創作の営みとネガティブ・ケイパビリティ①
「ネガティブ・ケイパビリティ」という言葉が生まれたのは、文学の領域からである。
後に精神医学やカウンセリングなどに応用される言葉が、芸術の領域から出発しているのは興味深くもあり、また当然のような気もする。
19世紀の詩人ジョン・キーツが、兄弟に宛てた手紙のなかで用いたのが最初で、詩人となるのには必須の能力として記述された。
それは特に文学において偉大な仕事を達成する人間を形成する特質、シェイクスピアがあれほど厖大に所有していた特質、それが何かであるということだーーぼくは