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音楽コラム

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音楽のコラムです。基本的に邦楽が中心。ロッキンオン主催音楽文で掲載していただいたものを加筆して移植している記事もあります。
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#音楽

ロックスターなら死んだ歳に、なぜ音楽を聴くか改めて考えてみた

ロックスターなら死んだ歳に、なぜ音楽を聴くか改めて考えてみた

9月20日で27歳になった。
20をピークに、年齢はただの記号に変わる。

 それでも27歳だけは特別だ。
 
「ローリング・ストーンズ」のブライアン・ジョーンズ、ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリン、「ドアーズ」のジム・モリソン、カートコバーン。みなロックスターで、享年27歳だ。才能あるロックシンガーは27歳で世界を去っていく。
ついに自分もその年齢に追いついたのかと妙に感慨深くなる。

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【2018年5月18日投稿 音楽文移植】拝啓 最高の武道館をくれたクリープハイプへ。愛は語り過ぎると薄れてしまうけれど

【2018年5月18日投稿 音楽文移植】拝啓 最高の武道館をくれたクリープハイプへ。愛は語り過ぎると薄れてしまうけれど

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rockin'on.comが運営している投稿サイト「音楽文」が8月31日で投稿募集を終了した。
サイト自体の最後は、来年3月31日。

自分にとって、この想いを書きたいと筆を取ったのは音楽文があったからこそだった。自分にとって始まりの場所であり、永遠の故郷だ。
ここからもっと遠いところに行きたいという思いから、投稿をやめてnoteを始めた。(と言いつつ、音楽文をこっちにも掲載しているけど)

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『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』を観賞後、宇多田ヒカルの「One Last Kiss」で気付くこと

『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』を観賞後、宇多田ヒカルの「One Last Kiss」で気付くこと

【以下ネタバレあり】

エヴァは、作品と自身の考えを以て噛み砕き、それを咀嚼するのを楽しむ映画だ。

「マイナス宇宙」や「ゴルゴダプロジェクト」などの謎だらけのキーワードがテーブル狭しと並ぶ。それらはかなり煮詰められて食べやすいものもあれば、ほとんど調理されずゴロッとした素材そのものもある。

テーブルの上で何がどうなっているのか目では分かっていても脳が着いてこない。そのうちに頭痛がしてくる。正直

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Creepy Nuts武道館ライブ「かつて天才だった俺たちへ」に反映された情熱とリベンジ精神

Creepy Nuts武道館ライブ「かつて天才だった俺たちへ」に反映された情熱とリベンジ精神

熱くなったのは開演前のBGMからだった。
オールナイトニッポン0にゲストで来てくれたAK-69や、同じくゲストに来てくれて次に武道館の舞台に立つZORNとか、Creepy NutsのルーツにあるRHYMESTERが流れてたりと、スタート前から気持ちを前のめりにさせられた。

"スポットライト"の「I'm a number one player 元ベンチウォーマー」も、"トレンチコートマフィア"の「

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オンラインサロンに初めて入った日も僕はロックばかり聴いていた

オンラインサロンに初めて入った日も僕はロックばかり聴いていた

 今月から音小屋オンラインというオンラインサロンを始めた。
音小屋は音楽メディア人養成学校として、MUSICAの鹿野さん主宰で2012年からスタートしている。毎年気になってはいるものの、なかなか機会がなく今回はオンラインということで参加。
 コースは3つあり、それぞれジャーナリズム科、フェスプロデュース科、ロックヒストリー科の3つ。僕はロックヒストリー科に参加させて頂いた。

 初回の講座は参加者

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米津玄師「STRAY SHEEP」に感じたもの

米津玄師「STRAY SHEEP」に感じたもの

以前、米津玄師の「BOOTLEG」のCDレビューを書いたことがある。

このCDを聴いて真っ先に思ったのは、無人島に持っていきたくない1枚だなということだった。
人との繋がり合いを強く歌ったアルバム故に、無人島において、この盤はあまりに寂しく響いてしまうからだ。今作の特徴はまさに"1人ではないこと"だろう。タイアップ曲や、DAOKOへの楽曲提供、原点にかえりハチ名義で作った楽曲、池田エライザ、菅田

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