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#文披31題(未完)|140字小説
#文披31題で書いた 、すこしふしぎで、すこしさみしい連作。未完。 Day1『傘』 世界中で雨がふって大地にしみていつか海にかえってまた空にのぼるのなら、この世から消えて…
面影の街|140字連作小説(画像版)
夏のある時期にだけ、この街には透き通った《面影》たちがやってくる――。
作家の「私」がたどる、ひと夏の邂逅。
2024年の#文披31題まとめ。
一話140字の連作小説です。
1.夕涼み
2.喫茶店
3.飛ぶ
4.アクアリウム
5.琥珀糖
6.呼吸
7.ラブレター
8.雷雨
9.ぱちぱち
10.散った
11.錬金術
12.チョコミント
13.定規
14.さやかな
15
#文披31題(未完)|140字小説
#文披31題で書いた 、すこしふしぎで、すこしさみしい連作。未完。
Day1『傘』
世界中で雨がふって大地にしみていつか海にかえってまた空にのぼるのなら、この世から消えてなくなれる水がないのならいつまでも涙は枯れなくて、僕の傘をうつ雨もたぶんだれかの涙です。ひとつぶか、ふたつぶか。これからそういうはなしをしようと思う。傘からこぼれたひとしずくのようなおはなしを。
Day2『透明』
最終戦争で人間
300字小説『ほんのひとり語り』
私は待つことが得意な性質である。扉を閉じて黙することを苦と思わない生まれである。さりとて一度扉が開かれたならば弁が止まらず、語り続け謳い上げ滔々と誦じ説を述べ、一気呵成に相手を引き込むことを至上の喜びとするのである。
故郷を離れて久しく、愛でられ捨てられ拾われているうちにこの店に流れ着いた。苦ではない。私はそういう存在である。ただ少しばかり疲れたので、この肌にやたらと誰ぞの手が触れるのも、身の