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#日記
water lily
avant
あなたの骸を私が拾う
無垢だった心はそのまま
骨の白さに表れている
こんなところに隠れていたのね
肉を剥いで
やっと見えてくる本音
昔は怖かった
虚しさと嘘だけが顔を見せ
その奥にはもっと
膿んで黒ずんだ何か
得体の知れない恐ろしいものが
みっちりと、
そうやって暴かれる日を
いまか、いまかと待っているんじゃないかと
可笑しいよね
今なら云える
ただ、信じればよかったの
そして
『私たちは絶対、不幸なんかじゃ無かった』
もう二度と会えるはずはない
そう思っている
いま、あなたがどこで何をして
何を見て生きているか
そもそも、まだこの世界に居てくれているの
この季節が来る度、
必ず一度は、あなたを思い出す
私たちの関係が、築いてきた形が
決定的に壊れた、あの日
あなたもきっと、よく憶えているでしょう
私はずっと、覚えている
あなたは確かに泣いていた
身のうちに荒れ狂う嵐
引き返せない悲しみ
予感していた