受け入れの方法とスキル 第3段階 その2
11月のある日の様子を書きます。
① 2時間目
みーちゃんは、運動の時間です。朝の会の時間割決めでは、遊戯室でのトランポリンを選んでいます。トランポリンは、最近のお気に入りです。
今も、伊藤先生の手を持ちながら、トランポリンを楽しそうに飛んでいます。
先生「…15,16,17,18,19,20…49,50。みーちゃん、
50回も跳んだね(「共感」)。今度は、一人で跳べる?」
みー「できる。」
先生「じゃ、じぶんだけで20回飛んでて。その間に左近先生は、この部屋で
隠れるよ。探しね。分かるなかな?」
みーちゃんは、伊藤先生言ったことはよく分かりませんでしたがトランポリンは跳び始めました。最近は、みーちゃんも数えることができます。しかし、みーちゃんが20まで数え終わってみると、伊藤先生が見当たりません。
みーちゃんは、不安になりました。キョロキョロしていると、伊藤先生の声が聞こえてきました。
先生「みーちゃん。先生はど子かな?探して?先生はどこかな?」
みーちゃんは、声のする大型ブロックの方を見ましたが誰もいません。
先生「みーちゃん。先生は、ここにいるよ。探しに来て。みーちゃんおい
で。」
みーちゃんは、声のする方に歩いて行きました。でも、伊藤先生はいません。そう思った時、大型ブロックの後ろから伊藤先生が立上がってでてきました。
先生「バァー。はっはははは。みーちゃんびっくりしたね(「共感」)。先
生はここに隠れてました。分からなかったでしょう(「想像」)。」
みーちゃんは、びっくりしたのもありましたが、大好きな伊藤近先生が現れたので安心して笑いました。
先生「みーちゃん、笑ってるね。面白かった?これ『かくれんぼ』っていう
んだよ(「覚えて」)。言ってみて。」
みー「かくれんぼ。」
先生「そう。言えたね。どうする?もう1回やってみる?先生、隠れる
よ。」
みー「やる。」
先生「じゃ、もう1回、トランポリンを20回跳んできてください。できた
ら、目をつぶっててね。その方が、おもしろいよ。」
みーちゃんが20回跳ぶ間に、伊藤先生は今度は掃除道具入れに隠れました。みーちゃんは跳ぶのに精一杯で、周りを見ている余裕はありません。そんな余裕が出るころには、本格的に目をつぶってやる「かくれんぼ」にしていく予定です。
先生「今度は、どこに隠れてるかな?みーちゃんこっちだよ。こっち、こ
っち。みーちゃん、探しに来てね。」
みーちゃんは、部屋の隅から声が聞こえてくるのでが、やはり伊藤先生はいません。恐る恐るという感じで、声のする方に近づいていきます。ちょっと、期待もあります。
先生「ここだよ。みーちゃん。伊藤先生を見つけて。すぐ、そばだよ。」
どうやら、掃除道具入れから声が聞こえてくるようです。みーちゃんは、ドアを開けてみました。
先生「あー、見つかっちゃった。残念。みーちゃん、よく分かったね。声が
したからかな(「想像」)?今度は、声を出すのを減らそうかな?で、
どうする」?もう1回する?」
みー「はい。」
先生「もう1回って言ってよ(「覚えて」)。」
みー「もう1回(「すみません」)」
先生「いいですよ。もう1回やりましょう。」
このあと3回も、みーちゃんと伊藤先生は「かくれんぼ」をしました。段々、声は少なくしましたが、声がなくてもみーちゃんは、あっちこっち探すようになりました。
先生「今日やったのは『かくれんぼ』だよ。面白かった?またやってもいい
人?」
みーちゃんは、返事をしながら手を上げています。
先生「そう。やっていいのね。よかった。新しい遊び覚えたね。なんていう
んだった?」
みー「かくれんぼ」
先生「そう。よく覚えたね(「共感」)。また、今度の運動の時間にやろう
ね。先生じゃあくて、みーちゃんが、隠れてもいいのよ。」
注)次の時間では、みーちゃんが大好きな熊のぬいぐるみを隠して、探
し方を教える予定です。
本好きです。本を買います。余暇のための本ではなく、勉強のための本を買います。よろしくお願いします。