すこしさみしい、SF|140字小説
宇宙とか星とか。好きなもの詰め合わせファンタジー。
X(旧Twitter)で投稿したものを一部改稿。
1.緩慢な終末
宇宙から落下した小惑星は激しく衝突するのではなく、意外にも静かに着地した。一番背の高いビルに触れ、それから少しずつめり込んで、今は先端が僅かに地に埋まっている。このまま落下が続くと日本は沈むらしいのに、慣れてしまった僕らは時々空を見上げるだけだ。緩慢な終末はエンタメにもならない。
2.欺瞞の鳩
新たに打ち上げる探査船の名は白鳩と言った。その前は希望で、もう