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【詩】 陽炎(かげろう) 

過ぎ去りし遠い日々が
目蓋の奥で揺らめく

故郷の花火
練り歩く優雅な踊りの行列
目を閉じると
目蓋の奥で花火の残滓が揺れる
陽炎のように

あと何回
両親と花火が見れるだろう
そう思ったのが最後だった
次はなかった
永遠はない
命に限りがあることを
まざまざと思い知らされた

あの時、両親と見た花火が
今でも時を越えて
目蓋の奥に
陽炎のように揺らめく

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