#短編小説
[1分小説] からだ
金曜日の18時半を過ぎる頃だった。
駅へ向かう人で混雑する道を、制服姿の香澄は歩いていた。
『綺麗な人だな』
ふいに、勤め人らしき女性が横を通り抜けていった。
自分より10歳くらい上、20代後半といった年齢だろうか。
艶のあるロングヘアーをなびかせて歩く女性の後ろ姿を見て、香澄は思う。
大人っぽいジャケットは、まだ高校生の自分には着こなせない。
ブラウンの長いフレアスカートと細いヒールの
金曜日の18時半を過ぎる頃だった。
駅へ向かう人で混雑する道を、制服姿の香澄は歩いていた。
『綺麗な人だな』
ふいに、勤め人らしき女性が横を通り抜けていった。
自分より10歳くらい上、20代後半といった年齢だろうか。
艶のあるロングヘアーをなびかせて歩く女性の後ろ姿を見て、香澄は思う。
大人っぽいジャケットは、まだ高校生の自分には着こなせない。
ブラウンの長いフレアスカートと細いヒールの