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創作の営みとネガティブ・ケイパビリティ①
「ネガティブ・ケイパビリティ」という言葉が生まれたのは、文学の領域からである。
後に精神医学やカウンセリングなどに応用される言葉が、芸術の領域から出発しているのは興味深くもあり、また当然のような気もする。
19世紀の詩人ジョン・キーツが、兄弟に宛てた手紙のなかで用いたのが最初で、詩人となるのには必須の能力として記述された。
それは特に文学において偉大な仕事を達成する人間を形成する特質、シェイ
葛藤する心と、「ネガティブ・ケイパビリティ」
自分の話を少しします。
自分を持て余す、ということについてしばしば考えてしまうことがある。
一応一生懸命に生きていて、傍目には不自由のないように見えているかもしれないが、そのくせ内心では、自分の行動や心のはたらきと世間一般の感覚が一致せず、戸惑ったり悩んだりしていることが多い。
なんとかその場をごまかしたり、世間と折り合いのつくように取り繕いながら、どうにかしのいで来ているのだが、外面を意識
「ネガティヴ・ケイパビリティ」について
「ネガティヴ・ケイパビリティ」という言葉に出会ったのがいつの事だか、もう思い出せないのだけれど、少なくとも10年はたっていると思う。
当時乱読していた本の、何かのエッセイを読んでいるときに、不意にその言葉が出て来たようだ。
登場した文脈すらうろ覚えだけれど、芸術家(作家や画家等を全て含む)にとって必要不可欠な能力であり、特にシェイクスピアが桁外れに持っていた能力である・・・、というような話だっ