きになるのもわかる気がします。

オスカルは、いつからフェルゼンのことを好きになったんでしょうか。

フェルゼンって、フランスにいない期間が意外と長いので、このあたりの考察は難しいですが、考察してみるのも面白いと思います。

この後、命を救ってくれたオスカルに対して、アンドレが「いつかおまえのために命をすてよう」と心の中で誓いを立てる重要な場面へ移ります。

この時の誓いは、のちのオスカルとの心中事件や、ジャルジェ将軍の成敗事件、そしてアンドレ自身の戦死の時まで、重要な影響を及ぼします。

そして、主人のオスカルから守られる立場だったアンドレが、のちに守る立場へと変化を遂げていく、重要な転換点だったのではないでしょうか。

長くなりそうなので、この続きは次回の記事で。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

続く。



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