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受け入れの方法とスキル 第2段階  その7

 みーちゃんは、自分のおもちゃ箱から、シャボン玉セットのナイロン袋を持ってきました。入口では、ちゃんと外靴を脱ぐことができました。

先生「シャボン玉のあるところを、覚えたね。偉いね(「共感」)。」

 伊藤先生は、みーちゃんの手を持って握手して「偉い」ことを伝えました。みーちゃん、褒められたことが分かったようです。

先生「みーちゃん、いいい。よく聞いてよ。シャボン玉は、いつもの学校で
  やっていますね。今まで、水洗い場やすべり台の上でもしたし、シーソ
  ーに乗りながらもやったね。」

みーちゃんは、朝礼台を指さしました。前回やったところです。

先生「そうそう、この前は朝礼台の上からもやったね。今日は、散歩に行っ
  て、ジャンボ公園でやりましょう?いい?分かった人?」

みーちゃんは、手を挙げてくれました。

先生「そういいのね。ありがとう。でもそういう時は、手を挙げながら『は
  い』と言ってね(「覚えて」)分かった。じゃ、ジャンボ公園まで行
  くぞ、エイエイオー!」

シャボン玉するみーちゃん

 10分程で、ジャンボ公園につきました。ジャンボ公園には、古い電信柱を切ってピラミッド状にした遊具があります。今日は、この上でシャボン玉をする予定です。
 みーちゃんは高いととこを怖がるので、感覚統合のために高いところ上る練習が訓練になるのです。しかし、嫌がるので「シャボン玉を~でやろう」とすべり台や朝礼台の上でやってきてました。今日が1番高い遊具です。

先生「キャー、あれ何?ピラミッドみたい。あの上でやろう。先生が、先に
   行ってシャボン玉の用意をしておくね。」

 わざとみーちゃんの意見を聞かずに、先に遊具に上りシャボン玉を吹き始めます。シャボン玉は、風に揺られて激しく飛び回ります。

先生「みーちゃん、早くおいで。おもしろいよ。」

 伊藤先生の吹いたシャボン玉が、みーちゃんの方に飛んでいきます。みーちゃんは、シャボン玉がしたいので登り始めました。両手両足を交互に使って、頑張っています。
 長い時間かかりましたが、遊具の頂上に着きました。危なくないとことろにみーちゃんを座らせると、シャボン玉のセットを渡しました。みーちゃんは、高いところも忘れて楽しそうです。

先生「頑張って上ったね(「共感」)。ここは高いから、シャボン玉が遠く
  まで飛んで面白いね(「共感」)。どう?楽しい人?」

 みーちゃんは、シャボン玉を持つ手を挙げて小さい子で「はい」と言いました。

先生「ひゃー、今、『はい』と言えたね。偉いね。もう覚えたの?」

 伊藤近先生は、みーちゃんの肩をギュッとハグしました。しばらく、シャボン玉をしては、飛んで行く方を眺めて楽しみました。

先生「ジャンボ公園、楽しいね。また来ようね。今度は、あっちのあのお舟
  みたいな遊具でシャボン玉やろうか?いい?」

 みーちゃんは、頷いています。

 このように、シャベン玉を介して、みーちゃんはいろいろな遊具で遊べるようになっていってます。公園にも、散歩で来られるようになりました。新しい世界が、広がっています。

 次は、給食なので急いで学校に帰りました。どうやら、疲れたようで、給食ではトラブルになりました。


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