誰しも、シャ乱Qの「シングルベッド」が胸に響く時が来る。
学生の頃からカラオケで歌ってたんですけど。
本当に胸に響くようになったのは、20代後半になってからですね。
しかし、つんく♂という男は何故これほどまでに才能に溢れているんでしょうか。
こんな曲も書きながら、数年後には「恋愛レボリューション21」を書いちゃんだから。落差エグい。
この曲は、歌詞の節々から香るこのやるせなさが良いんですよね。
付き合っていた彼女と別れて一年。
オシャレをして、車を替えて、いい男になったつもりでも。
結局、中身は流行りの唄も歌えないダサい自分なんですよね。
主人公にとっては「早く忘れるはず」だった、ありふれた別れ。
でも、何故だか忘れられない。
このサビがもう。本当たまらないんですよね。
シングルベッド、夢、お前。
青春を埋め尽くす要素をすべて一行に入れ込んだ無駄のない歌詞。
そして、何より胸を突くのは「次の恋でもしてりゃ辛くないのに」というフレーズ。
この歌詞、本当日本語の美しさが表れているんですよね。
主人公は一年前の別れから前に進めておらず、今も新しい恋ができていない、という事実。
それが、説明的な言葉が一切使用されていないのにスッと入ってくる。
個人的にお気に入りなのは、2番のサビの歌詞。
この歌詞の共感力、ヤバくないですか?
「どっちから別れ話するか賭けてた」。
本当に幸せな時って、別れることなんて微塵も考えていなくて。
別れ話なんて絶対ないと思っているから、ネタにしちゃうんですよね。
この曲は1994年の曲なんですけど、ポケベルとか携帯とか、そういう時代を感じさせるツールが一切出てこない。誰もが一度は抱える、恋愛の悩みや感情をテーマにしている。
だからこそ、世代を超えて愛される失恋ソングの代表格となっているんでしょうね。
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