見出し画像

これは危険がアブナイ?(21)

 3月下旬の「1月の定期総会の参加者全員集合!会議」で、「暫定契約締結」と「1月定期総会やり直し総会(臨時総会)」を5月に開催することになったDマンション管理組合。

 今回は、管理会社が作成してきた総会議案書(案)のお話です。

本シリーズのブログはこちら・・・
  これは危険がアブナイ?(1)
  「
これは危険がアブナイ?(2)
  「
これは危険がアブナイ?(3)
  「
これは危険がアブナイ?(4)
  「
これは危険がアブナイ?(5)
  「
これは危険がアブナイ?(6)
  「
これは危険がアブナイ?(7)
  「
これは危険がアブナイ?(8)
  「
これは危険がアブナイ?(9)
  「
これは危険がアブナイ?(10)
  「
これは危険がアブナイ?(11)
  これは危険がアブナイ?(12)
  「
これは危険がアブナイ?(13)
  「
これは危険がアブナイ?(14)
  「
これは危険がアブナイ?(15)」番外編
  これは危険がアブナイ?(16)
  「
これは危険がアブナイ?(17)
  これは危険がアブナイ?(18)
  これは危険がアブナイ?(19)
  これは危険がアブナイ?(20)

管理会社作成の議案書草案

 急いで作ると言った割に・・・届いたのが4月下旬でした。(=会議から1月経過・・・)
 これだけでもダメダメですが・・・フロント担当者のHさんから届いた書類(議案書案)は、超ダメダメでした。(笑)
 「2020年度(臨時)総会」って書いてあるけど、「2021年度(臨時)総会」でしょ・・・表題から間違ってる。

総会開催日もむちゃくちゃ・・・

 4月下旬に間違いだらけの「総会議案書」の草案をメールで送って、総会開催日5月中旬って!あり得ないスケジュールに基づいている。(どのタイミングで何時?「総会招集理事会」を開催するねん!)

 その他、議案内容も問題があり過ぎて・・・指摘事項をコメントしたら、A4用紙5枚になりました。(笑)

最も問題があった点は?

 最も驚いた点は、「暫定契約締結」について追認する議案が無かったことです。
 前にも書いたとおり・・・仮に「暫定契約」であっても管理委託契約締結には総会決議が必要です。
 総会決議を待たずに理事長や理事会判断で契約締結したままだと、責任は理事長や理事会だけが負うことになるからです。

 こんなところから感じることは・・・フロント担当者のHさんの中では、理事長を(管理組合を)守ることが発想の中に無いのかも?ということです。(すごく残念・・・)

管理会社は営利団体だけど・・・

 管理会社も企業である以上、当然に自社の利益が最優先します。(資本主義国家は、社会のインフラを整えるため各自が利益を得て税金を納めるて成立しています。「営利団体」は「悪」ではなく「正義」です)

 ただし「儲けが最優先する」といっても・・・何でもOK!と言う訳ではありません。
 管理会社は、マンション管理組合にノウハウや実務を提供し(マンション管理組合を)守る(=円滑かつ適正な日常管理運営を手助けする)ことで社会的な意義を果たし、サービス提供の対価として収益を得る存在であるべきだからです。

 マンション管理組合側も、そこを理解してパートナーとしての「管理会社」とお付き合いを重ねるべきでしょう。

主に私が指摘した事項をまとめた!

① 管理会社の管理ナンバー

 (管理会社が管理組合を管理する)管理番号は、管理組合に関係ない。総会議案書に記載する必要はない。(これまで、ずっと記載して来たと思われるかも?)

② 議案構成

 第1号議案は、管理委託暫定契約締結を追認する議案とすべき。(これが無いのは・・・あり得ない!)

③ 管理委託契約の重要事項説明

 暫定契約後の委託契約締結には管理会社からの重要事項説明会開催が必要。(設定していないのは、マン適法違反に抵触する可能性がある)また、契約期間は6月1日から1年間でなく、(これまでと同じ2月末まで)の9か月間とすべき。

④ 理事会運営サポート契約承認議案

 説明不足。これでは、突然の印象を受ける一般組合員に理解してもらえない。これまでの経緯を含めた説明が必要。

⑤ 第32期 事業計画(案)承認議案

 説明不足。「1月の定期総会で決議できなかった」旨と、「その後の理事会で事業内容を見直して再上程した」といった旨の説明が最低限必要。

⑥ 管理組合事業に対する表現

 「業務」という表現は、管理会社側の(仕事を請ける側の)表現。管理組合側が使う表現ではない。

⑦ これまでの事業報告の矛盾

 1月の定期総会議案書の事業報告に記載されていない「4月臨時総会」の「議案書印刷費」が計上されている。
 また1月の定期総会の記載はあるのに、定期総会招集のための理事会も、暫定契約を決議した理事会(3月開催)の記載もない。(臨時総会で以上の修正も行なうべき)

⑧ 泡消火器改修工事の遅れの報告

 「昨年4月の臨時総会で承認されたが、世界各国のサプライチェーン停滞の影響により実施が遅れている旨の報告が必要。

⑨ マンション保険の更新の検討

 11月1日に満期を迎える保険は、今年の10月より保険料を平均11~13%値上がりする見込みなので、満期更新か途中解約して(9月末までに)更新するか臨時総会で審議すべき事項となる。
 現時点で議案書に途中解約パターンの保険見積書添付は誤解を招くこともあり不要。

⑩ エレベーターリニューアルの検討

 メーカーによるリニューアル見積書の添付は(メーカーリニューアルが前提ではなく誤解を招くこともあり)不要。
 メンテナンス契約も絡むので、(部品の調達が停止する2024年までに)じっくりと検討すべき事案であることを表記すべき。

⑪ 収支予算(案)について

 原則的に前年度の予算案をスライドさせているが、前年実績が予算を大きく上まっている項目がある。大丈夫か?(要確認)

 ・・・こんな感じで、5月中旬に「総会招集理事会」を開催し5月末日までに「1月定期総会やり直し総会(臨時総会)」を開催する目処が立ってきたかな?
 Dマンション管理組合は、正常化のスタートラインに(取りあえず)立てそうな感じになってきました。

ところが、ところが・・・

 この時にDマンション内で、私のサポートに対して何か怪訝(けげん)に思う空気が流れたみたいです。
 そんなことでマンション内の空気が悪くなる(=住環境が悪くなる)のは、もっともNGなことです。

 何か動きが生じれば反動が起きるのは世の常です。世の中には色々な考え方や価値観があるから仕方のないこともあるでしょうけど、果たしてどうなることやら・・・  (つづく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?