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教える仕事と学ぶ姿勢

①指導に思うこと

格闘技のチャンピオンでも…
ダンスコンテストの優勝者でも…
ボディビルのタイトルホルダーでも…
オリンピックの金メダリストでも…
IQがめちゃくちゃ高く、メンサ会員でも…

それは、本人の自己肯定感を高めても、関係無い人には「だから何?」なのです。

クラシック音楽に無関心な人に、ショパン国際ピアノコンクールで優勝したしたと威張っても…「ふーん、凄いんですね。以上!」

というのが現実。

ベンチプレスで200キロ持ち上げて…
200度開脚が出来ても、それは本人以外の人生に影響はありません。

つまり大事なのは、世の中に少しでも良い影響を与えたか?貢献出来たか?
ではないでしょうか。

順位はルールの枠内だけの話し

そう考えると、教える仕事には大切な役割がたくさんあります。

ダンスの世界には、踊る仕事が少ないから、お金の為に教えている人も多いけれど。

中には…本当は自分が踊りたいのに、「仕方なく」インストラクターの仕事をしている…という態度の人もいて。

こんなインストラクターに習う生徒は気の毒でずよね?

教えるというのは、人を育てるクリエイティブな仕事だし…

指導者の背中から、そのジャンルの素晴らしさを知ってもらう大切な役割があると言って過言ではありません!

レッスンの主役はあくまで生徒であり、生徒がどれだけ成長したか?が指導者の価値だと思うから。

ダンサーとして満たされない承認欲求を、生徒にぶつけるインストラクターが、今だにいて…

意味なくきつく当たっても、生徒は上達しないのに、怒ることを指導と勘違いするインストラクターは、指導力の無さを露呈しているだけ。

ダンスが好きなのに、環境が嫌で辞めてしまう生徒がいることは、ダンス界の損失でしかないのに。

ダンスの指導者の仕事は、まずダンスを好きにさせること。

好きでなければ継続せず、継続しないと上達しません。

成長の歓びはなくならないもの…
つまり生きていく上での、大きな財産になり得るのですから。


②指導者と生徒の関係性

指導者と学ぶ側の関係性をざっくり大別すると⬇️

○インストラクターとクライアント(お客様)
○先生と生徒
○師匠と弟子

これに分類されるはずです。
ここを間違えると意識がズレちゃって、上手くいきません。

例えばサービス業として、単に楽しみたいクライアントさんに、良かれとインストラクターが上達を押し付けたら?絶対重荷になるはず。

以下はダンスや武道などの濃い現場にありがちな事象なのですが…

生徒は指導者の所有物ではないのに「うちの子、私の生徒」、という無意識の縛りを掛ける指導者も多いのが現実。

会社組織で固定給を払っている社員でさえ、人権があるのに(お金をもらっても、それは仕事の対価だから)。

お金を払ってレッスンを受ける生徒は、所有物みたいに思う(扱う)存在ではないのだし。

その生徒がどこで誰に習おうと、生徒本人の問題なのです。

ましてや…例え離れても、一度は習ってくれた生徒に対して「裏切り者」の様に思う指導者は…そもそも指導者に向いていないし(いますからね、そういう先生)。

冷静に考えてみれば、そんな人って人との距離感障害と言えるから。

狭いコミュニティだけで生きている人に多いと思うし。

ダンスは人を解放するものなのに、指導者(自分)も生徒も窮屈にしてしまうメンタリティが、日本のダンス界をダメにしている気がするのです。

だからやり甲斐搾取などが、現場で起きるのですね。


③上達が早い人の特徴

さてダンスに限らず何かを学ぶなら、良い師匠につく必要があります!

良師は3年かけても探せ!ですね

もしカッコよくても、踊りなら踊りが上手くなきゃ習う価値が無いし。
踊りが上手くても、人間的にアウトなら、習う価値がないのです。

例えばジャズダンスを学ぶのに、日本舞踊を習っても上手くなりません(長い目でプラスになるとしても…)。

自分が何をしたいのか?
どうなりたいのか?
その為にすべきことは?

例えば「有名になりたい!」
と思ったとして…

ただ名前が知られるなら、迷惑YouTuberや犯罪者も有名人です。

つまり「何をして」有名になりたいか?
そもそも「どうして」有名になりたいのか?

お金を稼いで親孝行したいなら、有名にならなくても良いわけだし。

ダンスが好きで上手くなりないなら、ダンスが上手くなることと有名になることは…実は別だから。

無名の良いダンサーなんて、世界中にいますからね。

では有名になることよりも、上達の方が本当の望みだとして…

上達する人の特徴です!

上達して活躍する人の共通点は
「自分の強みを知っている」
ということが挙げられます。

長所と短所は表裏一体。
自分らしさや自分の強みを知らないと、目標設定を間違えるし…

自分らしさ、強みを知る人は上達の道筋を間違えません。

ヒロインのキャラじゃない女優が、そこを目指しても実現しません。

ホームランバッターを目指しても、アベレージヒッターのタイプならヒットを狙った方が成功するでしょう。

そういうことなんです!

さかなくんや藤井聡太くんは、ある種の天才です。

彼らにはおそらく好きなことには、存分に集中出来る強みがあったはず。

おそらく他人に何かを強制されるのは苦手だったのかな?と推測出来るのです。

それは私自身がそうだから。

違うのは…時代的に、私が若い頃はダンスを反対されたけど、、、

彼らは魚の勉強や将棋の勉強をやりたいだけ、やらせてもらえたのだと思うのです(これも推測ね)。

親子関係でいえば…

井上尚弥選手(ボクシング)
那須川天心選手(キックボクシング→ボクシング)にも言えますね。

彼らを知らない人いませんよね?

むしろ彼らのパパ達は、彼らを育てたコーチでもあります。

ボクシングで言うなら…亀田三兄弟を世界チャンピオンに育てた、亀田史郎さんもです。

亀田史郎さんと三兄弟…3150!

新極真会の空手世界チャンピオン…入来健武選子や、鈴木未紘選手のパパも指導者で元チャンピオンですよね?

親が指導者だと難しい面もあるけれど…

そこに尊敬とか尊重があれば、1番信頼し合える存在となるでしょう!

上達・成長・充実する環境とは、本人のやりたい気持ちを認めて、応援する周囲の環境なのだとしたら…

指導者の責任は大きいです。

コーチが主役で目立っても、選手が結果を出して目立たないと、本末転倒です。

指導者がスターで良いのは、サービス業だけ(それでも主役はお客様だけどね)笑

有名予備校の人気講師や、ダイエットトレーナーなどは、その人に習える!ということに価値があるし、モチベーションも上がるから。

それで志望校に合格して、ダイエットに成功したら、Win-Winだし。

でも、プロアスリートやパフォーマー対象の指導は違いますからね。

舞台なら出演者が光るべきで、出演者を光らせない演出家はアウト!

「俺は(私は)凄いから、貴方達とは違う!」
という先生と…

「俺にも(私にも)出来たんだから、君も出来る!」
という先生の…

どちらに習ったら上手くなると思いますか?

以上、30年ダンス指導をしている立場からの意見をまとめてみました。

まあ好きなことを追求するなら、既に楽しくて仕方ない!というのが学ぶ側にあれば…結局どんな環境でも上手くなるんです。

自分が自分の先生になるのが1番だから。

そういう人は、やはり「出会い力」「引き寄せ力」を持っているので、自分と価値観の合う…つまり想いを共有出来る指導者と、絶対に会えるんですよね。

今年の6月にイタリアの世界大会で受賞した、ソリスト2人。左の子(ユキジ)はお母さんがダンスの先生なのです。

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