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〈ネクロ13〉シリーズ 目次

 女米木生研のジェット・ガスは質が良い。燐光の炸裂と共に銃肛から噴出された高圧腐敗ガスは730kgある俺の身体を木の葉のように吹き飛ばした。勢いを殺すため空中で通行人をひっかけたがさして意味はない。全員まとめて向かいの製薬店内に叩きこまれ、店の親父ごとぐちゃぐちゃにかき混ざる。

「無茶苦茶しやがる」

 へし折れた脊椎をアイサから補填する。内臓の損傷は、肝臓、心臓、他色々。キイロとサザンカで足りる。俺の女たちの中でもとびきり臓腑の綺麗な2人。裏切りと恋の遍歴が何よりの力であり、女たちにケジメをとらせ屍骸を纏えば、最早そこには愛しかない。

『あまり手間をとらせるなよネクロ。室長は怒っていたぞ』

「奴は俺を裏切った。タイプの女だ。俺の目方を増やしてもらう」


 …………「NECRO12:電波塔でバラバラ」より



【ネクロ13とは?】

・小説です。
・暴力的です。
・舞台は、不死者たちが暮らす街・臓腐ぞうふ市です。
・主人公はネクロという男です。
・ネクロは自分を裏切った相手を決して許しません。
・ネクロは自分を裏切った恋人たちを殺すために無茶苦茶します。

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【登場人物紹介】

■ネクロの愉快な仲間たち
ネクロ:死なずのネクロ。自分勝手な乱暴者。
タキビ:ネクロの同居人。口が悪く気が強い。
プラクタ:鼬のプラクタ。軽口を叩きがち。
ヒパティ:ぶっとい右腕のヒパティ。気は優しくて力持ち。
カット:全身爪人間。無口。
ネアバス:市役所 暗黒管理社会実現部 課長。メガネ。
ハマチ:商店街のハマチ。やかましい。
ユキミ:無限のユキミ。反抗期。

■ネクロの素敵な恋人たち
グンジ:腑分けのグンジ。下顎。ひどく怖がり。
・タマムシ:様変わりのタマムシ。右腕。おもしろがり。
ユビキ:指忌町のユビキ。左腕。人見知り。
・キイロ:恐怖のキイロ。右腹。いじっぱり。
・サザンカ:全てのサザンカ。左腹。焼肉好き。
アイサ:皆殺しのアイサ。背中。幼稚。
・ハヤシ:夢の中のハヤシ。背中。理屈っぽい。
ミィ:死のミィ。腰。物静か。
・バレエ生命いのちのバレエ。右脚。涙もろい。
ギギ:痛みのギギ。右脚。魔女。
ゲレンデ:死なずのゲレンデ。左脚。極めて過保護。
ジル:底なしのジル。左脚。興味しんしん。
ボタン:魂と肉のボタン。後頭部。ネクロの最初の恋人。

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【エピソード一覧】

■■■シーズン1

第1話:NECRO12:電波塔でバラバラ

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 自分を裏切った女、〈腑分けのグンジ〉を殺すべく、ネクロは臓腐市を駆けまわる。その前に立ちふさがるのは、グンジの刺客・女米木生体研究所の改造不死者たち。ネクロはグンジを殺せるのか? グンジは何を企んでいるのか? 不死者たちの執着は肉肥田電波塔で交錯し、物語の幕を開く。

  ■本編リンク >>> (前編)(後編


第2話:NECRO1:みんなで蜂退治

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「 〈死なずのネクロ〉、死ぬ」。ほどほどにセンセーショナルなその凶報は、ネクロの恋人……臓腐市の歴史に名を刻む、13人の犯罪者の開放を意味していた。その内の1人、ハイヴ屍材製作の地下深くに陣取った〈恐怖のキイロ〉を殺すべく、ネクロと仲間たちは血みどろのゲームを起動する。

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第3話:NECRO2136:指切りげんまん

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 全長13km。巨大すぎる恋人ユビキを殺すには、臓腐市民全員の死体が必要だった。ネクロの手により殺戮の嵐が吹き荒れる比較的いつも通りの街中で、市民たちは暢気に過ごし、恋人たちは好き放題遊び始める。怪獣大決戦の夜が明ける時、臓腐市は果たして跡形を残しているのか?

  ■本編リンク >>> (1)(2)(3)(4


第4話:NECRO4:地獄くんだり

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 臓腐市壊滅の一夜が明けて、ネクロは地獄に落ちていた。そこを支配するのは街の集合無意識の中に巣食う、形而上犯罪者恋人〈夢の中のハヤシ 〉。ネクロを元の街に返すことと引き換えに彼女がつきつけた条件は、とある学校で起きた死亡事件を解決することだった。

  ■本編リンク >>> (1)(2)(3)(4)(5


■■■シーズン2

第5話:NECRO4:市役所へ行こう!

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 市役所職員〈様変わりのタマムシ〉がネクロに突きつけた「殺される条件」は、とある書類につくためのハンコを4名の課長から奪い取るとことだった。その裏に潜む企みと、動き出す規格外の不死者たち。黄泉帰りのワーカーホリックが集う臓腐市市庁舎で、血みどろの決裁業務が始まる。

 ■本編リンク >>> (1)(2)(3)(4


第6話:NECRO5:動物大集合

 市長選開幕に伴い、蠢き始める有象無象。宿敵ネクロの当選を防ぐべく行動を開始したタキビたちは、博愛主義者〈生命いのちのバレエ〉を狙い彼女の「島」に渡る。それは他勢力との熾烈な交戦を意味していた。檻の中で喰らい合う動物たちの生存闘争。勝者なき弱肉強食が迎える結末は。

 ■本編リンク >>> (1)(2)(3)(4


第7話:NECRO6:痛みあれかし

【現在準備中】

第8話:【現在準備中】

【現在準備中】


■■■シーズン1/サブエピソード

necro12:肉肥田商店街いきいきデー

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 肉肥田商店街いきいきデー、開催! 本日限りは商店街の全ての店で奪い放題、殺し放題! 店主に殺されない限り、全品実質無料の大放出! 屍肉舞い散る無法のバーゲンセール、購買欲という名の殺意がひしめく中、ネクロは果たしてお買い物を済ませることができるのか?

  ■本編リンク >>> (本編


necro4:阿田華行最終バス

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 ネクロの失踪からしばらく過ぎた夜。無意味な捜索に疲れ、帰路に着くプラクタは、市バスの中で1人の少女と出会う。不死者ではありえない苦痛と恐怖。この街に存在しないはずの生きた者。プラクタと少女を乗せた最終バスは、時が停まったような闇の中、終点に向け、走り続ける。

  ■本編リンク >>> (前編)(後編


necro1:キャットナップカット

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 ネクロたちがハイヴ・アタック・ゲームに興じる最中、事務所で暇をしていたタキビの元にとある来客が訪れた。その男、私立探偵ダイゴウは、とある筋から依頼を受けて、現在失踪中の不死者を1人探しているのだという。一方その頃、休暇中のカットはデパートで迷い猫を1匹拾い……。

  ■本編リンク >>> (本編


necro3:桜の木の下にはめちゃくちゃ死体が埋まっている

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 臓腐市、腫羊区、指忌町。その町の一角には、生きた桜が生えているボロい民家が建っていた。開発計画の一環で立ち退きを命じる市役所と、ガンとして家を出ようとしないガンコな家主。腐れ縁の市役所職員キイロに巻き込まれ、ネクロはその立ち退きを手伝うこととなる。

  ■本編リンク >>> (前編)(後編


■■■シーズン2/サブエピソード

necro0:深海博愛

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 西妃髄区沖で発生した〈蛸〉は、瞬く間にその体積を増やし、臓腐市を押し潰していった。見え隠れする〈魔女〉の影。例によって不在の市長。そして、海底の博愛。代理市長タマムシ率いる市役所職員たちは〈蛸〉の被害拡大を食い止め、街を守ることができるのか。シーズン2、プロローグ。

 ■本編リンク >>> (前編)(中編)(後編


necro12:骨とけものと家族たち

 臓腐市、西妃髄区、白菊邸。その日の朝、母シラギクが子供たちに命じたのは、街の要人をつけねらう悪漢〈死なずのネクロ〉を始末することだった。永遠の時は血を水より薄め、骨だけを檻の中に残す。何者にも断てぬ家族の絆は、ネクロの愛を打ち破ることができるのか。

■本編リンク >>> (前編)(後編


necro5:サザンカは焼肉が好き

 市長選を目前に控えた夜。サザンカとの会食の場に向かっていたグンジは、謎の勢力から襲撃を受ける。それは、本来、彼女に反抗するはずがない自分から腑分けした魂たちだった。オリジナルの打倒を唱える、模造品たちのシュプレヒコール。在りし日の死への懐古が、グンジを追い詰める。

  ■本編リンク >>> (本編


necro0:死人に金なし

【現在準備中】


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【おまけの用語集】

【不死者】:
 ネクロ13の登場人物たち。アンデッドとも言う。首をはねられても、ぺちゃんこに潰れても死ぬことはなく、永遠の生に退屈しつつも、基本、皆、元気に無茶苦茶やっている。彼らを称し「生きている」とするか、「死んでいる」とするかは人による。「物理のレイヤー上に存在する肉体と、魂のレイヤー上に存在する魂の関係性の異常から我々の不死性は生じている」とグンジは説明するが、彼女の小難しい話を聞く者はあまりいない。

臓腐ぞうふ市】:
 不死者たちの暮らす街。本編の舞台。山と海に挟まれている(元)港町であり、人口密度は異常に高い。臓腐ぞうふ区、挫症ざしょう区、腎痛じんつう区、妃髄ひずい区、東妃髄ひがしひずい区、西妃髄区にしひずい南妃髄区みなみひずい、そして人工島の腫羊しゅよう区の8つの区からなり、その全てをおおむね市役所が支配している。好き放題に暴れまわるネクロと恋人たちにより、幾度となく壊滅しているが、特に問題はない。市の外には草1本生えていない荒野と、腐り果てた海がどこまも広がっている。

【起き上がり】:
 不死者のカテゴリの1つ。いわゆる、ゾンビ。死んだ場合、肉体が回復することによって蘇生する。回復・蘇生の速度は人まちまち。「魂が肉体に固定されているため、死んでも魂が離れず、死体に魂が憑いているという矛盾を解消すべく、物理のレイヤーの因果が逆転する」とグンジは説明するが、彼女の小難しい話を聞く者はあまりいない。

【黄泉帰り】:
 不死者のカテゴリの1つ。いわゆる、ゴースト。死んだ場合、肉体を離れた魂が、別の肉体に再憑依することによって蘇生する。基本、起き上がりのように肉体が回復することはないが、臓腐市は雑で適当なので、多々、例外はある。使い慣れた肉体を保持できるよう、自宅にスペアを買いそろえている者が多い。

【化け戻り】:
 不死者のカテゴリの1つ。いわゆる……? 前述の2分類のどちらにも属さない者たちが放り込まれる「その他」の不死者。蘇生の方法は人それぞれ。魂に関わる能力を持つ者が多い。主人公ネクロも化け戻りに属しており、「自分の体に迎え入れたヒトの肉体と魂を、ヒト1人分の大きさに固める」という能力を持っているが、気分次第で体重が増えたり、身長が増えたり、恋人以外迎え入れられなかったりと、いい加減。

【市役所】:
 臓腐市役所。『臓腐市の皆さまのより一層の安心と健康のために』をスローガンに掲げ、街を守る真面目な人たち。組織内には暗黒管理社会実現部、市民自我漂白推進部、市内災害拡大振興部など、10の部が存在している。縦割り化がひどく、スローガンの解釈も部によって大きく異なる。職員のほとんどは黄泉帰りであり、地獄の365日24時間勤務により目の下に大きな隈がある。スーツを好んで着用する者が多い。市長は不在であることが多く、大体、部長の誰かが代行している。

【犯罪者】:
 法なき臓腐市において「市民生活を根底から破壊しうる」という理由により、市役所が例外的に犯罪者に認定した13人の女たち。現在、その全員がネクロの恋人である。起き上がりとしての能力を異常拡張した者、黄泉帰りとして例外的な挙動をとる者、化け戻りの中でも規格外の能力を持つ者など、いずれも一筋縄ではいかない厄介な不死者たち。彼女たちの存在は、それ自体が臓腐市にとってのリスクであるが、特に死ぬことのない市民たちは、さして彼女たちを恐れてはおらず、有名人程度に思っている。


【おまけの臓腐市MAP】