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ミカミアカネ
2024年10月9日 18:38
ちょっとマイナーなりんごの品種についてシリーズでお届けしている品種図鑑。今回は"陸奥(むつ)"です。特徴名前:陸奥(むつ)由来は青森県の旧国名「陸奥国」。青森で生まれた品種です。収穫時期:10月下旬味や見た目:平均400g前後と大きくなりやすい。縦に長い円形。無袋栽培の場合は黄緑色ですが、有袋栽培をすると桃紅色になります。甘みと酸味のバランスがよくふんわりと香りがします。
2024年9月25日 17:46
9月25日現在、少しずつ収穫が始まっているりんごがあります。「早生ふじ」という名称で、スーパーやネット通販などでも売られています。しかしこの「早生ふじ」という名前、品種名ではないことはご存じでしょうか?「早生ふじ」とは?植物には、細胞に突然変異が起こり一本の枝や茎だけに元とは異なる形質があらわれるという、枝変わり(えだがわり)という現象が時々生じます。そしてりんごの品種にも枝変わりによっ
2024年9月11日 20:57
今回はりんご栽培に欠かせない薬剤散布の機械、スピードスプレーヤー(通称SS)について紹介します。SSはりんごや梨、ぶどうなど主に果樹園で活躍している薬剤散布機です。性能や年式によって形が異なりますが、うちで使用しているのは運転席がオープンになっているもので、最新型だとキャビン式といって運転席がしっかり囲まれているものもあります。うちでは実家と他2軒の農家で共同利用しているのですが、現在のS
2024年8月28日 17:30
ちょっとマイナーなりんごの品種についてシリーズでお届けしている品種図鑑。今回は"きおう"です。特徴名前:きおう由来は「黄色い王様」=「黄王」。ひらがなで表記されることが多いです。収穫時期:8月下旬熟度にばらつきがあるので数回に分けて収穫する早生種です。味や見た目:果点が目立ち、熟度が増すほど透明感のある黄色になる。甘さの中にほんのり酸味があり、果汁が多くさわやかな印象。
2024年8月14日 11:31
この記事を書いているのが祖先が帰ってくるといわれるお盆の時期なので、今回は青森のりんご産業において重要な役割を果たした偉人を紹介します。明治時代に日本に持ち込まれたりんごを青森県で根付かせた、菊池楯衛(きくちたてえ)氏です。菊池氏は1846年、津軽藩(現在の弘前市)の武士の家に生まれます。県庁で働いていた明治8年に、西洋から持ち込まれ国から無料で配布されたりんごの苗木を津軽地域の旧士族を
2024年8月7日 20:27
りんごの品種は国内だけで約2000種もありますが、普段見かけるのは決まった数種類かと思います。そこでちょっとマイナーな品種についてシリーズでご紹介していきたいと思います。今回は"恋空"です。特徴名前:恋空(こいぞら)これは商標名で、正式な品種名は"あおり16"といいます。収穫時期:8月中旬お盆に向けて出荷されることが多い早生種です。味や見た目:甘味が強いが酸味もある、やや硬め、
2024年5月23日 20:14
ここ一週間、テレビやネットニュースにりんごの話題が出ています。内容は「りんご生産量 過去最低」というものです。今回はこのニュースについてりんご農家の目線からお伝えします。ニュースの詳細2023年度の国内りんご生産量が前年比18%減の60万3800tであったと農水省の作物統計で発表されました。原因は夏の記録的猛暑と降水量不足が大きく影響し、収穫前落下などもあり出荷量も減少しました。そも
2024年5月8日 12:40
5/8現在はりんごの授粉期ということで、今回はりんごがもつ遺伝子と授粉の関係について書いていきます。ただ科学的で難しい話ですし私の理解度もまだ足りていないので、ここでは簡単に。りんごの遺伝子りんごは自分(同じ品種)の花粉では結実できません。必ず他の品種の花粉がくっつく必要があり、この特性を交雑和合性といいます。花の中にあるめしべにはS遺伝子という情報が入っていて品種ごとに異なります。例
2024年4月3日 18:58
前回はりんごとアントシアニンの関係について書きました。(記事は↓)今回はアントシアニンとはそもそも何か?についてです。そもそもアントシアニンはフラボノイド(ポリフェノール)の一種で、花や果実に広く分布する色素です。さまざまな条件によって、橙色から赤・紫・青まで幅広く変化します。食べ物なら前回も挙げたようにブルーベリーやナスが代表的で、りんごや黒豆なんかにも含まれます。花ならバラやキキョ
2024年3月27日 21:00
りんごと言われてまず思い浮かべるのは赤い果実かと思います。実際、日本のりんご品種で主流なのは「ふじ」「ジョナゴールド」「つがる」など赤いものです。さてそのりんごの赤い色ですが、アントシアニンという色素があることで色が出現しています。アントシアニンはりんごの他にブルーベリーやナスなど紫色系の作物に多く含まれています。りんごは小さいときは緑色をしており、秋になると黄色→赤色に変化します。そ
2024年2月14日 20:42
先日、NHKの番組『あしたが変わるトリセツショー』でりんごが特集されていまして、その中で面白い内容があったので紹介します。スーパーで"りんご"を探せ!番組では大型スーパーで、原材料表示に「りんご」がある商品を調査。すると600品目以上に「りんご」が含まれていました!生のりんごはもちろん、お菓子やジュースなどは想像しやすいですが、焼き肉のタレやマヨネーズなどの調味料にカップ麺、シャンプーや歯
2024年1月31日 19:57
りんごに関する病気で、今年度いちばん目立っていた「褐斑病」について今回は紹介します。褐斑病とは空気中に飛散する菌に感染して、葉や果実に黒い斑点がつくのが特徴です。5~6月が一次感染、8~9月が二次感染の時期になっていて、約2ヶ月の潜伏期間があります。秋の葉とりやつる回しの作業をしているとよく発見します。今年度は夏の猛暑と雨の少なさで防除の効き目タイミングがずれてしまったようで、青森県産
2023年11月29日 18:29
世界で3番目に多くりんごを栽培している国はアメリカです。そんなアメリカで、りんごの木を植える旅をし続けた人物がいるのを知っていますか?その名はジョン・チャップマン、「ジョニー・アップルシード」と呼ばれています。アメリカでは彼の功績が評価されていて、絵本にもなっています。今回はその絵本からジョニー・アップルシードについて紹介します。あらすじマサチューセッツ州で生まれたジョニーは23歳の
2023年10月5日 21:15
私のりんごは主に市場と個別販売で出荷しています。現在はほぼ市場行きとなっており、今回は市場と農家の関係ついて紹介していきます。青森県津軽地方でりんごを出荷できる市場は、弘前中央青果(弘果)・津軽りんご市場・五所川原中央青果(中果)の3つ。弘果は株式会社で、津軽りんご市場は弘果のグループ企業、中果は五所川原市の公設市場となっており、そもそもの成り立ちが異なります。私が出荷しているのは畑と同じ