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虚構の大喜利大会(詩)
本当の意味で創造性のない人間がいた
宣伝のために
つまり利益のために
生きている人間がいた
八千かそこら
それが毎日
間抜けなピストン運動から生まれた
私たちをただ通りすぎていく
どろっとした無味無臭の風は
新たな養分を探している令和のマダニだ
いつからだったか
人間が材料に成り下がった日は
資本家に生まれなかった人間が
資本家になろうとして
支配者に生まれなかった人間が
支配者になろうと
人形からっぽ(掌編小説)
日曜日の公園は、フリーマーケットで賑わっていた。クオリティの高いクラフト作品を出展している人もいる。
ぼくは、ふと、古そうなものが置いてある、ブースが気になった。
──こんな、無くても良いような、手にしたら、部屋に飾りでもしたら、呪われそうな品々を高額で売りつけている心理がわからない。はっきり言ってゴミだし、病んでるよなあ。でも、古いものを見るのは、嫌いじゃないんだよね。
そこには、
わたしのパンダたち(詩)
潰れた英会話教室
誰も遊ばない公園
誰も知らぬ矢車菊
踏んでいく人々は
生活一辺倒でした
マコちゃんにもらった
ジャンガリアンハムスター
動かなくなったキーホルダーみたい
パンダスミレ植えた畑には
パンダウサギ埋まってる
なぜわたしは生きているのか
おいしくないラーメン屋
消えたコリドラスパンダ
わたしの心は充たされることなく
わたしがぼくがライターになったわけの歌(詩)
昔から本を読むことが好きでした。
自然と文章を書くことが日課になりましたよ。
気がついたら、なっていた。という感じですね。
はい。気がついたら、なってました。ライター。
歌います!
わたしはライター HSPのライター
何やってるか わからないけど
なんかすごい なんかいいきぶん
何やってるか よくわからないんだけど
フォロワーがたくさんいて
やっぱすごいんだって気になれるから
足で「ぷちっ」て虫
ホンダベーシックインカム(大人の童話)
『ワールドベーシックインカム、ニホォン、成るか、成らないか······ああ、ニホォォォン、成らなかった』
──うそやろ。なんで、成らへんの。十五万のほうのベーシックインカム、一択やん。ニホォォン、クソでしょ······
──福祉いります? いらないでしょ。ほら、びっくりしてる、こいつ、びっくりしてる。公金チューチュー、はいはいはい······
*
──あそこ、穴やぞ、穴なの