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これは危険がアブナイ?(22)

 Dマンション管理組合では、話し合いの結果「1月定期総会やり直し総会(臨時総会)」を5月に開催することになりました。
 でも・・・4月下旬に届いた管理会社作成の総会議案書(案)がダメダメで、議案書案のブラッシュアップに取り掛かかかりました。
 そんな中、Dマンション内で私のサポートに対して何か怪訝(けげん)に思う空気が流れたみたいです。
 前回は「果たしてどうなることやら・・・」で終わっていました。

 Dマンション管理組合の方も私のブログを見ておられますので・・・5月の臨時総会が終了するまでブログの更新を控えていましたが、再開します。

本シリーズのブログはこちら・・・
  これは危険がアブナイ?(1)
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これは危険がアブナイ?(2)
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これは危険がアブナイ?(3)
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これは危険がアブナイ?(4)
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  これは危険がアブナイ?(12)
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これは危険がアブナイ?(13)
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これは危険がアブナイ?(14)
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これは危険がアブナイ?(15)」番外編
  これは危険がアブナイ?(16)
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これは危険がアブナイ?(17)
  これは危険がアブナイ?(18)
  これは危険がアブナイ?(19)
  これは危険がアブナイ?(20)
  これは危険がアブナイ?(21)

私が提案した「理事会運営サポート」とは?

 マンション管理組合と管理会社はパートナーであり契約当事者として対等なはずですが・・・現実はそう上手くはいきません。
 両者には、大きな格差があるからです。(言わば・・・「大人と子供が契約する」みたいな感じ?)

 「理事会運営サポート」は、そうした格差をなくすため(管理会社にキチンと契約したことを履行してもらうため)私たちのような「マンション管理士」(=管理運営の専門家)が管理組合側のブレーンとして理事会等に参加する提案です。

「理事会運営サポート」のメリット

 マンションの管理運営に関して管理会社は、プロ集団です。他の管理組合とも契約していますし、(管理業協会等を通じて)管理会社とも付き合いもあるでしょう。
 一方のマンション管理組合は・・・一般的に(右も左も分からない)素人集団です。自身が委託している管理会社のことは分かっても・・・他の管理会社のことや、他のマンション管理組合のことは何も知らないでしょう。

 管理会社の提案内容に対し「そうなんだ・・・(問題ないかな、仕方ないかな)」と思って(信じて)、そのまま鵜呑みにしているマンション管理組合も多々見受けられます。
 またマンション管理組合の執行機関である理事会のメンバー(理事役員)は、輪番制等で毎年改選されますから・・・極端な話、昨年度まで行ってきた理事会の運営方法等も管理会社のフロント担当者のさじ加減1つで(徐々に)変更できてしまいます。

 現にDマンション管理組合は、(毎年度の理事役員がそれなりに頑張って来られていたのに)当初は毎月開催されていた理事会も徐々に開催数が少なくなり、昨年度の理事会は不定期開催でした。
 しかも総会招集も理事会決議なしで、管理会社が好きなように?作文した総会議案書で開催されていました。(1月の定期総会は流れた理由の1つ)

 こうした問題は、「理事会運営サポート」の導入で解消します。
 私は、管理会社に任せ過ぎ(信じ過ぎ)がエスカレートしてピンチを迎えたDマンション管理組合には必須な提案だと確信して提案した訳です。

「理事会運営サポート」のデメリット

 これは何と言っても費用(報酬)が発生することですね。
 私たちNPOでは「理事会運営サポート」をサブスクにて大体毎月2人日位の人件費を目処にして算出し提案しています。マンション管理組合にしてみると・・・年間数十万~100万円くらいの金額(支出)が必要になります。
 しかも・・・(委任契約なので)「理事会運営サポート」が終わっても成果物は(原則)何も残りません。

「無駄」ではないんだけど・・・

 「理事会運営サポート」を無駄だと感じてしまうマンション管理組合も多いように思います。(=コストパフォーマンスが悪いという判断)
 「問題が発生中なら費用をかけてサポートしてもらうのはやぶさかでないけど、日常の(何も問題がない平和な時に)『予防保全』の観点からサポートしてもらう必要はないのでは?」とお考えになるようです。

 また有用性を理解しても「他の一般組合員に説明できない(口説けない)」と総会に「理事会運営サポート」の議案上程を見送るケースもあります。
 「マンション管理士」という専門家の認知度はマダマダ低いということでしょうね・・・

 実際にDマンションもそうでした。ピンチを助けてもらったことには感謝されましたが、結果的に「理事会運営サポート」導入は見送られました。

「委任契約」の理解も低いかも?

 原則的に「請負契約」は成果物が残りますが、「委任契約」は何も残りません。それにも関わらず・・・「何か成果物を出して欲しい」とリクエストされることもありますね。その気持ちも分かりますが、「委任契約」に対する理解や認識はマダマダですね。

「サブスク」という考え方も・・・

 「マンション管理士」のサブスク契約はマダマダ理解され難いようです。(「弁護士」さんや「税理士」さん等では一般的な契約なのだけど・・・)

 実際に「理事会運営サポート」の導入を見送られたDマンション管理組合からは、3月から5月にサポートしたことに報酬を支払いたいと申し出がありました。
 私は「サブスク」精算を提案したのですが、先方は「実務時間」精算を希望されました。

 その根底には「実務時間」で報酬計算した方が「一般組合への説明がしやすい、納得がいく」ということだと思います。

「再提案」したことは・・・

 Dマンション管理組合からのリクエストに応じて3月~5月に行った実務作業&時間を表にして、実務時間に時間給を掛けて諸経費を足して見積明細書を作成しました。

 その上で、3か月間(3~5月)の「サブスク」契約の方が安価なので・・・「そちらで清算しませんか?」とお話しました。

 これにてDマンション管理組合のサポートは終了したのですが、最後に新年度理事役員の方にエールの意を込めて、今後の管理組合運営に関するコメントを作成し、お送りしました。

次回、このエールを込めたコメントを記し本シリーズを終了したいと思います。  (つづく

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