これは危険がアブナイ?(23)
管理会社に全て任せ切りの結果、1月の定期総会は成立せず管理委託委託契約も終了してしまったDマンション管理組合。
3月にN理事長の相談をお受けしてスタートした全面的支援の甲斐あって、5月末に「1月定期総会やり直し総会(臨時総会)」が開催されました。Dマンション管理組合は、新年度が始まって半年後にようやく正常な運営を取り戻した!ことになります。
でも・・・これでOK!かというとそうではありません。今後も管理運営は続いていくからです。
当面は管理会社も気が引き締まっているだろうけど、近い将来(数年後くらい?)には、のど元過ぎれば何とやらで元の木阿弥に戻って行かないかあ・・・ホント心配になります。
今後の管理組合運営を考えると、やっぱり専門家(プロ)のサポート(お目付け役・セカンドオピニオン・ブレーン)が必須だと思うのですが・・・Dマンション管理組合は、(紆余曲折の結果)これまでどおりの(専門家を顧問として雇わない)体制で理事会運営をする選択を取られました。
専門家を雇うと報酬が発生します。しかも成果物は、(原則的に)何も残りません。
ですから「専門家を雇う費用がもったいない、自分たちだけで大丈夫!」という道も悪い選択ではないと思います。
報酬が発生することに対して理事会内にもアレルギー反応があたのかも?と思いますが・・・
(以下、私の主観です)Dマンションの「危険がアブナイ」状況の完全克服は先延ばしになったかも?
それでも・・・Dマンションの正常化に関わった身としては、5月の「(1月定期総会のやり直し)臨時総会」を無事に乗り切った新年度理事役員の方にエールの意を込めて、今後の管理組合運営に関するコメントを作成し、お送りしました。
最後に、このエールを込めたコメントを披露します。
Dマンション管理組合 理事長H様
向夏の候、皆様におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
先日、前理事長のNさんより「5月の臨時総会は無事に開催されて全ての議案審議が行えた」とご連絡をいただきました。まずは管理組合運営が正常化に向かったようで、良かったです。
今後は私から能動的なサポートを行なうことができませんが、今後の貴管理組合運営について以下のとおりコメントいたします。管理組合(理事会)運営の一助になれば幸いです。
① 管理会社について
5月の臨時総会で可決承認された「管理委託契約締結」により、貴管理組合は、数百万円の買い物をしたことになります。
そして数百万円を支払って得られるサービスは、今後1年間かけ「管理委託契約書」に添付されている「管理仕様書」に則って提供されます。
管理委託運営をされている多くの管理組合にとって、このサービスは無くてはならないサービスです。しかしながら・・・これが適切に管理会社が実施してくれる保証は、何処にもありません。原則的に成果物が残るものでもありません。
また契約されたサービスの実施は、管理会社側の裁量(任意)に任されている部分が大きくあります。(例:理事会毎月開催/未開催に関わらず、委託費は定額)
また多くの管理会社では(会社経営の観点から)フロント担当者がオーバーワークに陥りそうな管理組合数を担当し、同時に管理組合からの工事等の受注ノルマも課せられているようです。
もっとも管理会社の仕組み、規模、契約先の管理組合の規模等々による生産性に差が生じるので、程度の差はあると思いますので・・・
貴管理組合が契約する管理会社はどうなのか?は分かりません。
しかしながら、こうした背景を承知された上で、管理会社と上手くお付き合いされることが肝要だと思います。
・・・後半に (つづく)