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長谷川博己のキャラクターが魅力的。日曜劇場「アンチヒーロー」第1話感想

放送前は、登場人物の名前やあらすじがほとんど公表されないという、あの「VIVANT」と同じようなPR方針が取られ話題となっていた日曜劇場「アンチヒーロー」
ようやく、Netflixで第一話が観れました。

とにかく、長谷川博己がカッコ良い

マジでね、ロングコート着て法律用語を振りかざす長谷川博己がカッコ良い。
ストーリーも良かったんですけど、一目で主役も分かる彼の強烈な存在感が見事です。

冒頭のモノローグ的なところと、その後のタクシーに乗るシーンだけで「あ、2話も見よう」って思ったもんね。笑
なんというか、彼が立っているだけで「何かすごいことを言いそうだな…」と思わせる存在感。
視聴者を期待させる力、カリスマ性が凄い。

「シン・ゴジラ」の時はあえて個を消している感じもしたんですけど、今回のような強烈キャラを演じるとあそこまで存在感を醸成できるんですね。すごい俳優です。


重いテーマを重く見せないタッチが素晴らしい

この作品、描かれている内容は結構重いです。
一話の時点では岩田剛典が演じている被疑者が本当に人を殺したどうか判然としないし、長谷川博己演じる主人公の明墨も実際に人を殺したかどうかは関係ない、仕事として依頼人を弁護する、というスタンス。

第1話の冒頭とラストで明墨の長台詞がありましたが、これこそが本作のテーマ。

人を殺した人間はどんなに公正したところで、人生がそこで終わる。周囲にいる人間も迫害されることになる。
日本の社会は、そういう風にできている。

これ、結構しんどい内容です。
主人公が弁護している人間は本当は殺人犯かもしれないし、そうではないかもしれない。
ただ、どちらであろうと殺人犯と認められた時点で人生が終わる訳だから弁護人は絶対に守ろうとする。
それって正義なのか、悪なのか。

こういう思いテーマと日常劇場ならではの外連味ある演出が組み合わさると作品全体が重苦しくなることが多いんですけど、本作は全然そんなことない。
キャラ設定や重いシーンと軽いシーンの書き分けの比率が上手いので、観ててしんどく感じないんですね。これが非常に良かったです。


サブキャストもみんな魅力的

北村匠海、堀田真由、大島優子と言ったサブキャストもそれぞれ良い味出してました。

特に、堀田真由はほんとかわいいわ(ドラマ関係ない)。個人的に、今一番好きな女優かも。

北村匠海も、こういうがむしゃらな若者が似合うよねー。がむしゃら顔なんですかね(?)。

で、最後に登場した野村萬斎の存在感というか、ラスボス感。
綺麗なことを平然と言ってのける野村萬斎演じる伊達原と、その裏にある残酷な事実を口にする明墨。
この二人は表舞台のヒーローとその裏にいるヒーロー、「ダークナイト」(2009)のバービー・デント検事とバットマンみたいな関係性なのかなーと思ったり。

色々と書きましたが、初回は文句のつけようがないぐらい面白かった「アンチヒーロー」
個人的には「VIVANT」より好きかも。
第2話以降も、文句なく視聴継続決定です。

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