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【男女関係の経済学】恋活・婚活としての転職活動のリアル:女性向け


正社員になりたい。それが難しいなら、結婚して生活の安心を得たい。

コロナ前のことです。当時、転職相談にいらっしゃった莉緒さんは一度も正社員経験がなく、契約社員として福岡にある家電量販店でスマホアドバイザーとして働いていました。当時の年収は約280万円。大学卒業後、彼氏は約3年おらず、もうすぐ27歳というタイミングでした。

少し前に同期から、営業職の男性を紹介されたことがあったそうです。
LINEを交換し、2回ほど食事をしました。会話の中で男性から「お仕事は何ですか?」と質問された時に、自分が非正規雇用であることを伝えることを迷ったと仰っていました。

また、デートの段取りの様子や、相手の普段の仕事の話を聞きながら、自分とは全然違うな…と格差を痛感してしまいました。何となく遠慮した雰囲気が伝わってしまったのか、お礼のLINEを送っても男性からの返信はありませんでした。そこで初めて、もうすぐ30代にもなるのにキャリアも恋人もいないことに焦りを感じ、転職活動を始めたのだそうです。

両親や転職エージェントに相談しながら正社員としての就職活動をするものの、添削してもらった履歴書でエントリーしても書類通過したのは同じく契約社員の派遣事務のみでした。

あるとき、県内のビジネスホテルのフロント業務の契約社員面接が決まりました。試用期間後の社員昇格の可能性が高いポジションでしたが、莉緒さんは事務職を希望しているためと面接は辞退されて、その時はまだ先の人生のことを考えているご様子はありませんでした。

あれから3年が過ぎ、最近莉緒さんの転職支援が再開しました。
実は莉緒さんはその後、正社員になって働きながら婚活し、大卒の正社員男性と結婚。現在は夫婦で共稼ぎで次の転職を目指しているというのです。

「低年収の女性」は恋活・婚活と、転職活動のどちらを優先すべきか?

莉緒さんは私たちへの転職相談後、勤めていた家電量販店の正社員登用制度をチャレンジされたんだそうです。晴れて合格し、その後は神奈川の店舗にて店長候補の正社員、年収380万円の待遇で働くことに。それだけには留まらず、知らない土地で店長資格の勉強をしながら、友達探しがてらマッチングアプリに登録して恋人探しをスタートさせました。

10人ほどの男性と知り合い、デート。その年の春頃にのちに将来結婚することとなる1歳下の方とマッチングをして、2021年頃から交際が始まります。しかし、彼氏ができて半年後に北九州の新店舗の店長として異動することが決まり、遠距離恋愛になってしまいました…。ここからの莉緒さんの動きは見事でした。結婚を確実なものとするために外堀から埋めていく作戦を立ました。
まずは、エリアマネージャーに結婚を考えている人が神奈川にいることを伝えます。次に両親にも紹介したい人がいることを伝え、連休には彼を福岡の実家まで連れていきました。会社も応援する姿勢を見せてくれて、半年後には日帰りで会いに行ける宇都宮勤務になります。無事にプロポーズされて入籍し、現在は転勤がない地域社員の店長として横浜で働きながら、土日休みの法人営業職への転職活動と、2年後を目安に妊活も考えているそうです。

入籍の報告をしたときに、今後も私生活のことも相談していいかエリアマネージャーに確認したところ、仕事ができる莉緒さんに会社を辞められると本当に困るから、困ったことがあったら何でも相談してほしいと言われたそうです。契約社員時代は会社にプライベートの相談をする発想はなかったそうです、最初は正社員になって知らない土地への転勤は不安でしたが、それ以上に正社員は会社から守ってもらえることが多いと感じたり、異動先も考慮してもらえるのだと知り、また研修の充実や昇給などの仕組みを知れば知るほど、転勤がある正社員もそんなに悪いものじゃないんだなと今では思っているそうです。

正社員を経験したからこそ、職歴ができ、今では以前とは比べ物にならないくらい条件が良い会社の書類選考が通るようになり、次は先々を考えて正社員で、異動がない、土日休みの会社への転職を目指すことができるようになりました。以前の経歴では派遣の事務しか選考できなかったことを考えるとすごい前進です。

明らかに差がつくキャリアによる結婚の難易度

年収が低くても彼氏はできるし、むしろ収入が低いからこそ将来の生活が不安で結婚をしたいと考える人もいるかもしれません。しかし、自分自身の収入基盤を整えてから恋活・婚活するほうが断然有利にスムーズにいくのです。実は、女性も正社員で稼げているか否かで婚姻状態に大きく差が出ます。

ゼクシィ結婚トレンド調査2023」によると、結婚式を挙げた夫婦のうち、妻がフリーターもしくは無職というカップルが2017年は10.3%いましたが、2023年はわずか4.3%です。今や花嫁の約90%が正社員か公務員なのです。

2017年は20.9%の女性が非正規雇用でも結婚式ができていましたが、
直近の2023年には11.9%まで激減したことがわかります。
この間たった6年の変化です。

また、結婚前の妻の年収にも注目したところ、300~400万円未満と、400~500万円未満の回答がほぼ同率で最多で合わせると54%という結果になりました。まとめると、正規雇用で400万前後の女性が一番結婚しやすいと言い切れる調査結果になっています。

2017年は27.2%の女性が年収300万円未満でも結婚式ができていましたが、
直近の2023年には14.3%まで激減したことがわかります。

キャリアがもたらす様々なメリットを享受しない手はない

この記事では正規雇用で働くことで女性にもたらすプライベートやキャリアの変化について、莉緒さんの事例をもとにまとめました。
実際の体験談や、調査データを参考にすると、正規雇用で年収300万円以上を目指すと恋活・婚活を有利に進めることができることがおわかりいただけたかと思います。

キャリアの形もプライベートの形も十人十色で、これが正解!というものは何もありませんが、少なくとも自分の人生は自分で決める!という自由を手に入れるというオプションは人生の中でかけがえのない大切なものになることは間違いがありません。

せっかくここまで読んでいただいたので、この記事があなた自身の人生や、今後のキャリアについて、1日も早く考えるキッカケになれたら嬉しいです。

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