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10feet、くるり、ナンバーガール、邦楽ロックはいつだって私を励ましてくれた。


31歳の夏、夫と結婚式の準備を進めていた。

「はるちゃんは、結婚式の内容で希望とかはある?」

夫の問いに私は即答する。

「プロフィール動画の音楽は10feetの2%これだけは譲れない」

私は20歳から自分の結婚式にはこの曲を絶対に流すと決めていたのだ。

いつか いつか土に還る
不安も忘れて大丈夫
僕らは幸せになる為に産声あげた
いつか いつかは皆還る
貧乏も裕福も皆還る
失恋も失業も君の莫大な経験に

この歌詞が何度も私を救ってくれた。

4年交際した彼氏にフラれて、この曲を聞きながら、涙を流しながら、自転車を漕いでいた専門学校時代。

彼がいたから国試に向けて勉強も頑張れたのに、これから何を支えに生きたらいいのだろうか。

だけど、もう振り返るな、連絡するな。支えがなくてもいいじゃないか。別れても、これだけ人を好きになれてよかったじゃないか。
ひたすら前を向け。振り返りそうになったら、弱い自分に戻りそうになったら、この曲を聞いていた。

高校の帰り道、なんともいえない孤独感に襲われた日は、「VIBES BY VIBES」を聞いて前向きになれたし、母になった今は「RIVER」の間奏を脳内で何度も何度もリピートをする。

自分を奮い立たせたい時は「ハローフィクサー」オシャレな前奏と10feetらしさには度肝を抜かれた。

10feetと邦楽ロックはいつも私を支えてくれた。

*

夏が懐かしくなったら、世代ではないがナンバーガールの「透明少女」を聞きたくなる。

蝉の鳴き声、夏の匂い、夏特有の刹那的な何かを思いだす。前奏だけでなぜか泣きそうになる。

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夏の終わりはロックではないが、RADの「セプテンバーさん。」

この曲は何度聞いても、いつでも高校時代の自由な恋愛を思い出すし胸がきゅっとする。

本物よりもリアルに見えたあの魔法はもうとけた。でもぎゅっとすればキュンとなるあれは夏のおかげなんかじゃない

学生の恋愛は特別だ。大人と違い、色眼鏡で見ることのない、損得勘定のない自由な恋愛。

それは、親に養ってもらっていて、最低限の生活が保証されている、自分が安全圏に身を置かれてるからこそできる恋愛である。

純粋に顔がタイプとか、好きなアーティストが一緒とか、互いに何かが共鳴し合い、シンプルに人を好きになって、時にはダサい自分を見せて、相手を受け入れて。

独立すらしていないまだ親の支配下にある、完全な大人でも子供でもない微妙な年頃の、学生だけど彼達なりの真面目な恋愛。

大人、世間、将来の仕事、そんな事は全てぼんやりで自分は全く関係のなかった頃。

好きなバンドが全く一緒だった彼氏とは放課後のマックでポテト食べながら、片方づつのイヤホンで音楽を聞きながら、「この歌詞にはどんな意図があるのかな?」そんな互いの思想を共有しては、沢山おしゃべりした。

まるで、自分たちが世の中心かのような振るまいで。

それはまるで中二病ぽい、少し、いや、かなり痛い、この曲を聞くとそんな特殊な恋愛を思い出す。 

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辛くなったら、なんとなく消えてしまいたいと思った時はくるりの「ロックンロール。」

裸足のままで行く。何も見えなくなる。振り返る事なく、天国のドアを叩く、天国のドアを叩く。

歌詞とは相反する爽快感半端ないメロディー。そして岸田さんはこの曲をあえて「ロックンロール」と名付けする。

この曲の前奏で、再びなぜか分からないが涙がでる。

説明はできない。そしてもう少し頑張ってみよう、もう少し生きようか、だってこんな素敵な曲を聞いてしまったから。

悲しい歌詞とは裏腹に前向きにさせてくれる曲なのだ。

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人生の岐路に立った時は、ABSTRACT MASH 「1mm タール」

僕らいずれ止まる心と
こなす理非直道にバタ足 
染まる色 躊躇い
保存と国執
決められない未来と浅い思虜
超えられないで抑えて泣いてる
U.IのIを歌うその不安

6年続けた職場と、7年付き合った彼氏と別れて上京するか悩んでいた時に聞いていた。

そう、未来を決める勇気がなかった。未来は不確定だから恐くて、このままもう安全圏にいようと、自分自身を納得させてた。

だけど、この曲が不確定な未来へ私の背中を押してくれた。

サビがキャッチーな曲なので多くの方に聞いてもらいたいです。

*

上京後、仕事前に必ず聞いて自分を奮い立たせていた、水曜日のカンパネラのアラジン。

女性にもおすすめ。イヤホンで聞くと更におすすめ。


ノスタルジックなんだけど、最先端な曲。

中目黒の9万の家賃、貯金もしたい、外食やオシャレもしたい。もうがむしゃらで働くしかない、と決意させてくれた。

自分の内側から爆発的なエネルギーが溢れ出てきて自分を開放させてくれる。最高にクレイジーな曲である。

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最近の音楽は詳しくないが、Vaundyは大好きで彼の曲を聞く事が多い。

このnoteを記しながら、京都大作戦に毎年行っていたのが懐かしくなった。東京に来てからはもっぱらフジロックだが。

もう前列で参戦するのは体力的に厳しいけど、息子が大きなったらフジロックは家族で行きたいな。子供と川で遊んだり、後ろでゆっくりと、自分のペースで踊ったりしながら、音楽浴びて五感で感じたい。
 
*

そして、私は36歳になっても相変わらず向井さんが好きで聞いてる。ザゼンボーイズの半透明少女関係。

北から南 全国共通の営み
肉体の欲求
全世界共通の呼吸

かかかかかかかかかっ…かっけえ!

すみません、サビにかけました(失笑)

この時代に聞いても、痺れるほどのかっこ良さ。20年前の曲とは信じられない。ベースにひなっちがいる貴重な時。(現ナッシングス ストレイテナー)

【余談】愛ですぎてる洋楽

家で流していると女友達にこの曲なに?とよく聞かれる曲をピックアップ。一番上のは好きすぎで結婚式の入場曲にしました(笑)

part2は本当に素敵な歌なのに再生回数少なく埋もれているのが残念です。切ない歌声とメロディーで女性は好きな方は多いと思います。

では、最後まで長々とお付き合いありがとうございました!


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