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時代が変われば、常識が変わる。~発達障害への理解について~


ADHD_noteです。

今回は、時代が変われば、常識が変わる。~発達障害への理解について~ということについて書きたいと思います。


私の好きな言葉の一つに、

『昔の常識は、今の非常識』

『昔の非常識は、今の常識』


という言葉があります。

この2つの言葉は至極名言だと思いますし、座右の銘の一つでもあります。



今から約30年~40年ほど前ほどの日本では・・・

・たばこ

国鉄からJRになったばかりの電車(列車)内では、
お弁当を食べたり、たばこを吸ったりすることは常識でした。

会社でたばこを吸うことも、常識でした。
(※ちなみに今から23年前。1997年に放送されたフジテレビ系ドラマ ”踊る大捜査線” では、演出として、主人公の青島刑事が湾岸署刑事課で煙草を吸うシーンや、パトカーに乗りながら煙草を吸うシーン、青島刑事が室井管理官に煙草を勧めるシーンなどが見られます。当時の社会を映すドラマとして印象的なシーンでもあります。)

私がこどもの頃(今から30年ほど前)は、家庭でも、大人が子どもがいる前で吸うなどは当たり前でしたし、駅やショッピングセンターの入口など、至る所に灰皿とベンチがセットで置いてあったことを思い出します。

※そういえば、私がこどもの頃、夜21時頃以降にテレビを観ていると、日本専売公社(現:日本たばこ産業(JT))のテレビCMがバンッバン流れていましたw


・通信手段

当時は、携帯電話も無いため、(厳密に言えば、存在しましたが、月額利用料などが高額で、個人で使っている人は限られていたため)駅での待ち合わせなどでの連絡と言えば、”伝言板”という、黒板にチョークで書くものが主流でした。


※駅での”伝言板”は、昨年(2019年)時点で、まだ残っているようです。

2019年の4月時点で、新京成電鉄では全24駅中18駅に現存している。また、東京地下鉄(東京メトロ)では改修工事が行われていない八丁堀駅・築地駅・綾瀬駅の3駅に残されている。なお、長尾駅(JR西日本)のように、2010年代に改めて設置を始めた例もある。
(Wikipedia ”伝言板” より一部抜粋。)


それから、当時外出場所からの ”電話連絡” と言えば、”公衆電話” が主流でした。私が小学生~中学生当時、どこかへ出かける時には、10円玉や100円玉といった(電話をかけるための)小銭やテレホンカードを親から持たされた記憶があります。

同じく、Wikiperiaにこのような記述があります。

公衆電話は1984年(昭和59年)(旧:日本電信電話公社時代)に設置台数が最高となる。
(Wikipedia
”公衆電話”より一部抜粋。)


それから5~10年後、今から25年ほど前には、ポケベルやPHSといった通信手段が出始めて若者を中心に爆発的に流行しました。

90年代当時は、通信手段と言えば、”ポケベル・PHS”の2大勢力で、特に高校生などの若者は、これらを使うのが ”常識” でした。


ちなみに、昭和・平成初期の時代にはハガキの年賀状を送りあっていたのが常識ですが、今では、新年の挨拶もLINEなどのSNSで ”あけおめ” が主流となりました。


・トイレ

今では大体どこの駅でも商業施設でも、職場でも、洋式トイレにウォシュレットが付いている。というトイレが主流です。

TOTOウォシュレット
・2015年7月に、累計販売数4000万台を突破。
・ウォシュレットは、TOTOが販売する温水洗浄便座の商品名。
・ウォシュレットの名称はTOTOの登録商標(日本第1665963号など)
(Wikipedia”ウォシュレット”より一部抜粋。)


しかし、私がこどもの頃(今から30年ほど前)には、一般家庭でも和式トイレが使われていたり、都内を少し離れた北関東の山間部などへ行くと、鉄道の駅などでも汲み取り式トイレ(俗称:ボットン便所)が、まだ現役で、当時は常識でした。


・広告

”昭和の広告媒体” として、ホーロー看板やスポンサーベンチがあります。

ちなみにホーロー看板ですが、作られた当初、メーカーの営業マンが全国各地を練り歩き、看板を設置してくれませんか?と頼んで回っていたそうです。


私はドライブが好きで、時々山や海がある地域、川沿いや温泉街などに行きますが、そこでホーロー看板やスポンサーベンチなどを見つけると、かなりテンションが上がりますw

現在の主な広告媒体は、テレビやラジオ、インターネットなどが常識で、今ではとても考えられませんが、50年くらい前まではこの広告が ”常識” でした・・・。

ちょっとレトロな気分に浸り、長くなりましたが・・・笑

このように昔の常識は、今では信じられないようなものが多く存在します。

今の常識は20年、30年後には信じられないと言われるのだと思います。


さて、

時代は2020年(令和2年)ですが、”発達障害” のことについて、(社会全体に)”一般的に知られている” とは言えません。

私がこれまでにnoteの記事に書いてきたように、
発達障害者(ADHD・ASD・LDなどがある人)は、(軽重の程度はありますが)周囲の理解、配慮などが無いと、一般の人のように上手く生活ができない部分があります。

たとえば、身体障害のある方への配慮について、

視覚障害の人が白杖や盲導犬を使う、

聴覚障害の方が手話や筆談を使う、

下肢障害の方が松葉杖や車いすを使う、

ということがありますが、
これらは現代社会で、 ”一般的な常識” として理解が進んでいます。

これらの障害と同じように、発達障害のある人にも、今後はいろいろなサポートもが必要になってくる時代が来ると思います。・・・というか、徐々に始まっている途中だとは思いますが、今から20年後には、肌で感じるレベルで発達障害が常識に変わっていると思います。

(※ちなみに、次に挙げる事例は、あくまで一例であり、”発達障害者向けの環境調整”などについての情報を見聞きした上での、私個人的な感覚としての考えを書いています。)

・職場での(会議や研修、入社面接などの場で)スマホやパソコン、タブレットなどの電子機器の使用。

・職場でのヘッドホンやパーテーション・仕切りの使用。
(視覚や聴覚からの情報で集中力が欠如するために、仕事に取り組めなくなるための対策としての合理的配慮)

・発達障害者への説明、注意点は口頭だけでなく、必ず書面にしたもの(口頭で説明したものと全く同じ内容のもの)を提示する。

※障害特性から、発達障害者は、説明を聞きながらメモを取ることができないことも多い。
また、ADHDがある場合、メモを取っても、内容自体(何のメモだったか)を忘れたり、物理的(家や外出先)に忘れたり、メモ自体を失くしたりしてしまうため、必ずマニュアル化したものなど ”誰が見ても分かりやすいもの” を職場に備え付けるなど、必ず ”書面” で提示する。

などです。

あらためて書き出すとわかりやすいと思いますが、

視覚障害・聴覚障害・下肢障害等の身体障害の障害は、外見からも障害や障害特性が理解しやすいため、この50年程度の時間をかけて徐々に、ゆっくりと社会全体での理解・認知が浸透してきました。

今では障害者雇用について、車いすの方がいろいろな職場で就労されているように、”障害者雇用=身体障害者”という図式が出来上がったと言えるほど、(精神障害・発達障害に比べると)理解・認知が進んだと思います。(障がい者全体の差別や偏見という別の意味での理解や認知はアメリカや欧米などの諸外国に比べると遅れていると思いますが・・・。)

”発達障害” に関しても、"身体障害" と同様に、 ”ハンディがあること” と、”それに対して適切な対処をしながら暮らしている” ということをイメージすると、それぞれの”障害”について理解しやすいと思います。

ただ、その点を踏まえても、
発達障害への理解はまだまだ進んでいません。

いえ、ハッキリ言って、”進んでいない” どころか、”誤った理解が進んでしまっている”という状況です。

何がハンディか?、どれが適切な対処か? 自体が、分からないわけです。


今、

すぐ、

は難しいですが、

発達障害への理解が、徐々にでも、少しでも拡がり、他の障害(身体障害や精神障害など)と同様に、差別や偏見のない社会になることを切に願います。

ちなみに画像は、時代によって法律も、法解釈も変わる。(50年後、”発達障害”は常識。)的な画像。

Sang Hyun ChoによるPixabayからの画像

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