君はいつも大人になりたいという
その名を青春と名づける
終わりの会で発表された
全員が敵でもぼくだけは味方だという綺麗事
そういうことは無しにしよう
先生の提案は素晴らしかった
純白の世界を目指しているのだと
「言葉には力がある」
「使い方一つで人を傷つけるのだ」
口癖のように言っていた
あれから3年後
ぼくたちはいまだ教室の中だ
卒業できずにいた
学生気分のまま浮かれている
廊下を走り回り注意される
たわいもない話をして
放課後はオレンジ色に染まり
頬はピンクになる
白い言葉を発し
やがて黒に堕ちていく
悩み事は脳内を走り回り
また注意される
「気にしなくていいんだよ」
ここで綺麗事が出る
だから悩みなのだ
ぼくたちはまだ水槽の中だ
大海に出航できずにいた
井戸の底
仄暗い感情が漂う
わたしたちはいつの日か大人になる
ならざるを得ない
なっても仕方がない
手を引かれていく
あれから10年後
それはまごうことなき大人だ
スキ・コメント・フォロー
して頂きましたら
今後の励みになりますので
お手数でなければ
宜しくお願い致します✨
サポートして頂きましたお金は、今後の活動費として使わせて頂きます🙇♂️鐘井ユウのnoteが、少しでもあなたのお役に立てれば幸いでございます☘️