マガジンのカバー画像

#私

12
真面目系クズの一生オルタナの人です
運営しているクリエイター

#春

Romance at the Lobby Room

蛍光色が朽ちて 路面 潰れていた
歩くスピードは 荷馬車のよう
君は白んだ目で 季節を蹴飛ばす
軽音、この春霞を切り裂けるか

黒猫が火傷の跡を舐める
あと一言が足りなくて
ペン先の渇きに怯えている
朝に消したい思い出は いつまでも
夜に残っては 燃え上がった

君と私の夜間飛行
月影もさやかに 夜のしじまへ
失われた130dBの喧騒
その500円で 今の君は何を買うの

夏の前触れ 肌と髪

もっとみる

忘却の槍

アクリル絵の具を落とした瞳
不透明でカラフルな未来へ
世界が退屈してしまう前に
置き忘れた傘を開けば 桜の花弁が舞い落ちた

フラワーペーパーで束ねた春を
一枚一枚剥がしては 咲かせていた
「このエナメル靴に 魔法がかかりますように
お願い あと少しだけ 私に自信をください」

貴方の横顔を見る日には
きっと 季節外れの街頭の広告が笑いを誘う
ホロスコープが移ろって陰る
再生の夜に 銀テ

もっとみる

勿忘草の首が折れる

あの子に話を聞いてもらいたい って思ってたら
欲しかった言葉が 投稿されていた 金曜22時
それだけで 満足してしまったんです
随分と あの子との距離が 濁り出して 春

即興劇の優しさで 満たされたかった 水曜17時
文脈知ってる あの子にしか 解けない 私の問題
流れていくタイムラインに 思考は低速化して 夜
いつか遊ぼう 何度目かの 独り言

会えないんじゃなくて 会わなくてもよく

もっとみる