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直島【写真】-静寂の浜辺,大竹伸朗作品

 直島への短い旅。2022にはさすがに「飽きてしまうのでは」と思うほど訪ねたのに、「これがたぶん最後だろう」と思った今年3月に続いて、7月にも訪れた。

 フェリーで直島・宮浦(みやのうら)港に到着したなら、草間彌生の「赤かぼちゃ」を遠目に鑑賞しながら、町内バスに乗って、ベネッセ運営の無料バスが運行する「つつじ荘」(終点)まで行く、ということは書いた。


 つつじ荘からは、人の流れに身を任せてそのままベネッセのバスに乗る方法もあるけれど、砂浜を少し歩くと、草間彌生の黄色い「南瓜」に出逢えることは、下に書いたとおり。

 その「南瓜」から先に行ってみよう、というのが今日の話だ。

黄色い「南瓜」、その先へ

 ランドマークの「南瓜」を目指してビーチを歩く。

 ここは海水浴場でもある。

 「南瓜」は視界の中に、どんどん、大きく見えてくる。

 「南瓜」の背景に船たちが小さく見える。こんな鮮やかな黄色が、違和感なく風景になじんでいる。

 ビーチの背後には、ベネッセの宿泊施設と「杉本博司ギャラリー 時の回廊」が望める。

 このあたりは、ベネッセハウス ミュージアムの「周辺」であり、屋外作品が鑑賞できる。因みに「南瓜」とベネッセハウス ミュージアムの位置関係は下のようになる。山頂にあるのがミュージアムだ。

屋外作品を鑑賞しながら

 ダン・グラハム「平面によって2分割された円筒」。

 ニキ・ド・サンファール「猫」を背に、「南瓜」。

 ニキ・ド・サンファール「象」。

 カレル・アペル「かえると猫」

 ニキ・ド・サンファール「腰掛」

 ニキ・ド・サンファール「会話」と「猫」。

坂道をゆっくり進む

 作品たちとたわむれつつ、シロツメクサで覆われた芝生を歩き、再び砂浜へ。

 目の前の坂道を、ゆっくり進んでいく。

 とても急な坂道だ。「南瓜」が見下ろせる。

 ジョージ・リッキー「三枚の正方形」が見えてくる。上り坂の終わりであり、とりあえずの目的地だ。


 片瀬和夫「茶のめ」

だれもいない砂浜へ

 この階段の下には、とても好きな作品があるのだが、この日はその正面に、先客がいた。

 その作品の前で、ゆっくり過ごしたい気持ちはわかる。わたしも以前、高松のホテルでわざわざスイーツを購入して、その作品の前で数時間を過ごしたことがあった。

 そのときは、先客の時間を邪魔しないでおこうと思った(そのあと訪ねたので、別記事に)。

 ビーチへと向かった。

大竹伸朗、2作の屋外作品

 坂道を下ると、その作品が見えてくる。

 大竹伸朗「シップヤード・ワークス 船尾と穴」だ。

 大竹伸朗作品といえば、この回顧展が今でも記憶に残る。

 ご本人の姿と、ライヴを目の前で偶然、鑑賞できたりもした。

 直島にも「家プロジェクト」の中に、「はいしゃ」という、かなり情報量の多い作品がある。

 あふれ出す情報量、脳をフル回転させて取りこぼさないようにしなければ、と構えてしまう大竹作品にもとても惹かれるのだけれど、

 このビーチには、余分なものを削いだ、静的な大竹作品がある。場の雰囲気寄り添っている。

「シップヤード・ワークス 船尾と穴」からさらに砂浜を進んだ先にあるのが、「シップヤード・ワークス 切断された船首」だ。

 緑が茂っているので少し見えづらい。3月に訪れた際の「シップヤード・ワークス 切断された船首」はこのような感じだ。

 海。いつ訪ねてもだれもおらず、波の音と、遠くの音が響いてくるだけの静寂な海。

もうひとつの大竹作品を求めて

 静的な大竹作品は、ベネッセハウス ミュージアムにもある。

 坂道に戻り、次にベネッセハウス ミュージアムを目指す。


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